アメリカの医療費は200兆円を超えています。人口は3億人。日本の医療費は34兆円、人口は1.3億人。
「世界一高い医療費と不健康なアメリカ国民 」でも書きましたが、どう考えても「アメリカ」は医療費にお金をかけ過ぎです。
問題はこれまで野放図に増え過ぎたために、アメリカの経済の柱の一つである製造業がダメになりました。GMやクライスラーといった1950-60年代、アメリカの繁栄を誇っていました。
残念ながら、その後は企業戦略ミスもあり、凋落していきました。さらにレガシーコストといわれる退職者や雇用している労働者の医療費の保険料の支払が圧迫したのも、破たんへと後押ししました。
結果としてアメリカは製造業が長期的に凋落してしまい、残ったのは医療・福祉サービスの勃興でした。それが、素晴らしい「医療技術」の発達をもた らした一方、貧困層と富裕層の間で健康格差がもたらされアメリカの平均寿命は先進7か国の中どころかOECDの中でも低位のままです。「再度」引用しま す。
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医療制度の国際比較(1) 医療費 (2007年7月3日記載)
より拝借しました。

さて、オバマ大統領は、ここ数日さかんに医療改革について演説したり繰り返しています。
日本の政府は「医療費削減」については熱心ですねぇ。今後、「高齢者」が激増するのに、開業医から収入を奪って、勤務医に割り当てるような小手先の対策くらいで、「日本の医療」が改善すると思っているんでしょうかね?姑息ですね。
いつもそうですが、財務省も、経済界もはっきり言えばいいのですがね、「今後、日本政府は経済建てなおしのために、開業医も公立病院も、国民の健康も犠牲にする。将来のために国民は健康保険など当てにせず、自衛をしろ!」とね。
きっと喜ぶ人もいるでしょう・・・民間の健康保険会社とか。
日本の場合、健康保険や生活保護などの福祉がアメリカに比較すると素晴らしく完備しています。今後、「医療は成長産業」です。厚生労働省がこれまで通達などで行ってきた規制を強化して管理していくのはかなり困難でしょう。
これまでの行政のやり方は、「いつも後だしじゃんけん」ですが、これが結局現場に大変な負担や産業振興を抑え込んでいる可能性があります。
たとえば、航空業界。競争させようと思ってもパイロット不足と空港のスロット不足で十分な競争はありません。
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日本経済新聞 2009/06/13
国土交通省は2011年度にも旅客機のパイロットに新しい国家資格をつくる検討に入った。パイロット不足を緩和するのが狙いで、機長と共に旅客機を操縦 する「副操縦士」の資格を新設する。現在の航空需要は世界景気低迷の影響を受けているものの、中長期的には中国向けなどの需要増大は必至。新資格の創設で アジア各国の航空会社とのパイロットの争奪戦に備える狙いもある。
月内にも専門家らによる検討会を設け、資格の詳細をつめる。今後、航空会社側のニーズも踏まえた上で、どの程度の合格者を出すかなどを決める。航空法の改正法案を次期通常国会に提出することも検討する。
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たとえば、介護業界。国の障壁(日本語習得など)が高すぎて安価な外国人介護人材が参入できません。
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共同通信 2009/06/05
日大大学院の塚田典子教授が全国の特別養護老人ホームなど介護施設の施設長を対象に行った調査で、外国人介護福祉士候補者を「採用する」と答えた割合が約7割に上っていることが5日、分かった。
施設長の大半がコミュニケーション能力などの不安を感じながらも、外国人に頼らざるを得ない深刻な人手不足の事態がうかがえる。
「外国人の候補者を積極的に採用する」とした回答は12%、「他に選択肢がなければ採用する」は56%で、両方合わせて7割近くが採用に前向き。これに対し、「不採用」は6%、「積極的には採用しない」は27%と、3割が否定的だった。
受け入れの際の心配として、最も多いのが「利用者や職員などとのコミュニケーション」。「文化・価値観の違いによるトラブル」「指示書の読み・書き」も多かった。
雇用の際、必要な対応策としては9割以上の施設長が国や都道府県による「日本語教育プログラム」と回答。「介護技術プログラム」「宿舎」なども目立った
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まぁ、日本の場合、医療というのを福祉=「負担」と考えています。一方、アメリカの場合、「医療産業」です。どちらも極端すぎます。
しかし、アメリカの場合、今後の医療制度改革を実現するには、今後10年で1兆ドル(約96兆7000億円)の支出が必要など、そのためにオバマ大統領はがんばっています。
さて、日本の政治家や政府はどれくらい国民に情報を与えているでしょうか?
