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 一般紙はほとんど報じないのですが、医療従事者にとって事故調査委員会の試案については大野病院事件を通してまさにクローズアップがなされています。

 そういう意味では「国民」もまた考えるきっかけになるといいです。

  

事故調第3次試案のパブリックコメントに厚労省が見解示す
―医療行為に対する刑法摘要の見解も足踏み続く
MedicalTribune 2008/10/10掲載

 

  「第14回診療行為に関連した死亡に係る死因究明等の在り方に関する検討 会」が10月9日,都内で開催され,「医療の安全の確保に向けた医療事故による死亡の原因究明・再発防止等の在り方に関する試案」(第3次試案)に寄せら れたパブリックコメントに対する厚生労働省(厚労省)の回答が示された。捜査機関の対応については,事故調設置の結果として抑制されるとされているもの の,刑法適用に対しては根本的な変更に言及がなく,足踏みの状態であった。ただし,医療者からの反発が大きいこともあり,「医療者と患者・遺族からの生の 声」として,検討会に代表者を呼ぶことが提案され,了承された。

(後略) 

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 医療事故について、厚生労働省が動きを見せています。もちろん、患者さんも医療従事者も安心して医療を受けたり、行えるような仕組みを考えるためには必要な議論です。

 医療側だけでなく、患者さん側もいろいろと意見を出していますが、それに対して厚生労働省の見解が読めます。

 

 「医療の安全の確保に向けた医療事故による死亡の原因究明・再発防止等の在り方に関する試案-第三次試案-」及び「医療安全調査委員会設置法案(仮称)大綱案」に寄せられた主な御意見と現時点における厚生労働省の考え

http://www.mhlw.go.jp/topics/2008/10/dl/tp1009-1a.pdf

 

 自分はまだ読みとおしていないので、これからですが、「ある町医者の診療日記」ではすでに分析されていて、厚生労働省に任せて大丈夫かなぁ・・・でした。

 

事故調試案パブコメへの厚労省の回答

 

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 大野病院事件のような刑事事件ではありませんが、最近、こういう判決もありました。医師側の説明に対して、患者さんサイドが誤解して、結果として不幸な形になりました。無念なご家族の気持ちについては裁判所を認めますが、医学的な事実はまた違うこともあります。

 

 医学は日進月歩ですが、高度に複雑なシステムでさまざまなことが可能になりました。しかし「病気」を完全に克服することは困難です。患者さんや司法側も関心をもっていると思いますが、医療事故調査については、再発防止の観点から科学的に検証する必要があります。

 

 ともに病気と闘った患者さんやご家族と、法廷で医療者は戦いたいとは思いません。そういう意味では「話し合う場」は必要です。しかし、医療事故調 査委員会が行う「真相究明」は、専門的に高度な判断が要求され、そこには感情や思い込みなどは排除され、医療技術が向上しても、治療の不確実性と疾患の多 様性などいろんなファクターを考慮しても、委員会に参加するのは「感情」に左右されず、利害関係と無縁な第三者、専門家しかありえないと思っています。

 ちなみに法廷はあくまで「金銭面での賠償」が得られるのみで、医療事故を当事者である医療従事者「個人の責任追及」を行っても、事故発生のシステムエラー解決は得られないように思います。

 

  なかのひと

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Online Medニュース

東京地裁●

長期受診中のスキルス胃がん診断と死亡、過失はないと損害賠償請求を棄却


・遺族の不満と無念の心情には理解


胃がん・がん性腹膜炎で85歳で死亡した女性の治療を行っていた慈恵医大に対し、遺族が早期発見のための措置を怠ったなどとして2488万 円の損害賠償 を求めて起こした裁判で、東京地裁は、死の直前にがんと診断され、間もなく死亡したことから、遺族が診療行為などに強い不満と無念の心情を抱いたことは理 解できるとしながらも、主治医に診療上の過失はなく、また主治医の説明が、患者・遺族が「がんはないと思いこむ」一因となったとしても診療契約上の債務不 履行が構成されることにはならない、として、遺族の請求を棄却する判決を行いました。9月11日の判決です。

死亡した女性は夫とともに慈恵医大の血液内科を受診していましたが、夫が呼吸器内科に転科することになったのに伴い、同じ呼吸器内科に転科、その後、夫は死亡したものの、女性は呼吸器内科の受診を継続していました。

女性は腰痛や腹部の症状を継続的に訴えたことから、主治医は腫瘍マーカー検査を数度実施していたものの、その値は正常の基準値内でした。ほかに胃部X線検査や内視鏡検査などをすすめたものの女性は断ったとされます。

女性が死亡した2006年3月に、胃や下腹部痛を訴えたことなどから消化器内科の受診を進め、検査の結果、約1週間後に「スキルス胃がん」と診断、治療が開始されたものの、化学療法も困難とされるほどの進行した状態となっていました。
その後、セカンドオピニオンの結果、北里病院に転院、治療を受けたものの同年6月に死亡しました。

遺族は、女性が早期の段階から胃部の症状を訴え、また、が んを心配して検査の実施を求めていたのにも関わらず、主治医がそれを受け入れず、適切な検査を 実施しないまま、腫瘍マーカー検査の値だけで「検査値が正常であるからがんの心配はない」旨の説明を繰り返したため、これを信頼して「がんの可能性はない と誤信」し、その結果、早期発見のために他の病院で検査を受けることも含めて適切な措置をとることができなかった、として、損害賠償を求めたものです。

これに対し、主治医は早期発見のための検査依頼はなく、逆に進めた検査も断られたと主張、腫瘍マーカー検査の結果についても「正常範囲内」との説明はしたが、そのために「がんの心配はない」との説明をしたことはないとしました。

東京地裁は、診療と患者への説明については病院側の主張を認め、過失はないとしました。医師の説明の内容が、患者側の思い込みの一因となったとしても、そのことが「診療契約上の債務不履行を構成することにはならない」としています。

一方で、遺族側に対しては、不満と無念の心情を抱いたことは「理解できる」との見方を示しました。

資料:損害賠償請求事件(9.11東京地裁)(裁判所)(下記のアドレスをクリック。またはコピーしてホームページ閲覧画面のアドレス欄に貼り付け、キーボードのEnterキーを押してください)
http://www.courts.go.jp/search/jhsp0030?action_id=dspDeta...

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 もちろん、ご家族は納得がいかない判決かもしれません。しかし患者さん側の誤解を元にした「賠償責任」というのは少し難しい問題かもしれません。胃カメラや追加の検査なしに確定診断は困難です。

 説明義務は医師側にも確かにあります、しかし最終責任は結局、選んだ患者さん側とされたのは参考になります。

 

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