先週、興味深いイベントがありました。色んな意味でジャーナリストも食えなくなっています・・・文末にご紹介しますが、「医学ジャーナリストを問う—衰退する検証力と発信力—」というタイトルで、今後の彼らの活動にかなり期待してます。
参加された三上藤花さんがこちらに感想を掲載されていますのでご参考に・・・
4大メディアのテレビ、新聞、雑誌、ラジオ・・・いずれも経営はひどい状況が続いていますが、一重に「新しいビジネスモデル」をまだ確立できていないからです。
個人としては健全な社会のためには、大勢のジャーナリストさんたちが色んな角度から分析して、様々な報道をしてくれることが理想ですが、どうしても「インフルエンザ」の時は検疫の様子を繰り返しながしたり、「たらい回し」といった悪質な表現で、医療バッシングを繰り広げるなど、過剰な報道が目立ちます。日本医師会も文句言うの当たり前ですね (救急におけるいわゆる「たらい回し」の表現について 石井 正三 救急担当常任理事 日本医師会雑誌 2009/05/19)。
商売としてメディアを継続して行くためには、報道のトップは考えます。他社がやっているのなら、わが社はもっと目立つ見出しで、目立って行くのは必要悪、しかしそうでしょうか?
検疫の騒ぎのように「中身」のない、国際的にも非常識な官庁の言い分を平気で垂れ流しするようなジャーナリストさんたちには未来はないと思います。
その解決のヒントは「顧客」である読者が求めている、大切な現場からの情報をしっかり拾い上げること。(世界的にはまず非常識な存在である、官僚機構の便利な報道担当者の集うだけの記者クラブ制度に安住している人たちはネットリテラシーが高い世代にはいずれ捨てられます)
また「投書欄」への読者の意見を恣意的に選んで添削して掲載したり、会社側の意見を調和させるのもどうかなと思います。逆にネットの方が新聞社やテレビのことを詳しく論評されるいわゆるネットによる監視を受けて、自由にできないくらいに感じているかもしれません(まぁ、ネットリテラシーのない情報弱者のメディアの方には巨大掲示板2chの「fusianasan(フシアナサン)」トラップにかかる愚かな方もいまだに見えるようです)。
現状の反省も大切ですが、顧客である読者・視聴者からすれば報道の「プロフェッショナル」に期待することは、「公正」な内容や「誠実」な報道姿勢であり、「商売」ためだけのメディアではないと思います。
誹謗中傷はネットだけではなく、社会全体に満ちています。それを誌面に展開できないのは弱点でしょうが、毎日投書やネットで意見が来るのを黙殺していたり「検証」しないようでは、誰も信頼など寄せません。
「御用新聞・御用メディア」あるいは「マスゴミ」(嫌いな言葉ですがあえて使います)といった非難は、それ自体はメディアサイドへの批判に簡単に使われる言葉で実態はないんだぞ!というかもしれません。
しかし、似たような記事が各社横並びだったり、すでに先行する雑誌の記事をなぞっただけの報道が目立つのも事実です。
自分は、メディアが日本国内の「人口の高齢化」(団塊の世代のリタイヤは新聞や雑誌の部数に大きく影響すると見ています)に加え、新しい販売チャンネルになるかもしれないネットを上手に使えていないのではないかと見ています。
銀塩カメラの時代は、ミノルタ、ヤシカ、コニカ、コダックといった会社がいっぱいカメラを売っていましたが、デジタルカメラの時代になって、企業によっては事業を統廃合したように、メディアもそろそろ新しい時代の波にもまれつつあります。
情報化社会は、従来の紙などのメディアを介さずに伝播速度の上昇と、運用コストの低下を来します。
取次ぎや書店、新聞販売店のような過去の商売モデルには役立ったビジネスはそろそろ厳しく統合されるべきです。各地域ごとに新聞の拡販のためにセールス部隊が乗り込む時代は終わりました。
むしろ週末版とチラシだけでもいいからという商売や、家族が求める定期購読雑誌や個別訪問できる強みを生かしたものへプラットフォームを転用・販売店網の統廃合があるでしょう。
そして、メディア側はネットと対峙ではなく、顧客が「求めている」ものを先に切り取る仕事と反響をどういう風に扱うか・・・になっていくと思います。
本当に携帯やネットのスピードには勝てません。すると残されたものは、「質」の高い記事と、購読者・視聴者にあわせたセールスパッケージ(40歳のサラリーマン家庭と65歳の退職者家族では本当に必要とされる情報が違います)を変化させる必要があります。
販売店網や印刷工場というインフラという制約がある意味、未来の可能性を奪っているかもしれませんが、ネットを「商売」に取り込み、生き残る競争が始まっているのです。
そういう意味では携帯のニュースサイトや配信サービスでジャーナリストはもっと活動の幅を広げたり、読者の声を聞くべきでしょうね。
お客様センターに電話するとニュース記事を書いた人に伝えますとかいいつつ、メディアの報道姿勢がほとんど変化したことはありません。
きちんと「正しい」報道を心がけていても、世間の認識とずれていませんかね?
