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今回の話題は、臨床医にとってはインパクトがあると思います。まぁ、国際学会などで華々しく発表される大規模臨床試験については「話題」になっています。
もちろん、動物や細胞を使った基礎研究と違い、実際にその薬を使っている患者さんに、製薬企業の添付文書うに書かれたような効果がなかったりしてはいけません。
しかし、アメリカの製薬企業では、これまでにない動きもありますので、興味がありましたら長いのですが、お読みください。
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日経メディカルオンライン 2008. 9. 25
営利組織が支援した臨床試験は、非営利組織が 支援した臨床試験よりもポジティブな結果が多いとされる。しかし、1つのエビデンスが医師の治療行為を変え得るわけではなく、その結果が医学界でどのよう に広まったかも大きな影響を持つ。Conenらハーバード大Brigham and Women's hospitalの研究グループは、資金拠出形態の違いでエビデンスの引用度に差があるかを検討、9月23日付けのCirculation誌に報告した。
2000~2005 年にJAMA、Lancet、New England Journal of Medicineの3大臨床誌に発表された心血管系領域での無作為化試験349から、同等試験を除外した優位性試験、連続303件について評価した。一次 アウトカムは06年末時点での年・報告当たりの引用回数とした。
引用回数のカウントはWeb of Scienceに基づいたが、Google Scholarによる追証も行った。年・報告当たりの引用回数(中間値)は、営利組織が支援した臨床試験で46、非営利組織が支援した臨床試験で29、両 組織にまたがるものでは37と、資金拠出形態別に見た引用回数の違いには有意差が認められた(p=0.0007)。雑誌による違いや試験のデザインによる 違いで分類しても、この傾向は変わらなかった。
比較した新しい治療法が従来療法よりも有意に優れたと結論された臨床試験に限ると、非営 利組織が支援した臨床試験では引用回数(中間値)は25だったのに対し、営利組織が支援した臨床試験では同52と、有意な違いが見られた(p= 0.0006)。逆に、比較した新しい治療法が従来療法より劣っていた臨床試験では、非営利組織が支援した場合の引用回数(中間値)41に比べ、営利組織 が支援した場合では同33と、有意に少なくなっていた(p=0.048)。
営利組織が支援した臨床試験の方が広く引用される理由として 著者は、(1)営利組織から学会のオピニオンリーダーへの情報伝達が選択的になされている、(2)営利組織の方がメディアへの影響力が強い(引用頻度を 73%も高めたという研究もある)、(3)営利組織の方がレビューの出版など二次的報道に対してより大きな投資を行うことができる――といった可能性を指 摘している。
ただ注目すべき点がある。今回の検討で最も引用回数が多かった臨床試験は、非営利組織であるNIHが支援した Women's Health Initiative(WHI)研究だった。同研究は、健康な閉経後米国女性に対するホルモン補充療法が、健康利益よりもリスクを増大させることを立証し たことで知られる。
02年の報告以来、この論文は毎年700回以上も引用され続けており、営利組織が支援した臨床試験で最も引用された ものより引用頻度は60%も高かった。このことは、特定の状況下では非営利組織の結果も広めることができるという心強い証左となった。しかし残念ながら、 WHIは今回のデータ中で最大の外れ値であり、研究グループの見出した規則からは例外的だ。WHIでは健康啓発活動でも盛んに引用されるなど、非営利的研 究としては相当ユニークなものであり、営利組織によるエビデンスの商業的プロモーションと同等なインパクトを持つものだった。
以上より研究グループは、臨床試験の結果の普及は日常診療にとって欠かせないものであるが、営利組織に有利となるバイアスが存在していることに留意すべきで、非営利組織が支援した臨床試験の結果をより広める方法も考慮する必要があると結論した。
(訳者註)このような背景を考慮して米国の診療ガイドラインでは、編集委員と特定営利組織との1万ドル以上の利害関係が一覧表で掲載されている。本邦の各種診療ガイドラインでも、各編集委員の企業との利害関係のディスクロージャーを望みたい。
論文:
Conen D, et al. Differential citation rates of major cardiovascular clinical trials according to source of funding. A Survey From 2000 to 2005. Circulation. 2008;118:1321-7.
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ここ数年、日本の学会でも国際的な多施設共同の臨床研究の結果について話題になり、またそれをめぐって日本でもデータを出すようになって、検証するためには大規模臨床試験が欠かせなくなっています。
しかし、それを支えるだけの資金が医師にはありません(実は臨床医で製薬企業から便宜供与を受けているというのは・・・今の時代、医師も多忙です、製薬企業の相手をしている時間はほとんどは「ありません」。
ただ、中には、不明朗なお金を受け取ってしまったり、いろんな形で関わらざるを得ないのが「資本主義」です。
証券会社もそうですが、昔の時代は「不透明」でした。しかし、今後は製薬企業も大学病院もDisclosureが大切になるであろうことは明かです。
下記のような報道がアメリカでなされています。いずれこれは日本も含めて世界的な流れになると思います。
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Eli Lilly社は医師への支払いを公表する最初の企業となる見込み
BioToday.com
2008-09-25 - Eli Lilly(イーライリリー)社はアメリカの医師への支払いをインターネット上で2009年後半から一般公開する予定です。
具体的には、コンサルティングや講演等の活動に関する医師への支払いを登録したインターネットデータベースに誰もがアクセスできるようになります。
このデータベースは前年と対比できる形で毎年アップデートされるとのことです。
‥> 関連ニュース
Lilly Set to Become First Pharmaceutical Research Company to Disclose Physician Payments / Eli Lilly
Eli Lilly To Disclose Payments To Doctors / Pharmalot
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アメリカの大学が製薬会社のサービスを拒絶する方針を設定
2008-05-25 - 製薬会社との利害の対立を制限するための新たな方針をUniversity of New Mexicoが設定しました。
この方針により、製薬会社の営業は特定の承認された領域にしか足を踏み入れられなくなります。また、スタッフは企業からプレゼントをを受け取ることができなくなります。会社の名前が入ったペン、帽子、Tシャツなどの品物をスタッフは携帯してはいけません。
多くの医師はこのような品物の影響を受けてはいないと言うかも知れないが、ちょっとした品物でも処方に影響を与えて患者の治療に悪影響を生じうることが示唆されているとUniversity of New Mexicoは言っています。
また、医師がそのようなプレゼントを受け取ることは患者の治療に良くないと一般人も強く認識するようになっています。
UNM shuts down perks from drug reps / New Mexico Business Weekly
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