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介護労働者の離職率21・6%、前年度よりさらに上昇
読売新聞 2008/07/15
昨年度の介護労働者の離職率は21・6%で、前年度に比べて1・3ポイント上昇したことが、14日公表された財団法人「介護労働安定センター」の介護労働実態調査でわかった。
低賃金などが原因と見られ、来年度の介護報酬改定に影響しそうだ。
調査は昨年11、12月、訪問介護事業所や特別養護老人ホームなどの介護事業所と、介護職員や訪問介護員などの介護労働者を対象に実施。4783事業所と1万3089人が回答した。
調査によると、1年間で辞めた職員の割合を示す離職率は、介護職員が25・3%、訪問介護員16・9%。双方を合わせると21・6%となり、全産業の平均離職率16・2%(厚生労働省の06年調査)に比べて高い水準を維持していることがわかった。
平均月給は約21・5万円で、20万円未満が47・6%を占めた。内訳は、訪問介護員は約18・7万円、介護職員は約19・3万円だった。
日本で介護士さんというと、ワーキングプアの代名詞みたいな感じになっていますが、海外ではちょっと違うようです。
日本の介護労働者の労働市場は、受け入れ態勢も含めて、きわめて閉鎖的です。日本語習得して資格を得なければなりませんし、苦心して取得しても、日本でしかその資格は使えません。
インドネシアの方から、日本で働くよりも、英語圏で仕事した方が稼げると判断されれば、次からはジャパンパッシングの可能性大です。もちろん、そうなら ないように心から願っています。もちろん、「介護」のニーズは増え続けます。労働賃金のダンピングが続けば良質な労働力は確保できず、介護業者は市場から 撤退したり、サービス提供範囲を採算性の高いところしかできなくなります。
今後、医療サービスもそうですが、福祉サービスも市場経済と戦う羽目になりますが、厚生労働省の考える介護とは、「介護でボロ儲け」は許されません。結 局、そういう意味では成長産業ではあるが、厳しい規制の下におかれ続けるため、ビジネスとして成長するにしても、限界の壁(介護保険料の引き上げの限界) に突き当たりそうです。
それにしても・・・「医療費」も「介護士さん」の不足そうですが、効率化という建前と予算圧縮の本音を前に、総額規制してサービスが伸びればすぐに「規 制」。やっぱり日本じゃ、民間サービスは「厄介モノ」扱い。規制緩和などを考えると、成長産業となるか・・・難しいところですねぇ。
「最も優秀な看護師たちを失うことになった。彼ら自身にとっては日本で働くことは大きな可能性かもしれないが……」
ジャカルタ近郊にあるチェンカレン病院のマンダニ・ロセノ医師は頭を悩ませている。日本とインドネシアの経済連携協定(EPA)に基づく今回の募集で、一気に5人もの看護師が日本行きを決めたからだ。
背景には、インドネシアの公立病院の恒常的な予算不足がある。同病院の看護師給与は200万ルピア(2万3000円)前後。日本の「1けた上」の収入は大きな魅力だ。
インドネシア政府も募集に積極的に取り組んだ。「日本での介護の仕事に興味のある人求む 月給は最低17万5000円」。海外労働者派遣・保護庁 はこんな文面で新聞広告も出した。将来の労働者派遣拡大をにらみ、「インドネシアの人材を日本にアピールする機会」と考えたからだ。
しかし、締め切ってみると、応募は看護師・介護福祉士計500人の募集枠に対し、6割の計約300人にとどまった。
応募が低調だったのは、募集の周知期間が5月下旬から1カ月もなかったのに加えて、インドネシアの看護師協会が非協力的だったことがある。特に、看護師が介護福祉士として派遣されることには強く反対した。
インドネシア看護師協会のヤニ・ハミド委員長は「国内の医療現場で、看護師は過酷な労働環境と低賃金を強いられている。その中のごく一部が日本で好条件の職を得ても、看護師全体にとってはプラスになるわけではない」と訴える。
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看護師の海外就労志向が90年代ごろから強まっているフィリピンでは、国内の医療現場の空洞化が問題になっている。北米や欧州での仕事を求め、医 師が看護師の資格を取り直して渡航するケースさえ珍しくない。多くの看護師が就労先の国で在留資格を得て、移民として定住していく。
そんな状況にインドネシアの未来を重ね合わせ、神経をとがらせるインドネシアの医療関係者もいる。
ただ、今回日本に行くインドネシア人たちに話を聞くと、「数年働いて帰国するつもり」という声が多い。介護福祉士候補者のアンワル・クスマヤディさん(22)は「日本のような先進国で働くことは勉強になるし、自分のキャリアにもプラスになる」と話す。
看護師候補者になると、意識はさらに明確で、「日本の進んだ医療・看護技術を学び、インドネシアに戻って生かしたい」という声が目立つ。
フィリピン、インドネシア両国の意識の違いについて、両国で看護師らへの聞き取り調査をしている九州大医学部の平野裕子准教授(健康社会学)は 「フィリピン人は英語に不自由せず、欧米諸国では言葉の障害がないことに加え、インドネシア人の方が海外就労の経験・情報が乏しいからではないか」と指摘 する。
多くが3、4年でインドネシアに帰国することになれば、介護現場の人材不足が深刻になる中で「コストをかけて受け入れる以上、なるべく長く働いてほしい」という日本側の思惑とはすれ違うことになる。
300人のうち、何人が日本に残るのか。日本にも、現場のインドネシア人にもメリットのある受け入れにする知恵が求められている。【ジャカルタ支局・井田純】
インドネシアからの看護師・介護福祉士候補者は来日後、国内5カ所の研修センターに半年間入る。受けるのは、日本語学習675時間▽日本の生活習 慣や職場への適応研修140時間▽介護や看護に関する最低限の知識・技能の習得40時間--など。病院・施設で働くまでに約3500語の語彙(ごい)と 700の漢字を習得し、「小学3、4年生レベル」の語学力を身につける。
候補者を病院・施設が受け入れるには、看護職員の半数以上が看護師、あるいは常勤職員の4割以上が介護福祉士で定員30人以上、といった条件を満たす必要がある。
受け入れ施設は、インドネシア人候補者、日本側施設双方の希望をコンピューターで組み合わせ、来日前に決まる。各施設は最低限の2人を受け入れた場合、日本語研修機関への支払い(1人36万円)など、初年度費用として計110万円以上かかる。
国際厚生事業団は年2回以上、受け入れ病院・施設を回るなどして労働条件や生活上の問題などを調査する。電話相談も行う。【有田浩子】
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■インドネシア人の海外での主な就労状況
介護士 看護師
香港 785983 -
台湾 349122 -
シンガポール 168645 -
オランダ 267 269
イタリア 630 -
豪州 - 119
サウジアラビア - 3297
クウェート - 1054
カタール - 720
ヨルダン - 107
※1989~2007年の延べ人数。インドネシア労働移民省調べ
毎日新聞 2008年7月23日 東京朝刊
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