経団連ホールなんぞに行ってきましたが、その用事のあと(明日の記事にします・・・汗)、行こうと思ってて、最終日1日前に飛び込みました。東京国立近代美術館・・・。
自分は、だいたい初めての国に行くと美術館には足を必ず運ぶことにしているのですが、東京に来てからこれがひょっとして初めてかも(汗)。
でも、海外からいろんな展示が来るのもありますが、多忙を言い訳にしてはいけませんね。
また、アジア人の留学生さんが「東京は美術館とか本物がいっぱいあるし、展覧会もいいのが来る」ってたけど、本当です。田舎にいると、せいぜい県立美術館とかが・・・あるくらい。
世界中の美術館というと、ニューヨークのメトロポリタン美術館(北魏様式の仏像とか日本の仏像や鎌倉時代の名画所蔵)、ロンドンの大英美術館(ミイラどころかパルテノン神殿の彫像まるごと)、パリのルーブル美術館、バチカン美術館(ここにもミイラあった)・・・。
文化国として歴史が浅い国ほど、所蔵品やコレクションに分捕り品が混じっているものですが・・・。
日本の美術館はそういうものがありません。いいことです。国が貧しいと売らねばなりませんが、幸い今までは廃仏毀釈の明治初期や戦後の一時期を除けば、日本の美術品は不当にダンピングされ買いたたかれてはいないと思います。さて、美術館ではこんな展覧会がありました。
生誕100年 東山魁夷展
Kaii Higashiyama: A Retrospective

さて、この展覧会はもちろん、大好きな東山魁夷さんの生誕100年にあわせて開かれ、このあと長野とか巡回するそうなので、ぜひ足を運びください。
自分も知らなかったのですが、東山さんの展示の間は金曜日も土曜日も午後8時まで開館しているとか、「小中学生」さらには「高校生」までもが入場料無料になっているなんて・・・国立美術館って最高ですね。
独立行政法人国立美術館では,現在小・中学生の皆さんの所蔵作品展・特別展の入館を無料としていますが,青少年の皆さんに日頃から美術館に一層親しんでいただくため,平成20年度から高校生及び18歳未満の方々も所蔵作品展・特別展の入館を無料とすることとしました(共催展を除く。)。
是非ご来館ください。
[実施概要]
1 この取扱は,独立行政法人国立美術館を構成するすべての美術館が対象となります。具体的には以下のとおりです。
東京国立近代美術館(東京・竹橋)
(本館,工芸館及びフィルムセンター展示室(東京・京橋))
京都国立近代美術館(京都)
国立西洋美術館(東京・上野)
国立国際美術館(大阪)
国立新美術館(東京・六本木)
---------------------------------------------------
その中で気に入った作品もあったにはあったのですが、むしろ
常設展示の方は重要文化財だけでなく、戦争を題材にして
戦前に著名な日本の画家が描いた絵にひかれました。
残念ながら絵葉書はなかったのですが、ネットで紹介されてい
たのでご紹介します。
「アッツ島玉砕」
http://www.geocities.jp/torikai007/war/bunkajin-picture.html
2008.3.29-5.18
藤田嗣治1943年作「アッツ島玉砕」;最期の一兵まで戦い捕虜を出さないことを誇りにした日本軍にとって,殉教画にも等しいと感じてもらえれば,その意図を達成したことになる。日本軍は,勇ましい勝利しか戦争画として認めないというのは,あまりにも単純化した見方である。荘厳な氏を迎える「殉教画」を高く評価する日本の軍事的指導者も少なくないはずだ。凄惨な体当たりに,神風特別攻撃隊「敷島」「大和」「朝日」「山桜」部隊という国学者本居宣長の短歌由来の典雅な部隊名を考案しているのであるから。これは源田実中佐が軍令部で「愛国百人一首」を眺めて命名したのであろう。1943年「アッツ島血戦勇士顕彰国民歌」が波平暁男/伊藤武雄/伊藤久男によって歌われた。作詞 裏巽久信,作曲 山田耕筰。
藤田嗣治は,1943年5月29日、アラスカのアリューシャン列島西端での『アッツ島玉砕』を描いた。アッツ攻防戦は,米軍の戦死550名に対して日本軍の戦死は2,638名という殲滅戦であるが,日本の大本営は翌日,「玉砕」と呼んで公表し,国民の士気を高めようとした。守備隊長山崎保代陸軍大佐は「軍神」とされ,死後,中将に二階級特進した。敗北を糊塗するために「玉砕」という美名を冠して,英雄叙事詩を作り出そうとした。この戦いに感動したのか,芸術家として活躍の場を嗅ぎ取ったのか,3か月後開催された「国民総力決戦美術展」に藤田嗣治は「アッツ島玉砕」を出品した。
---------------------------
この絵を含む156作品は戦後GHQに接収され、アメリカの所有物となっていま
したが、その後、返還希望などがあって日本政府に永久貸与という形で日本に戻
っており、近代美術館に展示されています。
大きい画面でぜひ見てほしいです。というか、東山魁夷さんの作品はファンタジー
として見るのならいいのですが、凄惨きわめる戦争の中で活写された藤田嗣治氏
の筆の力に驚くばかりでした。ぜひ常設展も見に足をお運びください。
戦争を背負った画家/藤田嗣治http://www.ippusai.com/hp_home/sunset/fujita.htm→