今回の判決は、画期的であります。
この鳥取大院生の事故死のご遺族を陰から支え、判決の下る前にお亡りになられた社会保険労務士森大量氏の御霊に捧げます。
問題は医局からの派遣や業務命令の下り方でしょうね。大学はきっと本人には拒否できるといいながら、実態としては便利屋としてこき使ったわけで、その結果「若手医師」の命を奪った大学当局側の労務管理がまったくできていないことが露呈しました。
北海道の江原先生によると・・・
を見れば一目瞭然、雇用形態なく自主的に従事しているわけで、この不明朗な業務は実態として大学院生の研究時間を奪いかつ、無給にて使役しているのが見えてしまいます。
社会保険労務士である「法務業の末席」さまによると、
『民事とはいえ、この判決が確定するかしないかは、刑事責任追及にも影響を与えます。今回の判決内容(大学院生も労働者、ジッツ病院への派遣アルバイトも大学病院の指揮監督下にある「労働」である)が確定すれば、労基署&検察も刑事責任追及の根拠として使えるようになります。
主な違反法令
・労働基準法15条1項違反:雇用契約における労働条件の提示義務違反
・労働基準法75条違反:労働災害の補償義務違反
・労災保険法46条違反:労災保険の加入者の届出違反
なお、いずれも両罰規定がありますので、組織としての病院そのものや、労務担当者だけでなく、組織の代表者である病院長個人も、刑事罰(懲役刑)の対象になります。』
いずれにせよ、この判決は大学院生でありながら、雇用契約もなしに大学医局が無給で働かせるのは「法律違反」ということになります。
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医大院生「過労で事故死」 鳥取大学に賠償命令
共同通信 2009/10/16
鳥取大医学部の大学院生で医師だった男性=当時(33)=が付属病院で徹夜勤務をした直後に交通事故死したのは、睡眠不足や過労を生じさせた大学側の責任だとして、両親が鳥取大に損害賠償を求めた訴訟の判決で鳥取地裁は16日、約2千万円の支払いを命じた。
朝日貴浩裁判長は判決理由で「大学院生の業務内容は勤務医と大きく変わらず、業務の性質は精神的負荷が高いものだ」と認定。「大学側には(過酷な勤務で)事故発生が十分予測可能だった」と安全配慮義務違反を認めた。
研修などの名目で無給のまま医療業務に従事している院生の医師について、「雇用」する側の大学に安全配慮義務があることを認める司法判断。医大院生の過酷な勤務実態は国会などでも問題化しており、各地の大学で進む雇用契約締結の動きにも影響しそうだ。
訴状などによると、男性は同病院の外科で「演習」として恒常的な長時間勤務を強いられ、2003年3月、鳥取大病院でほぼ24時間徹夜で勤務した後、そのまま派遣先の病院へ乗用車で出勤中にトラックと衝突、死亡した。
大学病院などで院生や研修医などの若手医師は劣悪な条件で長時間勤務を強いられることが多いとされ、文部科学省は昨年、医療業務に従事する院生と雇用契約を結ぶよう、各大学に通知した。
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大学に「労務管理」求める 医大院生の処遇に影響も
共同通信 2009/10/17
鳥取大病院での過酷な勤務の末に交通事故死した大学院生の医師について、大学側の安全配慮義務違反を認めた16日の鳥取地裁判決は「院生の業務内容は勤務医と変わらない」と判断。大学側に勤務医と同等の「労務管理」が必要であることを示した。研修名目などで酷使されることが多いとされる大学院生の処遇改善にもつながりそうだ。
裁判で大学側は「診療は授業科目の『演習』で、自由意思で辞められるもので『業務』ではない」と主張。遺族側は「業務そのもの」と反論していた。
朝日貴浩裁判長はこの点について「院生として在学し、診療もしていたのだから安全配慮義務があったのは明らか」とし、診療行為の法的性質を論じる必要はないと判断。院生が極度の疲労や睡眠不足に陥るのを避ける必要があったと指摘し「大学側は漫然と放置した」と厳しく批判した。
判決によると、大学院生だった前田伴幸さん=当時(33)=は鳥取大病院の外科で長時間勤務を強いられ、2003年3月、ほぼ24時間徹夜で勤務した後、そのまま派遣先の別の病院へ乗用車で出勤中にトラックと衝突、死亡した。
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