日経新聞の東京・首都圏経済面では一昨日から「老いる都市」という連載が始まっています。介護事業に乗り出す経営者も多いかもしれませんし、医療機関もラストリゾートである介護事業に乗り出すかもしれません(たぶん他に転用がしにくいんですよね>病院の建物って)。
現時点で、患者に行う医療内容を重視した重装備の病院は、さらに医師や看護師をもっと必要とし、ケアスタッフは燃え尽き症候群になりそうなほど給与も安く離職率も25%といわゆる「穴のあいたバケツ」状態。ま、介護スタッフが安心して介護に取り組むにはもっと資金が必要です。
高齢患者を入居者がわりにしていた老人病院(民間、公立に関係なく)はこれからいろいろと淘汰と事業再編が進むとみています。
日本はこれからが医療再編なのです。アメリカのように大学病院が破産したりはまだないのですが、まともな民間病院がないような地方自治体の市民病院の突然 の「破たん」で大騒ぎになりかねません。そういえば埼玉県も小児の2次救急を診てもらえる病院が閉鎖で騒いでいるようですが、元から残業代なしで勤務医を 24時間働かせてきたツケを地元住民が結局払ってもらってます。
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老いる都市② あふれる「介護難民」
日経新聞 2009/02/18
東京都5000人分、大阪府3000人分、愛知県1800人分-。三都府県では3年後、これだけの特別養護老人ホームが不足する。現在の収容能力が変わらないという条件での試算だが、特に都は有料老人ホームなども含めると二万人分が足りなくなるとみられる。
都内の75歳以上の高齢者は、2025年までに2005年の2倍に増えるという。「中長期的に、どれだけの施設が不足するか、怖くて計算できない」(都幹部)。急速な高齢化の進行で、大量の介護難民が生まれる恐れが現実味を帯びる。
高齢者の「下宿」
介護施設の不足は既に始まっている。
「3年半待って、ようやく入所できそうだ」。都内のあるケアマネージャーは、今年91歳になる男性のため、2005年秋から都心部で特別養護老人ホームを 探している。この男性は妻をなくしてからは一人暮らし。足が悪くほぼ寝たきり状態で、二つの事業者の訪問介護サービスを利用して生活している。これだけ 困っていてもすぐには入れない。このケアマネージャーは「都心部で特養に入るのは、宝くじにあたるようなもの」と嘆く。
施設がないため都外の施設に入る高齢者も多い。高齢化問題に詳しい淑徳大学の結城康博・准教授は「介護施設は全然足りない。行政は在宅介護を推進するというが、ヘルパー不足が深刻で、十分な在宅サービスを受けられる状態ではない」と指摘する。
一足早く高齢化が進んでいる札幌市では、施設でもなく在宅でもない、第三の道の模索が始まっている。高齢者が入居する「下宿」だ。
JR札幌駅から車で10分。「タウン白楊」は高齢者・障害者下宿の草分け的存在だ。学生寮だった建物を10年前に改修した。部屋は23室。六畳に流しと 押入れがついている。職員が24時間常駐するほか、日中は下宿を運営する介護事業者がヘルパーを派遣する。食堂近くにある共有スペースにはテレビがあり、 入居者が集まって世間話をする。
家賃のほか食費、管理費などを含め月10ー12万円。現在、22室が埋まり、残り1室も引き合いがあるという。入居者の半分が75歳以上で、車いすで生活している人も3人いる。
入居している戸松サダさん(88)は「ここには話相手もいる。食事の支度を手伝ったり、町内会の集まりなどもあるので、寂しさを感じることがない」と話す。市内には高齢者向け下宿屋共同住宅が計100以上あるという。
専用賃貸住宅も
東京都葛飾区。ここにも関係者が注目する施設がある。医療法人が運営する高齢者専用賃貸住宅「ココチケア」だ。
4階建てで2-4階が住居。1階にはこの法人が運営する診療所などが入っており、希望すれば訪問医療や訪問介護を受けられる。看護師は24時間常駐する。1年半前に入居した岡崎さと子さん(77)は「ここなら何かあった時にも安心して助けてもらえる」と話す。
高齢者専用住宅は経営悪化から廃業するケースもあり、新たな受け皿となるか不透明な面もある。ただ高齢化問題は時間とともに深刻化する。官民挙げた対策の検討を急がなければ、手遅れになりかねない。
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