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公立病院と公立大学って、何だか相似形・・・赤字だからと人件費を抑えれば優秀な人材は残りません。また、地元に卒業生が残らないのは、ひきつけるだけの職場や研修先がないからとも言えます。
「赤字」が生むからと、今後進むであろう「民営化」や「独立法人化」もよく似ています。
そして自治体の財政に関与するのが総務省で、本来管轄である厚生労働省や文部科学省のメンツもあるでしょうが、きちんと経営らしい経営をしてこなかったために、リストラの対象になっている・・・こんなところにも余波が出てしまっています。
公立大学と違って、病院の場合、公立じゃない私立病院の半数も赤字というのは、結局は「赤字の原因」は、医療費抑制のせいであると思いますが。
さて、内科学会総会で、地方の自治体病院でがんばってみえる院長先生が発表されたので、その一部を引用します。

↑上記グラフはMedical Tribune4/28号よりです
医療崩壊と言われるなかで,地域医療の困窮度は深刻さを増すばかりだ。都留市立病院(山梨県)名誉院長の大原毅氏は,大学病院,共済病院,市立病院とい う3つの形態の病院で院長を務めた経験があり,自治体経営病院のほとんどが赤字経営というなか,同市立病院の黒字を継続してきた。こうしたエピソードを交 えながら,医師不足と財政不足の観点から医療の現状に警鐘を鳴らすとともに提言を行った。
黒字経営を継続している理由として,以下のポイントを挙げた。
(1)身の丈にあった医療,(2)県内や地元の医師を採用,(3)1つの大学に偏らない採用,(4)総収入に占める人件費率は48%以内,(5)収支報告の透明性,(6)有能な事務長の登用。
(6)では,事務長・職員から「外注費」の無駄が指摘され,これを是正することで1月当たり約100万円の支出を削減できたという。
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このような病院側の努力にもかかわらず、総務省によって「市場からの撤退」を求められている自治体病院。公共サービスですが・・・このままリストラされちゃっていいんでしょうかね?謎。 あ、もちろん、民間病院が山ほどある都市部は代替がある程度は可能なのですが、問題は地域医療の拠点ではないでしょうか?
いずれにせよ、地域住民にもっと経営の数字などを出して、みなさんに知らせながらやっていく必要があると思います。
さて、地方自治体が行っている公立大学の方もみていきますか? ☆→
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asahi.com 2008年05月06日
地方自治体が設けている公立大が変わりつつある。財政難にあえぐ自治体に予算を大幅に削られたり、法人化されて学内が混乱したりする大学が相次いでいる。「大学全入時代」を迎え国立大も私立大も生き残りに躍起になる中、公立大はどこへ向かうのか。
財政悪化で大学の予算も例外なく削減する自治体が増えている。公立大最大の8学部を持つ大阪市立大では、付属病院を除く人件・物件費を、06年度から5 年で20%(約33億円)カットする計画が進む。同大は教授が退職しても補充せず、特に必要な時だけは短時間教える「特任教授」を充てるなどして人件費を 削減。学内には「専門科目は減るし、学生が教員に相談に行きづらくなってきた」と心配する声もある。金児曉嗣(かねこ・さとる)学長は「教育の手を抜かな いように気を付けたい」と話す。
「海外の大学と協定を結ぶ際に、郵送での協定書のやりとりだけのことも多い」と嘆くのは、愛知県立大の佐々木雄太学長。県の財政悪化 で、他部署と同様に大学も海外出張の予算がつかない時代が8年続いた。予算は復活したが昨年度は350万円だけで、165人の教員には全然足りない。公立 大学協会長も務める佐々木学長は「大学の特性を認めず、他と同じ扱いをする自治体が大半。このままでは公立大の教育力、研究力を高めるのは困難だ」と話 す。
文科省の調査によると、公立大の専任教員1人当たりの学生数は平均11人。10人の国立大には及ばないが、22人の私大よりも少人数教 育が行われているのが特徴だ。しかし、小規模な市が設置した大学では、外国語などの授業を非常勤教員に任せて人件費を抑えている。その結果、高崎経済大 (群馬県高崎市)は43人、下関市立大(山口県下関市)は41人、都留文科大(山梨県都留市)は36人と、私立大の平均よりずっと多い。
◆地元に残らぬ人材
ニーズが高いのに地域に教育機関がない看護や芸術などの分野の人材を育成しようと設置された公立大が多い。それだけに各大学は地域貢献を意識し、市民向け講座の開講や地元行事への教員や学生の参加に熱心だ。
人口3万2千人の都留市が運営する都留文科大。市の試算では全国から3千人の学生が集まるだけで年36億円の経済効果があるほか、学生が 市内の小中学校で授業を補助するなど地域貢献にも積極的だ。市の担当者は「卒業生が全国へ散って都留のアピールにも役だっている。市にとって大学は不可欠 な存在で、運命共同体でもある」。市は06年度からの5カ年計画でも、トップ項目に大学中心の街づくりを掲げる。国からの交付金3億円に加え、08年度は 115億円の一般会計当初予算から市独自で3億円を支出する。
最大の地域貢献である人材育成をめぐり、国際教養大は昨年12月、設置する秋田県の県議会で突き上げられた。「県が多額の税金を投じた のに人材が残らないのは問題だ」。県は同大に運営費として毎年約10億円を投じる。だが、今春初めて出した64人の卒業生のうち、県内に就職したのは3人 だけだった。
中嶋嶺雄学長は「県内に就職するためだけの大学ではない。県自体がグローバル化に対応していないことを示している」とする。だが、一方では「公立大の使命として、もっと秋田に就職してもらいたい」とも話す。今年度は県内企業による合同説明会に力を入れるという。
◆教員と対立の例も
公立大を法人化するかどうかは自治体の判断に任せられている。75校のうち、すでに公立大法人となったのは39校。財政難に苦しむ自治体が不採算部門の大学を切り離すことを主目的に法人化されたケースが大半だ。
法人化すれば、これまで自治体が細部まで決めていた大学予算を大学側が自由に使える範囲が増す。また従来、公立大の事務局は自治体の一部署だったため、職員は数年で異動していた。法人化すれば、長く大学の運営を支える職員を大学が独自に採用できるようにもなる。
一方で、首都大学東京や横浜市立大のように、法人化の際に任期制や年俸制の導入をめぐり教員側と自治体が対立、大勢の教員が辞職する事態も起きている。また、自治体が学長とは別に理事長を置き、就任した企業経営者や自治体の元幹部らが学内を混乱させるケースもある。
都留文科大も09年4月の法人化が決まった。学内には「教員の意見が大学運営に反映されにくくなるのではないか」と不安の声も上がる。今 谷明学長は、強引な法人化に反発し04年に横浜市立大の教授を辞した経験がある。「法人化後に学科や教員の待遇などで変更が必要になれば、教員と時間をか けて話し合っていきたい」と話す。(増谷文生、岡林佐和)
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「独立性に確保を」 公立大に詳しい高橋寛人・横浜市立大教授の話
格差が広がる中、公立大は低所得層の進学先として重要性が増している。地方では優秀な学生の進学先という意義も大きい。半数以上が医療・ 看護・福祉系の学部を持つので今後地域での役割はさらに大きくなり、自治体のシンクタンクとしての期待も高まる。ただし、行政に貢献する一方で政策批判の 研究も大切なので、自治体に対する大学の独立性の確保が重要だ。
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