基本的には「国」の産業として医薬品産業は外貨を稼げますし医療を通して社会復帰を早めたり、病気の苦しみを軽減させたり、老後の時間を豊かに暮らせるような幸せな時をもたらしてくれます。
しかし、一方で高すぎる薬価ですと、国民皆保険制度に悪影響が出ますし、患者さんにとっては生るか死ぬかの生活苦をもたらしてしまうため「高すぎ」と言われますが、それらの大半の医薬品(分子標的薬といいます)は舶来品だったりします。
BioToday.comさんで先日、「バイオ医薬品の売上トップ25」という記事が紹介されていました。
しかし、これを見ると、無残な話です。一品もないのです・・・日本発の製品が。
世界中で日本の製薬市場はだいたい1割くらい、アメリカが5割と巨大なマーケットに違いありませんが、この成長の著しい分野に日本の製薬企業は生き残りをかけて勝負に出られる製品があるのでしょうか?
ワクチン国産が安全で、それが一番ですが不足しています。もちろん、一般の方は免疫能が高ければ、打つ必要なしでもいいですが、この図を見るとわかるかもしれませんが、国民全体が免疫がないインフルエンザ株の場合、感染者総数が増えれば、一定の割合で死亡や重症者が増える。そういうことです。私や僕はよくても、お年寄りや若年者の場合は、感染することで介護したり看病する人の経済活動にも影響が出ます。したがって「欧米先進国」は国民全員分を目指して確保しています。
新型インフルエンザで重症者や死者が多い理由を図解する(新型インフルエンザ対策の達人)より

日本もアメリカも医療水準はほぼ同じで、問題はアクセスが悪いのも事実あるのですが、「日本の医療は世界一だから、アメリカの研究は関係ない」というのはそもそもよその数字をもってきて語るわけです。
数値のマジックで日本の高齢者と同じくらいアメリカの白人は元気で長寿です。白人以外のヒスパニックや黒人だけの数値だったら非常に悪いのですが、それを入れても研究成果はひとしく共有されるべきものです(科学ですから、偏見や自分の先入観を取り除くべきですね)。
日本の医療は世界的に見てもサイテーな労働環境で働いている、看護師や医師の貢献でぎりぎり維持されているもの。そんな状況に対しては、「ならば辞めれば?」というお話も無責任です、根拠を明示しないまま「インフル利権」といい、アンバランスかと思います。
個人的な思いこみで戦争すると負けたのと同じで、準備不足だとやはり大変なことになりかねません。他の先進国が準備しているのを「奴ら薬屋の奴隷」だなんて言っていて、準備を怠って万が一のことを考えて対策を打つべきでしょう。
日本の製薬企業は戦前の旧日本軍や、バブル前の金融業界のように「五千方式」で虎の子のように大切にされていて、いざ世界で実戦に出て、みんな負けています(リーマンショックでは逆に彼らが負けましたが)。
今年の春に日本の大手の製薬企業があろうことか後だしじゃんけんで、アメリカの当局から製造販売承認が出ずに、特許が切れ寸前なのに新薬の売り出しが遅らさせられるという事件があったばかりです(米FDA 武田薬品工業の新糖尿病治療薬の承認遅らせる。糖尿病ブロックバスター薬アクトスの特許切れ後の行く末は?)。
先週、元京都大学の福島先生のお話を聞いていましたが、「アメリカがフェアな国だと思ったら大間違い、連中は自分の国が有利になるためなら何でもする」っておっしゃってましたが、文字通り。
そんな訳でバイオ医薬品の部分で負けが決定的になっている日本の製薬産業の行く末が心配です。えぇ、だって食糧と同じく、生殺与奪権を外国に握られてしまうということです。
「食糧なんか輸入すればいい」とか「竹やりでB29は落とせる」とか妙なことを言っていたら、結局「中国の毒物入り冷凍ギョーザ」とかであわてた り、戦前は自主開発までしていた航空機メーカーが、アメリカの戦闘機を作成させていただくようにアメリカにお百度踏む羽目になったのは?無謀にも仕掛けた 戦争でしっかり負けたからですけどね。
いずれにせよ、日本の製薬産業が、世界のバイオ医薬品市場で勝てるような戦略もまた産業育成も下手な官僚さんたちは今頃、どうするんでしょうか ね?結局、舶来品へ依存するしかないのでしょうか?日本の薬の開発拠点はどんどん削減されたり、諸外国へ出てっています。つまり雇用も外へ、そして外貨も 外へ。これを「利権」というのなら、将来、日本の企業のいいお薬は買えなくなりますね。
ワクチンラグ?それは「諸外国」に比べて「感染症後進国」たらしめている誰かが問題なのですよ。それをワクチン利権というのは簡単ですが、その 分、国民がかからんでもいい感染症で苦しんだり、余計な医療費を浪費するという愚かしい行為を愛しているということ他なりません。
<参考>
~副作用被害補償と訴訟の選択権を考える~
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この記事によると、2015年までに新規承認医薬品の50%超がバイオテック医薬品で占められると予想されています。また、2025年までには新規承認製品の7割以上がバイオテック医薬品になると見込まれています。
2008 年の売り上げナンバー1バイオテック医薬品はAmgen(アムジェン)社の関節リウマチ薬・Enbrelでした(59億8200万ドル)。第2位は Gententech社のRituxan(50億8200万ドル)、第3位はAbbott(アボット)社のHumira(45億2100万ドル)、第4位 はGententech社のAvastin(44億7900万ドル)でした。
2014年にはAvastinが売り上げ世界ナンバー1のバイオテック医薬品になると予想されています(2014年のAvastin売り上げ予想は92億3200万ドル)。
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The Billion-Plus Blockbusters: The Top 25 Biotech Drugs

By Michael Harris
BioWorld Executive Editor
Editor's note: The following article is compiled from BioWorld's recently released Market-Leading Biotechnology Drugs 2009: Blockbuster Dynamics in an Ailing Economy. For more information or to order a copy of the report, please visit www.bioworld.com/biodrugs.
<中略>
The Top Biotech Drugs
Every year, BioWorld's Market-Leading Biotechnology Drugs Report profiles the leading drugs in the field, and provides insight into the markets for these $1 billion-plus blockbusters. The following are excerpts from the profiles of the top 10 biotech drugs for 2008. Revenue for each drug was obtained from company websites and SEC documents. In addition, revenue figures are for worldwide sales, sometimes a result of figures from two companies that market a product.
1. Enbrel
2. Rituxan
3. Humira
4. Avastin
5. Herceptin
6. Remicade
7. Gleevec
8. Neulasta
9. Lantus
10. Aranesp

↑2014年の予測ランキング。2位にエーザイ、4位に武田、9位に田辺三菱の名前がありますが、いずれも導入品(つまり自主開発ではなく、販売だけ)です。
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