asahi.com 2007年09月19日
(兵庫)県内の公立病院での医師不足深刻化を受けて、県が昨秋に始めた「医師確保緊急対策事業」が難航している。不足が特に目立つ小児科や産科、麻酔など五つの診療科の医師を、県の「正規職員」として採用する試みだが、今年度1回目の締め切りの8月末までに応募はゼロ。県の担当者は「どうすれば集まるのか……」と悩んでいる。
医師不足の発端は、04年に、新人医師の臨床研修が必修になったことだ。新人医師が、大学の医局より実践的な技術を学ぶことができる病院での研修を希望するようになり、大学の医局が自治体などの派遣要請に応じ切れなくなった。
こうした事態を乗り切ろうと、県は「医療確保対策推進本部」を設置。06年9月から、独自の医師採用に乗り出した。通常なら、臨時職員や嘱託医としての採用が多い中、正規職員として採用し、「安定した身分」を保障するのが売りだ。採用後3年間は県内での研修だが、4年目には海外の病院や高度医療に携わることが出来る「特典」も設けた。
勤務地は九つの県立病院や災害医療センターなど。昨年度は4人を採用した。
今年度も、医師の報酬など事業費約8400万円を予算計上し、担当者が大学や病院に足を運んだり、医療雑誌に募集を掲載したりして応募を呼びかけた。
しかし、第1回締め切りの8月末までに、メールなどの問い合わせが計3件あっただけ。県医務課は「兵庫は面積も広い。都市部から離れることを避けられているのか……」と頭を抱える。
県医師会ドクターバンクのコーディネーター役を務める伊藤芳久医師は「研修制度の変更でドクターの実力や意思で自由に病院を選択して働けるようになった。研修プログラムで比較したり、優れた医師のいる病院を選んだりするようになったためだろう」と分析する。
県医務課の担当者は「高度医療機関での研修を確保している。県職員としての身分で地域医療、政策医療を担ってくれる人に来て欲しい」と呼びかけている。第2回の締め切りは11月30日。問い合わせは同課(078・362・3243)へ。
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現場に残る先生にとって厳しい現実が来年も待っているような気の毒なニュースです。
それにしても、今頃・・・ダイジョウブかな。兵庫県の南部から北へ・・・医師を交代で勤務する後期研修制度とかのみ許可とかダメだろうし。やはり自衛隊とか霞ヶ関の医系技官の出番でしょうか?それとても焼け石に水です。それにしても、若手医師が「安定したポジション」をもとめていると考えたのは誰なんだろう?違うでしょ。
そろそろ、自治体の努力も限界?なのでしょうね。ここで舛添大臣の出番ですが、必要な手段はおのずと限りがあります。
いずれ、「都市部の研修病院の枠を縮小」とか「地域医療の必修化」などではなく、各都道府県ごとに「研修医の大学医局へ強制的な入局」を求められる…結局、制度変更前の方法の方が良いかもしれません。医局の枠を撤廃したことで生じた今回の医師不足、研修医にとって他人事ではありません。
いわゆる自由化というのは、一方だけ利するようでは制度としては欠陥があるように思います。研修医側が選択権を握るという「新研修システム」の反省期に入っていくように思いました。ぽち→
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私は臨床研修制度の1期生ですが、若手医師を僻地へ強制配置する案を聞くたびに、暗澹たる気分にさせられます。若手医師に住居の自由、都会のメリット(文化を吸収するにも、良い配偶者を得るにも有利)を対価なく捨てろと主張する国民、政治家、年輩医師はいったい何様なのでしょうか。
そもそも医局制度自体が、首の皮一枚でつながっていた制度だと考えております。報酬と福利厚生の悪さ、看護婦や事務員の仕事を研修医がしている大学病院など、いろんな矛盾が解決されることなく、ただ医局の権力によって医局員が沈黙させられていただけです。ベテラン医師が陰で散々愚痴を言い、開業していったのがその証拠ではないでしょうか。元々崩壊するべき医局制度が、ただ医療界の封建制と医師の社会的未熟さによって生き永らえていただけのことと思います。
日本の医療を腐らせるのは低俗なマスコミ、無知で未熟な国民だけではないと思います。教授、病院長をはじめ、日本の医学と医師を守るべき人たちが、自分の権力に頼って部下に不自由な生活を強いてきたことも原因です。何か一つ錦の御旗(患者さんのため、とか僻地住民の生命を守るとか)を掲げられるとすぐまいってしまった医師たち、また錦の御旗を掲げた後には部下の議論や反論を許さなかった上級医たち、彼らもまた反省するべきだと思います。
私の勤務してきた市中病院でも、レジデントに時間外手当をつけない、住居手当はわずかな給料にコミとする、1年ごとの契約更新にしてわずかな退職金を浮かそうとするなど、病院側のせせこましい努力(?)が見られます。若手の弱い立場につけこんで払うべき報酬を払わずにいれば、病院の人件費は減らせるかも知れません。しかしそれにより若手医師からの忠誠心を失い、上司の権威も損なわれていることに気付いているのでしょうか。払うべきお金を払わない病院や上司が理想論を唱えても、真面目に聞かれるわけがないのです。窃盗犯が社会正義を唱えても誰も相手にしないと同じことです。
社会制度と権利・義務をきちんと理解し、議論のできる医師が増えること、また有為な人間が尊重される国家になること、日本の勤務医の待遇改善にはまずこのあたりが必要かと思います。
他の地域でも、似たような状況が起こりつつあるのではないでしょうか。
それじゃいけないのですが、どうにも、マスコミの皆さんには、良識という歯止めがかからないようですし、桝添大臣も、不安煽りること専門の、マスコミに祭りあげられているようでは
・・・。
これが根本的な間違い。兵庫の公立病院の医師給与は全国最低クラスと聞きます。加えて何かと行動に制約の多い公務員に何の魅力があるでしょうか?
せめて「給与は低くとも労働基準法を遵守し、理不尽な訴訟・クレームからは県が全力を挙げて守ります」位宣言すれば違ってくるでしょうが、無理でしょうね。
それでも、医師不足が原因で医療資源が不足し、お困りのことがあれば、それは国と県の行政が悪いんですよーーー。
以前の医局制度はその点はうまくいっていたのですが・・・。
何が飴で何がムチかは、お役人さまにはわかりますまい。。。
かつての共産圏諸国の低レベルの医療にまっさかさまに突入です。
米国の数分の一の医療費で、高レベル医療を維持しようと頑張っている現場の医療者にとっては、やりきれない気持ちです。
医師免許をもちながら現場の苦しみを知ろうとしない一部の管理職がいることも問題かと思います。
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