日本で、赤字じゃない公立病院は少ないです。表向きの会計では「黒字」に見えても、毎年、一般会計から繰り入れたりして、しっかり税金でサポートしていたりします。
財政規模が小さい市町村にとって、病院の赤字の放置は、野放図な公共事業に走ってしまった夕張と同じで、住民には増税、行政サービス低下がもたらされかねません。
住民にとっては、知らない間に病院の所有者が変わるなんて私立病院だと気づかないことも多いでしょうが、これが公立病院だと税金で建てられいたり、公務員の雇用問題もあり、紛糾します。
地域ごとにある公立病院は生活基盤になっています。ただ、それぞれ地域特性があり、患者さんの需要と、供給(病院側)のニーズのミスマッチがあるようで、専門性や特色を出した経営特化がまだ不足している公立病院はちょっと大変なことになっていると思います。
なんで、こんなタイトルなんだ!?といわれますと、実は、Wikipediaでこんな記述があったからです(わかりやすくするために一部記載を訂正しています)。
一宮市立市民病院今伊勢分院
かつて存在した愛知県一宮市が運営していた公立病院。一宮市立市民病院の分院である。
精神科系に特化した公共の病院であったが、自治体病院としての経営が困難となってきたため、2008年(平成20年)6月30日に廃院され、翌日より特定医療法人杏嶺会(一宮西病院などを運営)に民間移譲された。尚、最低5年間は現在の事業継続が行なわれる予定である。
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↓自治体からのお知らせ・・・
平成20年6月30日をもって一宮市立市民病院今伊勢分院は閉院いたしました。
それに伴い『特定医療法人 杏嶺会 いまいせ心療センター』平成20年7月1日より開院いたします。
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一宮市もご他聞にもれず、地場産業であった繊維産業が衰退し、その代わりとなる産業がないようです。
3年前に、周辺の市町村と平成の大合併をしたのですが、各自治体が持っていた公立病院の統廃合がテーマになっていくとは思ってたのですが、民間委譲、公立病院としては閉院でしたか・・・(黒字の自治体が、周辺の自治体に合併を持ちかける事は実は中核市や政令指定都市になる時以外は、少ないです)。
このような病院再編の動きはますます加速します。医療関係者からは悪評高き、病院機能評価Ver5でも、病院の経営については「評価項目」のひとつに入っています。
6.0 病院運営管理の合理性
もちろん、病院は公共のものですから、ちょっとの赤字は税金で穴埋めしてもいいですが、慢性的な赤字垂れ流しが続けば、親方日の丸の代名詞「国鉄」と同じようにリストラが待っています。
今後、公立病院の経営状況については、総務省だけでなく地域住民からも「監視」されるようになります。
そして、ちょっとしたこと(姉歯事件、建築法改正) で不景気になった不動産業界を見るまでもなく、一気に売りに出されると今度は買い手が買い叩く・・・病院が売れないまま「突然、機能停止」なんてことがこないよう に切に願うばかりです。
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日経メディカルオンライン 2008. 7. 12
どこまでのぞける? 病院の懐事情 国立や公的病院はホームページでの掲載が当たり前に
2007年度の決算から、医療法人も貸借対照表(B/S)や損益計算書(P/L)など、経営に関する情報を都道府県に届けることになった。「大」 は徳洲会から、「小」は医師が1人で経営している無床の診療所まで、3月が決算期の医療法人はすべて、6月30日までに決算書類などを都道府県に届け出な ければならない。
メーンとなるB/SとP/Lは様式が定められており、その様式は、病院や老人保健施設を開設しているか、診療所のみか、で異なる。歯科を含め、全国に4万 5000近くある医療法人のうち、8割前後は医師(歯科医師)が3人未満の小規模な診療所だが、こうした医療法人では、表1のような簡略化された様式で提 出すればいい。
簡略化された様式とはいっても、P/Lを見れば、1年間の収入や、黒字か赤字か、どれほど儲けているかが分かるし、B/Sからは、借金の額をおおむねつかむことができる。こうした書類は、都道府県の担当課に行けば、だれでも閲覧できるようになることになっている。
では、今回届け出の対象になった医療法人以外の病院や診療所は、いったいどこまで決算の数字を公表しているものなのだろうか。調べてみた。
日赤には情報公開制度も
まずは、国立病院・療養所。現在、
独立行政法人国立病院機構が、国立がんセンターなどを除く146施設を運営しており、同機構のB/SやP/Lは、インターネットで閲覧できる。最新の2006年度の数字では、診療業務収益が7110億円あり、90億円近い利益を上げている。さらに、北は北海道がんセンターから南は琉球病院まで、個別の病院ごとのB/SとP/Lもホームページに掲載されており、容易に閲覧することができる。
都道府県や市町村が開設する自治体病院の決算書類も、総務省のホームページから、自治体ごと・病院ごとに見ることができる。ただし、同じ公的病院でも、他の団体は公開状況が異なる。例えば、日本赤十字社のホームページには、「医療施設特別会計」というコーナーがあり、そこにB/SやP/Lが掲示されている。ちなみに最新の2006年度の数字は、収益が約7462億円、費用が約7600億円。医療事業は140億円近い赤字だ。
日赤の場合、ホームページで個別病院のB/SやP/Lを一括して公表することはしていない。もっとも、日赤本社医療事業部企画課によれば、日赤には情報公開制度があり、一定の手続きを踏めば、これを利用して個別の病院の懐事情を知ることができるという。
一方、恩賜財団済生会は、既に2007年度の決算書をホームページに載せている。社会福祉法人であるため、社会福祉、公益、収益の3事業に区分されており、病院の収支は社会福祉事業の本会計という欄に載っている。よく見れば、2007年度の医業収益は約4492億円、当期の診療収支は赤字で損失の額は約80億円と分かるのだが、法人全体での収入や利益が表示されておらず、企業の決算書を見慣れている目からは分かりにくい印象が拭えない。なお、本部総務課に問い合わせたところ、個別の病院の決算については未公表だという。
望まれる自主的な開示
そのほか、社会保険や厚生年金の病院を運営している全国社会保険協会連合会も、ホームページにB/SとP/Lを掲載している。52病院と5健康管理センターそれぞれについても、入院・外来別の収益、給与費、材料費、経費といった簡略化した区分で損益や資産・負債を掲載しており、なかなか分かりやすい。
このように、医療界では、民間に比べて官の方が、経営情報の公開が進んでいる状況にある。しかし、病院の約6割、診療所の約3割を運営するのは、医療法人だ。そこでの情報公開が進んでこそ、医療界全体の経営の透明化が進んだといえる。今回の決算の届け出をきっかけにして、自主的に経営情報をオープンにする医療法人が相次ぐことを期待したい。
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