↓NICE(国立最適医療研究所)の具体例
東京日和2007/02/24
[分子標的薬の時代突入?]高い薬価は誰が負担するか?で紹介した・・英国NICEが分子標的抗癌剤・AvastinとErbituxの使用を却下 とかですね。
いずれにせよ、医療の質、無駄がないかについてきちんとした調査を行い、公表するという基本概念になります。
これらのデータはNHS choicesのようなウェブサイトで開示されるだけでなく、図書館に行くと分厚い本で誰もがアクセスできるようになって、情報提供。患者の医療経験、満足度調査も含めて行い、データの提供行われているとのことです。
患者にはさまざまなデータが提供され、さまざまな指標(医療の質も含め)選択できるということです。選択がキーワードのように思いました。
このあと、
3.日本への示唆
a)医師・医療従事者へ
b)国民・患者へ
c)行政担当者・政治家へ
となるのですが、これは「富塚先生」がそれぞれの方に向かって話していましたが、特に今回は会場が永田町・霞ヶ関中心であって、その行政担当者・政治関係者向けに
「医療や福祉で、国民を裏切り続けると、結局それは国の政治や行政に対する不信感を増し、かえって政策実現が困難になってしまうので、きちんと国民への情報開示が必要」
というメッセージが心に残りました。
メモが不完全なので、すみません(汗)
このあと追加発言として、武内和久氏(元在英国日本大使館一等書記官、現 厚生労働省大臣官房)が3年にわたるイギリスの医療制度についての幅広い知識に基づくコメントがあり・・・キーワードを交えながらお話をしていただきました。
戦略と決断、
投資と抑制、
可視化
これらのキーワードについて、スライドもなかったので、きっちりとしたメモは書き残していませんが、非常に感銘を受けました。
最後の「可視化」は特に国民に見えるような形で情報提供することが大切という点は、日本の医療・福祉政策の決定にはない(年金や医療について情報不足はいかんともしがたい)過程、それにイギリスのジャーナリストがきちんと専門性が高い情報を報道し続けることも含めて大切とのことでした。
武内氏のウェブサイトをこちらにご紹介します。イギリスの社会保障についてはかなりまとめられています。
↓
「英国社会保障事情」 週間社会保障:法研
あとでお話をうかがいましたが、帰国直後に大臣官房に所属でご多忙の中、おいでいただいた上、すばらしいコメントをいただきました。
質疑応答で「医師増員は具体的にどうやって、それと急増させることでのトレーニングは可能か?」というのがありましたが、イギリスは増員させる時に、 医学部を増やしただけでなく、国外からの輸入であてた(EU諸国の医師免許があればイギリス国内で診療可能、イギリスが旧宗主国のパキスタン、インドな ど)とのことです。
そしてトレーニングは、やはり研修ポジションが不足して、昨年問題になった・・・ということで、これはこの東京日和「[英国テロ事件]待遇差別が招いた?」でもご紹介した・・
あたりに非常に詳しいです。
あと、ブレア政権の医療改革について評価すると、構想の段階で90%、実施は70%、結果は50%であったことというコメントがあり、改革も長く時間がか かり、さまざまな政策を絶えず打ち出し続けたため、改革疲れがイギリスを襲い、特に現場の医療従事者側の反感があったとのことです。
また、イギリスの政権与党は現在労働党政権(トニーブレアのあと現在はゴードン・ブラウン)のままですが、今年の5月に国会議員選挙で労働党が大きく敗北し、保守党が勝ったため、来年くらいに政権交代の流れが起きるのではないかという予想もありました。
↓ウィキペディアの記載「ゴードン・ブラウン」より
「5月の統一地方選では、労働党はロンドン市長の座を失ったのをはじめ、得票率で自民党を下回り第三党に転落するという過去40年で最大の惨敗」
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講演と質疑応答で時間はおよそ2時間弱でしたが、日本の医療制度改革に欠かせない視点と包括的なイギリスの医療制度についての知識をいただきました。
また、今後、引き続き、他の先進国の医療制度だけでなく、日本の各政党に医療政策の担当者の政党インタビューをウェブサイトに掲載するなど、医療政策機構は国民に医療についてさまざまな情報を提供したり、していくということで要注目ではあります。
いずれにせよ、今後も、自分も勉強するのを続けたいと思いました。
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