いつも医師のことばかり書いていますが、日本の医療現場が貧しいのは看護師さんも同じです。
国立の病院というと・・・すごいイメージが一般の人にあるでしょうが、現実はこんなものです。だからこそ過労による退職や自殺される看護師さんまでいるわけですが・・・
これ有名な病院の看護師さんの数です。
病床数:520床
職員数:1431名
看護職員数:676名
看護体系7:1
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何と!もちろん、がんセンターは救急患者さんはそれほど多くは診ないのと、「がん」専門です。しかし手術件数も多いし、外来の患者さんも抗がん剤治療など大変な方も多いとは思います。しかし、それでも、規模の小さい民間病院の方がスタッフが多いのも?です。
(国立がんセンターは本当に大切なんです。新薬の開発、そして医師や看護師さんの教育トレーニングを受けるために全国から人が集まってきます)
今年の春、この国立の病院から麻酔科の先生が10名のうち、まとめて5名の先生が退職され、こちらでも[麻酔科医不足]がんセンターが機能不全に 」話題に取り上げさせて頂きましたが、お辞めになった麻酔科医の先生たちは、風のうわさでは「お金」がほしくて辞めたということではなく、緩和ケア中心で採用されたのにも関わらず、病院幹部がやらせた仕事がぜんぜん違ってたからだそうです。
今は、麻酔科医として別の病院でお仕事を続けてみえるそうで、「今の方が、断然忙しい」ということで、どこかの誰かさんが、「麻酔科医の逆襲」だとか、ありえない話。たぶん、作家頭で、適当に書いたエッセイは、やっぱり違っていた・・・ということですね。ま、取材なしでもルポタージュじゃないから、気楽な作家稼業は構いませんが、世間に「誤った印象」を広めたりすることは、情報操作と一緒で、いやな気分です。
国立病院の場合、スタッフの総員数を「国家公務員」として、定員が決まっており、なかなか増員ができないとなると、「受け入れ件数」や「手術件 数」をセーブしなければ、安全の確保はままなりません。結局、しわ寄せは、現場のスタッフへ。もちろん、7:1看護体制などでスタッフの充実を目指してい るのでしょうが、キツイ現場に定着させる魔法もなく、大都市部の新人看護師さんの離職率は1年間に10%以上です。( 看護師の離職率 大阪が全国最高、東京、奈良続く 日本看護協会調査03/12 )
もちろん、待遇や労働時間だけじゃないと思いますし、労働環境がきつくても、働き甲斐があればいいのですが・・・看護師さんも結婚があったり、昇進すれば管理職となっており現場のマネージメントが中心となってしまい、現場で活躍を続けるのも、厳しい現実があります。
看護師不足と「燃え尽き症候群」に悩む国の最先端の医療センター。そういう意味でも医療が乏しい、そしてスタッフは苦しい現状。誰も理解しようとしませんが、看護師さんの過労死自殺( 過労死裁判:「勝訴」失われた命は返って来ない )が繰り返されないように・・・と願っております。
そして、過重労働のまま、医療スタッフが無理に働き続けることは、職員の健康問題だけでなく、医療ミスを誘発しかねません。
管理責任のある国もそろそろ考えるべき時期ですね。看護師さんも有限です。120万人以上資格所有者がいても、家庭の事情などで1/3くらいは仕事をされていません、そういう方を活用しつつ、海外の研修を受けにやってくる方とも一緒にやっていくしかないのでしょう。
いずれにせよ、金儲けなんて考えて看護師や医師をやっている人は少ないはずです。この問題は国民の医療の問題に直結します。サービスが悪い!とか言う前に国民のみなさまに「受けている看護や医療にきちんと対価を払っていますか?」と聞いてみたいものです。
ちなみにアメリカはベビーブーマー世代の高齢化で、これから高齢者人口が増えるので、看護師さんの需要がどんどん増えていきます。フィリピンなどからも輸入もしていますが、こんなウェブサイトを作っているくらいです・・・はい。
↓http://www.discoverNursing.com
[看護師になるには今が一番いいのよ!]

↓上記サイトをめくっていくと、2020年までに80万人の正看護師が不足する!とあります

きっと、日本政府は、海外から受け入れれば、看護師不足も間に合うと思っているんでしょうが・・・。介護や看護はプロと素人じゃぜんぜん結果が違います。
生産性の高い仕事をする人には高い賃 金が発生しますが、このまま看護師や医師が充足しないままですと、地方の病院が崩壊するだけでなく、受け皿となる施設にも入れなかった老人をかかえた若い 世代が、特に女性の方が正社員を辞めて介護や看護をしなければならない・・・ような状況になりかねません。
いずれにせよ、考えるべき時代ですね。え?誰ですか?「医者不足はまやかし」とか適当なことを言っているのは。そういう人は海外の統計とかも知らないで、テキトーに議論を展開していませんか?
スタッフ数が不足して日本の医療サービスが国際的な医療水準に比べて見劣りしても、日本国民が我慢すればいいと?それは国民的合意の上でしょうかね?それとも「老人よ早く・・・?」でしょうかね。
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キャリアブレイン 2008/05/21
今国会で独立行政法人化が審議されている「国立高度専門医療センター(ナショナルセンター)」で、看護師が2人夜勤を強いられ、夜間の緊急対応時に1人の 看護師が30人以上の患者を診なければならない場合もあることが、5月21日にキャリアブレインに寄せられた関係者の証言で明らかになった。「看護師の緊 張感と精神的負担は想像を超えるもので、患者に安全な医療や看護を提供していく上で問題がある」と訴えている。
国の医療政策の中核を担う国立高度専門医療センターは、成育医療センター(東京都世田谷区)、がんセンター中央病院(同中央区)とがんセンター東病院(千 葉県柏市)、国際医療センター戸山病院(東京都新宿区)と国府台病院(千葉県市川市)、精神神経センター武蔵病院(東京都小平市)、長寿医療センター(愛 知県大府市)、循環器病センター(大阪府吹田市)の8病院がある。
全日本国立医療労働組合(全医労)によると、循環器病センターと長寿医療センターを除く6病院の合計病棟数は85。このうち、夜勤時の看護師が3人以下の病棟は50に上り、いまだに15病棟では準夜・深夜とも2人夜勤体制を強いられている。
成育医療センターでは、13病棟のうち3病棟が2人夜勤で、同センターの看護師の話では「勤務前の(患者)情報収集や残業を含めると、一日の半分は病棟に 拘束される状態が慢性化している」という。特に問題なのは、患者の夜間の急変時で、1人の看護師が急変した患者に付ききりになるため、もう1人の看護師が 他の30人以上の患者を看なければならず、「事実上、1人夜勤の状態になる」ことだ。
2人夜勤のある病棟では今年3月、看護師17人のうち5人が退職。同センターの看護師の退職者数は、2006年度に75人、07年度に62人となっており、離職率は、日本看護協会がまとめた全国平均の12.4%(常勤看護職員)を上回る約14-17%に達している。
全医労の昨年10月の調べによると、国立高度専門医療センター6病院(循環器病センターと長寿医療センターを除く)では、夜勤に従事した1763人の看護 師のうち、719人が月9回以上の夜勤で、成育医療センターの看護師は「常に疲労感が残り、体調管理も難しく、“バーンアウト”する(燃え尽きる)可能性 がある」と警告している。
国立高度専門医療センターの独立行政法人化については、国会で審議中だが、全医労などが「職員は自分の身分が どうなるかなどに不安を感じている。必要なのは、看護師の3人以上夜勤体制の確立などで、高度医療や政策医療を担うセンターは国立として残すべき」と反対 している。