タイトルはあんまり穏やかではなくて申し訳ありません汗。

  このまま増大する医療費に対して健康保険の枠組みはかなり厳しいようです。また薬価引 き下げによる医療費へのつけかえもそろそろ限界と見ています。また薬価維持制度で特許切れまで一切引き下げをしない話が出ていますが、後発品が出たあとに なると先発品の値段を下げさせるなどすると、下手すると海外での収益が半分を超えている大手4社の製薬企業をのぞくと大部分の中小の製薬企業が倒産しかねません。

 

100年安心?健康保険が破たんした国を日本は笑えるか?

でもご紹介しましたが、韓国は「2000年の医療保険統合後、医療保険財政は急速に悪化し、2001年には財政が破綻した。」そうです。

 

 おそろしい話です。その後は、

 

 「財政健全化特別法のもと、保険給付対象の縮小化やMRI等に ついての給付対象化の延期、レセプト審査の厳格化による医療機関への支払サイトの長期化、保険料率の毎年の引上げ等が行われた。また、国庫支援額は統合前 に比較して大幅に増加した。こうした状況を受け、国民、医療関係者、経済団体、労働団体等の不満が高まったことは言うまでもない。
 現在は、この財政危機を脱し、韓国政府は「低給付・低負担」構造からの脱却を図るべく、慎重に給付拡大政策を進めている。しかしながら、保険料は保険者で はなく政府の審議会で決定されるため、必ずしも給付拡大に見合う保険料の引上げができているわけではなく、いつ再び財政赤字に陥るかわからない不安定な財 政運営となっている。」(韓国における医療保険制度統合についての一考より)

 

 まぁ、なんとか維持されているということですね。さて、久しぶりにWBSとかをまったり見ていたのですが(カンブリア宮殿でモード学園の経営者のあとずるずると・・・汗)、その中で健康保険の経営状況の悪化が特集されていました。

 

 通常、大企業に雇われていれば、組合健保で、小企業の会社員らが加入する全国健康保険協会(協会けんぽ)に、そして退職していたり自営業者だと国民健康保険の三つのシステムがあります。

 昨今の不景気で仕事を失ったことをきっかけに協会けんぽから国保へ・・・すると国保は高齢者の方が多いために、従来8%台だった保険料が9%へと高くなり、たとえば前年の年収が300万円の前年の収入があると年間約28万円の保険料のために、早速分納の話になるそうです。

 

 まぁ、そんな中で、日本総研さんの数字が紹介されていたので、こちらにちょっと転載しておきます。

 

 もちろん、今回の後期高齢者保険制度の廃止はマニフェストにある通りです。しかし、今後の高齢者増加を思うと国の財政負担をどうするか?税収が増えない中で、医療費抑制をこのまま続ければ、医療機関は活動不可能です。しかし、この不景気ですから、税収を引き上げるのも大変です。

 何らかの形で医療の形を変化させなければなりません。手遅れと言われてしまいましたが、「たばこ増税」による医療費削減(がん、脳卒中、心筋梗塞の発症数現象)、ITの導入による異なる医療機関での検査データなどの共有なども進めなければなりません。あと、予防の推進でしょうね。

 メタボ検診はどうも・・・?ですが。

 

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健康保険財政の長期推計~少子高齢社会における新制度の持続可能性~
2007年1月12日
株式会社 日本総合研究所
調査部 ビジネス戦略研究センター
http://www.jri.co.jp/press/2006/jri_070112.pdf

2007年01月12日
健康保険財政の長期推計
~少子高齢社会における新制度の持続可能性~
要旨
1.     少子高齢社会のなかで持続可能な社会保障制度の構築は、わが国にとって極めて重要な課題である。この課題のもと、2006年6月、健康保険改正法が成立し た。少子高齢化は、政府の人口推計における標準的シナリオでも、今後約50年間の長期にわたり進行していく。他方、改正法を受けた、組合管掌健康保険(組 合健保)、政府管掌健康保険(政管健保)など各健保の財政見通しは、15年度までのものが政府から示されているに過ぎない。これでは、少子高齢社会のなか で新制度が持続可能なのか否かの展望を得るには不十分である。そこで、本稿では、改正法に基づく各健保財政を50年度まで機械的に延長推計し、それを受け て、今後の対応を提示した。
2.     新制度における健保の収入と支出の構成は、主に大企業勤務のサラリーマンが加入している組合健保を例にとれば、次のようになる。先ず、収入は、現行同様、 ほぼ健康保険料のみである。次に、主な支出は、組合加入者に対する医療給付のほか、「後期高齢者支援金」、「前期高齢者納付金」、「退職者医療拠出 金」(以下、支援金等)がある。支援金等は、何れも、高齢者医療費に関する現役世代からの財政支援機能を持っている。なお、主に中小企業勤務のサラリーマ ンが加入している政管健保、公務員などが加入している共済組合もほぼ同様の構成である。
3.     新制度がスタートする08年度から50年度まで、各健保財政を推計した結果を要すれば、高齢者医療費とりわけ後期高齢者医療費の増大を受け、支援金等が各健保財政を、現在以上に圧迫していく。支援金等の出し手のうち、最も強い影響を受ける組合健保の場合、08年度の支出5.8兆円のうち医療給付費は3.2 兆円、支援金等は2.6兆円であり、この時点では支援金等が医療給付費を下回っている。しかしながら、15年度には、医療給付費と支援金等は、それぞれ 3.6兆円、3.5兆円とほぼ等しくなり、以降、支援金等が医療給付費を上回り続け、その幅も大きくなっていく。例えば、25年度には、医療給付費4.2 兆円に対し支援金等は0.5兆円上回る4.7兆円、50年度には、医療給付費5.5兆円に対し支援金等は4.1兆円上回る9.6兆円となる。組合健保が健康保険料を集めるのは、加入者に給付を行うことが主目的のはずであるにもかかわらず、支援金等がそれを上回る主客転倒した姿になってしまう。
4.     もっとも、組合健保が、医療給付費をも上回る支援金等を何ら対策を講ずることなく支払い続けていくと仮定するのは現実的ではない。実際には、支援金等負担 の増大につれ、再度改革を求める声が高まり、同時に、企業側の対処策として、支援金等の算定基準となる加入者数の抑制すなわち正規雇用の抑制や健保組合解 散などの動きが強まることとなろう。このようにみると、06年の健康保険法改正によって、少子高齢化が進行するもとでの健康保険制度の持続可能性が確保さ れたとは結論付けにくい。
5.     今後の対応として、本稿の推計から浮かび上がるのは国民医療費とりわけ高齢者医療費の効率化と経済成長による負担能力の維持向上である。加えて、幅広い世代が負担するため、支援金等を税へ切り替えることも重要な課題となろう。

 

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