キャリアブレイン 2008/10/21
衆院解散・総選挙の日程が注目される中、民主党の足立信也参院議員は10月18日、水戸市で開かれた「第23回全国医療法人経営セミナー」で講演し、党のマニフェスト原案の一部を紹介した。 足立参院議員は同セミナーのシンポジウム「二大政党制下でのわが国の医療政策の動向」で、「医療改革と第3の道」と題して講演。冒頭で、「実際に印刷され たマニフェストを出すわけにはいかないので、自分の書いた原稿という形で示したい。党のマニフェストと思っていただいて結構だと思う」と前置きした上で、 原案の医療政策の部分を紹介した。足立参院議員は外科医で、現在は厚生労働委員を務めている。 ----------------------------- 結局、自民党は「民主党」の意見に対して、突っ込み入れてもいい時でしたのに、残念ですね。与党でいろいろと縛られる立場ですが、「医師」として、「元厚生労働副大臣」としてでもいいので、それぞれ実現が困難でも、どれを行うべきなのか、そうでないのか・・・そういう意見だけでも欲しかったりします。
原案では「今の仕組みを改め、新しい財源 を生み出す」として、▽国の総予算212兆円を徹底的に効率化し、無駄遣いや不要・不急な事業を根絶する▽税金でため込んだ「埋蔵金」や資産を国民のため に活用する▽租税特別措置を抜本的に見直す―の3つの基本方針を掲げた。民主党の試算によると、2012年度には新たに20兆5000億円の財源を捻出 (ねんしゅつ)できるという。
総医療費は、15年までに対GDP(国内総生産)比をOECD(経済協力開発機構)平均並みの9.4%に まで引き上げる(約6兆円増額して約47兆円にする)とした。試算によると、医師は1万7722人、看護師は3万9665人、准看護師は1万2729人の 増員が可能になる。一施設当たりで見ると、医師は1.96人、看護師は4.39人、准看護師は1.41人の増員が可能だと見込んでいる。
週当たりの勤務時間も短縮可能だという。歯科診療費と薬剤費を除いた部分の診療報酬を増やした場合、医師は4.7時間、看護師は2.7時間短縮できる。病院での診療のみ診療報酬を増やした場合、医師は9.0時間、看護師は5.0時間短縮できるとしている。
医師不足問題については、短期、中期、長期の3つのスパンに分けて解消を図る方針だ。短期では、▽臨床研修マッチングの見直し▽アルバイト(兼業)禁止の 解除-で約2万人の増員。中期では、▽大学病院の勤務医の雇用関係の正常化(大学病院の常勤臨床医の定員拡充)▽フレックスタイム制、短時間正規職員枠の 導入▽保育所への優先入所や保育所増設で育児支援▽コメディカル・スタッフの増員、診療報酬のアップ、看護師や薬剤師の医療行為への参画▽専門科別クリニ カル・フェローの創設―で約3万5000人の増員。長期では、▽医師養成課程の定員増▽メディカルスクール(4年制の臨床医学大学院)の創設-で約4万人 の増員を図る。
後期高齢者医療制度は廃止する方針で、代替案として▽国民健康保険(国保)の財政負担増は国が支援する▽国保を運営する 自治体への財政支援を強化し、地域間の格差を是正する▽被用者保険と国保を統合し、地域保険として医療制度の一元化を図る―などを挙げている。必要な財源 は約8500億円とした。
勤務医の就業環境については、▽医療現場での労働基準法の順守徹底▽医師の交代勤務制導入▽当直を夜間勤務扱 いに変更―などで過重労働を改善する。また、病院内保育所の整備、病児保育の充実、育児支援の拡充などを実現しながら、医師が勤務を続けやすい環境をつ くっていく。必要な財源は約590億円とした。
がん対策は、▽国立がんセンターと協力しながら、地域がん診療拠点病院で化学療法専門 医、放射線治療専門医を養成する▽臨床研修病院でより専門的な研修を導入▽乳がんや子宮がんの予防・検診を公費で助成し、受診率50%を目指す―などでさ らなる充実を図る。必要な財源は約1400億円とした。
介護サービスは、▽認定事業者の介護報酬を加算し、介護労働者の賃金を月額2万円引き上げる▽療養病床削減計画を廃止し、必要な病床数を確保する▽地域に応じた多機能グループホームを整備する―などして拡充を図る。必要な財源は約1000億円とした。
医療事故の原因究明と再発防止については、▽メディエーター(医療対話促進者)を一定規模以上の医療機関に配置する▽患者・家族への診療経過の説明、死因 究明の努力、事故発生時の調査委員会の設置を医療機関に義務付ける▽各都道府県に設置する医療安全支援センターに、院外調査チームによる調査や第三者 ADR(裁判外紛争処理事業者)の紹介機能を持たせる▽万が一の事故が起こった場合の補償制度を整備する―などの政策で、医療への信頼を向上させたいとし ている。
事故の予防策では、「看護師が一人増えるごとに、患者一人当たりの病院死亡率は集中治療室で9%、内科病棟で6%、外科病棟で16%下がる」「大学卒の看護師が10%増加すると、患者死亡率が5%低下する」―として、看護師の増員と質の向上を実現したい考えだ。
このほか、たばこ税の引き上げ、高額療養費制度の定率部分の廃止なども打ち出している。