救急車に乗ってくる人の半分以上は「タクシー利用」。彼らは税金で無料サービスを利用していることを何にも反省もしません。
そして「たらい回し」というが、それをリードしたのは大手メディア。この報道姿勢を改めない限り、「衰退」は止まらないでしょうね。
滅亡するメディアのあがき・・・というと辛口でしょうが。市場経済で生き残れない職人さんを最後に見届けるのはネットではないと思いたいですね(え、我々?お看取りなんかを「救命救急センター」では、するべきではないと感じていますが・・・)
「新世紀メディア論-新聞・雑誌が死ぬ前に」
著:小林弘人
<内容紹介>
新聞社の業績不振、雑誌の相次ぐ休刊など、メディア業界に逆風が吹き荒れるなか、出版はこれからどうなっていくのか? 新聞、雑誌はウェブ時代においてもはたして生き残れるのか?
インターネット登場以前からコンテンツ製作に携わり、雑誌『ワイアード』『サイゾー』、ウェブの人気媒体『ギズモード・ジャパン』を創刊、眞鍋かをりら有 名人ブログ出版をプロデュースしてきたITメディア界の仕掛け人・小林弘人が、世界のウェブメディア最先端情報を紹介しつつ、今後メディアビジネスで成功 するため必須のノウハウをおしげもなく公開。
福音か、はたまた最後通牒か? 次代メディアの運命を左右する衝撃の書。これを読まずして出版、メディア人は生き残れない!
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世界的な同時不況下、わが国の医療を取り巻く環境は厳しく、カオス(混沌)状況が続いている。
全国の医師不足は深刻で、救急医療のたらい回しは絶えず、高松市では不妊治療で受精卵の取り違え事件まで起きた。また、インターネット上では一部医師による患者やマスコミへの誹謗、中傷が繰り返されている。それは、なぜなのか。
医学(医療)ジャーナリストの検証力と発信力が今ほど必要とされている時はないにもかかわらず、時代に流され、危機意識が希薄化したジャーナリストが多いためではないだろうか。
日本医学ジャーナリスト協会(会長 大野善三)はこうした反省にたち、次のような要領で
「医学ジャーナリストを問う—衰退する検証力と発信力—」というテーマでシンポジウムを開催します。
現役とOBのジャーナリスト、日本新聞協会加盟社に属するジャーナリストとフリーのジャーナリスト等が一堂に集まり、反省と相互批判の中から創造的かつ建設的な意見の集約を探ります。
極めて難しい作業ではありますが、参加者の忌憚のない意見交換、討論の中から、新しい方向性が打ち出されれば、と願い実施することになりました。
テーマ: 「医学ジャーナリストを問う—衰退する検証力と発信力—」
日 時: 2009年5月23日(土)午後1時〜4時30分
会 場: 日本記者クラブ(東京内幸町)10階大会議室
参加費:
無料(定員250人)
◆パネリスト:
秋元秀俊(ジャーナリスト、編集者)
阿部文彦(読売新聞社会保障部記者)
田中秀一(読売新聞医療情報部部長)
田辺功(医療ジャーナリスト、元朝日新聞編集委員)
鳥集徹(ジャーナリスト)中村雅美(日経新聞編集委員)(五十音順)
◆モデレーター:
水巻中正(国際医療福祉大学大学院教授、元読売新聞社会保障部長)
◆お申込み方法
参加ご希望の方は、事前登録のため、必要事項(住所、氏名、連絡先電話番号あるいはメールアドレス)と「シンポジウム参加希望」とご記入の上、FAXで協会事務局までお申し込みください(FAX番号:03-5561-2912)
<本件に関する詳細なお問い合わせは、事務局:古阪(ふるさか)までお願いします。>
特定非営利活動法人(NPO)日本医学ジャーナリスト協会 事務局
〒106-0041東京都港区麻布台1丁目8番10号 株式会社コスモ・ピーアール内
TEL 03-5561-2911 / FAX 03-5561-2912 / URL www.meja.jp
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