次の選挙の大切なテーマの一つは福祉です。
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次期衆院選で重視する政策、1位は「年金・医療」 世論調査
日本経済新聞 2009/06/15
http://www.nikkei.co.jp/news/main/20090615AT3S1501815062009.html
世論調査で、
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増大医療費は「時限爆弾」 米大統領、改革必須と訴え
産経イザ 2009/06/16
オバマ米大統領は15日、シカゴで開かれた米国医師会(AMA)の年次総会で演説し、増大する医療関連支出は「国家予算の時限爆弾」と述べ、医療保険改革は「必要不可欠」として成し遂げる必要を力説した。
大統領は、自動車大手ゼネラル・モーターズ(GM)とクライスラーを経営破綻(はたん)に追い込んだ要素の一つが、従業員向けの高額の医療保険費負担だったと指摘。改革を実施しなければ「米国がGMと同じ道を歩みかねない」と警告した。
医療保険改革をめぐっては、政府の公的保険拡充による顧客離れを懸念する保険業界や「大きな政府」を嫌う共和党議員らから反発の声が出ている。 大統領は医療保険改革こそが「財政の長期健全性のためにできる、唯一最大のことだ」と述べ、過度の政府の関与を嫌ってきた医師会に協力を求めた。(共同)
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米医療制度改革、10年で1兆ドルの支出が必要 議会調査局
AFP 2009年06月16日
米議会で現在審議中の医療制度改革を実現するには、今後10年で1兆ドル(約96兆7000億円)の支出が必要――。米議会予算局(Congressional Budget Office、CBO)が15日、こうした試算を発表した。
CBOは、長年にわたり医療制度改革問題に取り組んできたエドワード・ケネディ(Edward Kennedy)上院議員(民主党)への書簡の中で、「(医療制度改革を)可能にするためには、2010-19年度の連邦予算の赤字が、約1兆ドル純増す ることになる」との見通しを示した。
一方で、CBOは、「この試算は、医療制度改革法案の正式かつ完全なコストを示しているわけではない」とも強調している。
バラク・オバマ(Barack Obama)米大統領や民主党が積極的に取り組んでいる医療制度改革法案は、現在、米議会で激しい論戦が交わされており、採決には至っていない。特に、医療制度における国庫負担の分野が大きな問題となっている。
オバマ大統領は議会に対し、選挙公約の1つでもある医療制度改革を年内にも承認するよう求めている。米国では人口の15%、4600万人が医療保険に加入していない。
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オバマ米大統領の医療制度改革~米国医療の現状に挑む新政権~
GE Smart Mail vol.61
今回は、米オバマ大統領の医療制度改革について取り上げてみたいと思います。道徳的な観点からだけでなく財政的な義務として最優先に医療改革に取り組む と、オバマ大統領はその意気込みを何度も国民に伝えています。ところでなぜそもそも、米国において医療政策が最重要課題だと取り上げられるようになったの でしょうか。背景には、深刻な医療財政の悪化と国民の健康問題が挙げられます。
米国民の家計の最大支出にあたる医療費ですが、国民1人当たりのGDP比で17.6%を占め、これは他の先進諸国の平均7~11%に比べると突出して高く、しかもこのままでは2017年には20%に達すると予測されています1。米国民の個人破産の半数以上はその高額な医療費の負担が原因と 言う調査報告もあり2、高騰する医療費の深刻さを伺えます。また、他の先進諸国と比較して米国は最も医療費を捻出している、一方で、米国人の健康は他国の 人々より良好だという実証はありません3。そして、1970年の米国における医療費対GDPは7.2%ですから、現時点の17.6%と比べると急速に伸び ているにも関らず、上昇に伴う効果の実証は全くみえない状況です4。
ところで、今回の医療制度改革の中でも、特に柱となるのが医療保険改革です。日本のように国民皆保険制度のない米国では主に、65歳以上の高齢者 (Medicare),貧困者(Medicaid)、貧困家庭の子供(SCHIP)を対象とする公的医療保険が存在します。これら公的保険者の割合は全国 民の24%で、民間保険加入者の割合は65%、そして残る16%の約4600万人が無保険者(その約1/3は20歳代の若者)になります5。
最近の保険業界の合併や経営統合で選択肢が減っていることや、過去8年間で医療保険料が賃金上昇率の約3.7倍の速さで上昇しているなど6、無保 険者はますます増加し、支払いの踏み倒しの一因となっています。また、民間保険のほとんどは雇用保険ですが、雇用先によってカバーしている保険プランの内 容や範囲は様々で、特に大企業と中・小規模企業の格差は非常に大きいといわれています。
米国民の健康状態も、医療保険及び医療費の高騰に影響を及ぼしています。驚くべきことに米国民のほぼ半分(1億3300万人)が、最低1つの慢性疾患を抱 えているといいます7。米国人の死因の70%を占める慢性疾患ですが、中でも特に多いのは循環器系疾患(心臓病や心疾患)、ガン、糖尿病です(図1)。