講演終了後、質疑応答と意見交換があった。「民主のマニフェストをどう思うか」と尋ねられた自民党の西島英利参院議員は、「具体的なマニフェストになって いないので、コメントは差し控えたい」と述べるにとどめた。また、保険の一元化案については、「(実現は)難しい」との見方を示した。
いやぁ・・・そんな記事が読みたかっただけです。タイトルが釣りになって・・・すみません汗。
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キャリアブレイン 2008/10/20 21:08
「今後の医療法人経営・医療費抑制政策の転換を目指して」をテーマに、「第23回全国医療法人経営セミナー」(日本医療法人協会など主催)が10月18
日、水戸市内で開かれた。同協会会員の医師や茨城県内の医療従事者ら約500人が出席し、講演やシンポジウムに耳を傾けた。
セミナーでは、厚生労働省医政局の武田康久・医師確保等地域医療対策室長が、「新医療計画と地域連携が目指す医療提供体制の姿」と題して講演。
武田室長は、従来の医療計画制度の反省点として、▽医療提供者側の視点での構想▽地域の疾病動向を勘案しない▽大病院重視―の3点を挙げた。
これに対し、 新制度は、▽患者を中心とした連携▽主として、4疾病(がんや脳卒中など)と5事業(救急医療や災害時における医療など)ごとの柔軟な連携▽病院規模では なく医療機能を重視した連携―を明確に位置付けたと説明し、地域住民と患者の視点に立った連携体制の重要性を強調。その上で、「(医療計画は)それぞれの 地域の事情に応じて、さまざまなパターンがある。今後は、策定されたものをいかに実行に移していくかだ」と述べた。
「諸外国からみる医療経営」と題したシンポジウムでは、多摩大大学院統合リスクマネジメント研究所の真野俊樹教授や慶大商学部の権丈善一教授らが、諸外国の医療事情などを解説した。
真野教授は、諸外国の医療制度と医療機関の経営方法を比較した上で、国民皆保険やフリーアクセスなどの制度が日本に似ているフランスに注目すべきだと指摘 。フランスでは近年、かかりつけ医の導入が徐々に進んでいるため、「今後、日本が制度を導入するかどうかの示唆になる」と述べた。
権丈教授は、公的医療費のGDP(国内総生産)に占める割合がスウェーデン7.5%、ドイツ8.2%、フランス8.9%で、いずれも日本の6.7%を上 回っていると指摘。スウェーデンの水準に追い付くためには約5兆円、ドイツなら約7.5兆円、フランスなら10兆円以上の増額がそれぞれ必要だと解説し、 「難しくてもフランスを目指すべきだ」と述べた。
また、茨城県医師会の原中勝征会長は、日本人男性の平均寿命が78歳前後で推移している点に触れ、「3年しか生きられないのに、75歳で線を引いた後期高 齢者医療制度はおかしい」と同制度を強く批判。さらに、厚労省の将来の医療費予測について、「現実の医療費はほとんど上がっていない」と述べた。
この後、「二大政党制下でのわが国の医療政策の動向」をテーマに、自民党の西島英利参院議員や民主党の足立信也参院議員らによるシンポジウムが開かれたほ か、日本医業経営コンサルタント協会の松田紘一郎常務理事が、「医療費抑制政策を超えた今後の医療法人経営」の題目で講演した。
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厚生労働省のお役人さまの、経営セミナーの内容よりも・・・「自民党vs民主党」の立場から、医師同士の「医療政策」について議論を知りたかったりしますが。
しかし、「あの」茨城でやるんだから、どんな「リップサービス」が飛び出てもおかしくないんですから、ぜひ聞きたかったな・・・・。もちろんお二人とも「参議院議員」で衆議院選挙には直接関係ないとしても。
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茨城県医師会の政治団体「茨城県医師連盟」(原中勝征委員長)は17日、次期衆院選の県内全選挙区で、民主党候補を 推薦することを明らかにした。自民党の有力支持団体である医師連盟が民主党支持を打ち出すのは全国初。医師会は政府・与党が導入した後期高齢者医療制度に 反対しており、今回の対応も「政策として、制度反対を表明する民主党への支持を決めた」と説明。社会保障政策などへの不信を背景に、蜜月関係にあった自民 党に対して“実力行動”に打って出た形だ。
「自民党県連とは長年、深い協力関係にあった。ただ県政と国政は別。今の自民党に変化は望めない」。自民党員でもある原中氏は、同日の記者会見でこう強調した。
県医連は8月、立候補予定者全員に対し医療政策などのアンケートを実施。民主党では全員が後期高齢者医療制度に反対を表明。一方、自民党では「党議拘束による回答留保を含め、反対に踏み込む答えはなかった」(原中氏)という。
原中氏は「国民生活無視の社会保障制度に対して行動を起こすべきと意見が一致した。天下りや、特別会計の無駄遣いも正す必要がある」と指摘した。
全国2位の党員数を誇る保守王国で発生した有力支持団体の離反。自民党県連の幹部は「後期高齢者医療制度を含め、社会保障は簡単に賛成、反対で決めるものではない。財源を含め、県医連は大局を見ていない。真に国民のためを思うなら、あまりにも安易だ」と批判した。
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