Diseases of the heart: 652,000
Cancer: 559,000
Stroke: 144,000
Chronic respiratory disease: 131,000
Unintentional injuries: 118,000
Diabetes mellitus: 75,000
Alzheimer's disease: 72,000
Influenza and pneumonia: 63,000
Inflammatory kidney disease: 44,000
Blood poisoning: 34,000
図1. 米国の死因順位(2005)
これらは医療費負担の大きい疾患でもあり、実際、総医療費2兆ドルの75%は慢性疾患患者に投入されている状況です8。一方で、例えばがん検診や予防接種など、「病気の予防」という側面において医療費はほとんど使われていません9。
健全な医療の実現は、このように財政を圧迫する医療費を抑制すると同時に、何千万人に及ぶ無保険者の健康を守ってこそ達成されるものです。改革の手始めとしてオバマ大統領が検討している2010年の予算案をみてみます。
* 失業者向けの安価な医療保険を一時的に用意する
* 子供向けの保険プランを拡充する
* 患者カルテの電子化を5年で実現する
* 日進月歩で発展する患者に役立つ医療技術を発信し、その普及を促進する
* 予防と健康管理の促進
また、これらを遂行する上でオバマ大統領は以下の8つの方針を守ると約束しています10。
* 自由に選べる医療サービスを約束する
* 妥当な価格の医療保険
* 過度な高額医療費で家計を圧迫させない
* 予防と健康管理に投資する
* 医療保険の携行性を守る
* 国民皆保険を目指す
* 患者の安全と治療の質の向上
* 財政の長期的安定
「医療コストの削減」、「医療保険や医師を自由に選択する権利」、「公平で手ごろな医療の確保」等々、これら医療改革の過程で必要な予算は、10年間 で$630Billion(63兆)と政府は算出しています11。オバマ大統領は財源の主な捻出方法として以下の案が挙げています。
* 高額所得所に対する税優遇措置縮小することで、10年間で$3,160億を抑制する。
* 公的医療保険のMedicare、Medicaidに参加する民間医療保険会社に競争を促すことで$1,750億を抑制する。
* 処方薬価格を引き下げてジェネリック薬使用を促す仕組みを作る。
* 病院から退院後のケアを充実し再入院率を引き下げる。
* 公的保険の診療報酬の不正請求取り締まりを強化する。
* 公的医療保険の診療報酬を医療の量ではなく医療の質に応じたものに改訂する
* 医師に対する診療報酬も質に応じたものに改訂する12、等々。
過去、党内外や医療業界間、様々なステークホルダーの利害関係が絡んで何度も頓挫した医療改革ですが、医療のコスト削減、アクセス拡大、質向上という、共通のゴールに一丸となって向かう時は間違いなく迫っており、アメリカ政府はその認識を明確に国民に示しているようです。医療財政の圧迫、地域偏在による医療の質の格差、医師の過重労働・・・。医療問題は、決して米国だけが抱えるものではありません。
日本にも医療問題は山積しています。国民一人一人の命に関る医療を、どう立て直すのか。来月7月の議会で法案を可決すべくオバマ政権が率いる医療改革の行方を、世界中が見守っていることでしょう。
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☆勤務医のあるべき労働環境
—なぜ労働基準法・労働組合を活用しないのか?—
聖隷浜松病院 腫瘍放射線科主任医長
崔 秉哲先生
6月20日(土)16:00〜18:00
東京保険医協会セミナールーム
参加費無料、定員80名
参加者氏名、人数を明記の上、協会FAX(03-5339-3449)までお申込ください。
09 年3月、都内で総合周産期母子医療センターを持つ日赤医療センターと愛育病院が、相次いで労働基準監督署による是正勧告を受けました。「名ばかり管理 職」問題と、医師"当直"と称する夜間勤務体制は、労働基準法に違反しているとして、改善が求められています。いま、勤務医の過重勤務を『労基法を遵守し た普通の労働』に近づけることは、医療再生にあたっての大前提と考えなければなりません。
講演では、滋賀県で労働基準監督署を活用し、労働組合 を活性化した崔 秉哲(さい へいてつ)先生から、労働基準法の基本解説とともに、勤務医の労働環 境改善への手順についてお話いただき、医療再生のために保険医を含め、国民各階層に求められている課題を探っていただきます。
http://www.hokeni.org/top/sgroup/2009sgroup/0906sgroup.html#seisaku
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すなわち、医療費の国民負担(税金、保険)は出来るだけ安く。世界一安全な医療を、全国あまねく供給しろというのですね。
政治家がきちんと説明しなかった責任は重いですが、こういう利己的な国民はもう一度廃墟を経験するべきでしょう。
説明をしたら支持率が急落して、無駄を省くと言っている政党の支持率が急上昇しました。
経済もこれから壊滅していくみたいですし、日本が中国やインドのような貧しい国になるのが、残念ですね。
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