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[構造改革]医師会はどうする?

SkyTeam / 2007.08.20 08:50 / 推薦数 : 15

自民・武見氏落選 医師会に衝撃

会員4割 さじ投げた 小泉「構造改革」への反発

 2007年8月19日(日)「しんぶん赤旗」

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 自民党の強力な支持基盤を誇った日本医師会(約十六万四千人)が揺れています。日医の政治団体・日本医師連盟(委員長・唐澤祥人日本医師会会長)が、参院比例区で推薦した自民党の武見敬三氏(厚生労働副大臣)が落選。この「まさか」(西日本の前県医師会長)の事態がなぜ起きたのか。選挙戦の中心を担った医師会幹部たちの話から見えてきたのは、小泉政権以来の医療切り捨て政策にたいする怒りの深さです。(内藤真己子)

 

 

写真

(写真)日本医師会と日本医師連盟が同居している日本医師会館=東京都文京区

 今回の参院選挙で日医連は百万票の得票目標を掲げ、武見氏の後援会員獲得にあたって「従来の単なる後援会会員の獲得にとどまらず……第一線に立ち、先兵として活動し得る会員の獲得を」と全国に指示。会員数は八十五万六千人余にもなりました。ところがフタを開けてみれば、得票数はその二割程度の約十八万七千票でした。三年前の参院選で推薦した比例候補の得票より、六万票以上の後退です。この結果について日医連の唐澤委員長は、年金問題、閣僚の不適切発言、事務所費問題による自民党への逆風と、日医連の足並みの乱れが原因とのべました。

自民に対する考え方が変化

 しかし選挙戦の最前線で指揮をとった幹部たちは、敗北の最大の要因が「小泉『構造改革』への反発にある」と口をそろえます。

 「今回の選挙は医師会の四割の先生がさじを投げた。私は執行部の一員として一生懸命やったが、面と向かって『今回は(選挙運動を)やらないよ』という人が何人もいた。だからこの結果は当然だ」。同連盟のある執行委員の実感です。

 「国民は小泉『構造改革』の負の遺産で苦しめられている。東京一極集中、大企業中心の政策の誤りを肌で感じている。医師も安心・安全の医療ができず、医師不足で地方の病院・診療所の閉鎖が相次いでいる。そこへ(与党は)また診療報酬を引き下げ、医療制度改革法を強行採決した。武見氏は同法に付帯決議を付けたり、産科の無過失補償制度の創設へ動くなどしたが、それくらいの実績ではとても間に合わない」。自公政府の一連のやり方が今回の事態を招いたと分析します。

 日医連の常任執行委員の一人も言います。「政府・与党は昨年の『骨太の方針』で、社会保障予算の一兆六千億円の削減を決めている。これではどうしても医療費が下がり医療は崩壊する。このことへの不満が会員にあった。この種をまいたのは小泉(前首相)さんだが、安倍(首相)さんも共通する政策だ」。そのうえで「民党に対する会員の考え方が変わってきている。医師会の三分の二はそっぽを向いている。どこに入れたのか聞いてみたいくらいだ」と語りました。

 東日本の県医師会長も務めた日医連の役員は「小泉政権を引き継いだ安倍さんは格差是正もしないし、いろんな問題が起きた」とのべ、「(武見氏の支持を求め)私もかなりがんばって相当話したけど、自民党へのアレルギー、反発があった」と、お手上げ状態だったことを明かしました。

日医連内に足並みの乱れ

 また小泉「構造改革」への対応をめぐる日本医師会内の対立も影響しました。昨年四月の日本医師会会長選挙に、小泉「改革」路線に反対し、政権と距離を置く前植松治雄会長に対抗し、現唐澤会長が「自民党との関係回復」を訴え立候補。武見氏が強力に支援した唐澤氏が当選しました。その対立が尾を引き、大阪の医師政治連盟が武見氏の推薦を見送るなど、近畿の足並みは大きく乱れました。

 日本医師会の元最高幹部は、今回の事態について「自民党は心を入れ替えよ、というのが国民の声。しかし自民党は分からないと思う。安倍さんにそんな力はないでしょう。実際、来年度予算編成でも社会保障予算削減の方針は変えていない」と語ります。

 年間十七億円を超える資金を集め、組織とカネで自民党を支えてきた日医連。今回の推薦候補の落選は「自民、組織票に衰え」といわれる「象徴」(「朝日」十一日付)ともなっています。

 関東地方のある県の元医師会長は、選挙結果を振り返り、日本医師会が自民党の支援団体の枠から抜けることを提言します。「いまはもう昔のようなやり方は通用しない。今後の医師会は、患者である国民とひざを交えて議論しながら政策をまとめ、どの党に向けても発信していくべきだ

 

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 別に自民党だけじゃありません、民主党や社民党、公明党…それに共産党にだって医師出身の国会議員はいます。彼らに医師たちの声を伝えるのが医師会の仕事だと思います。

 そうそう、医師会について言えば、自分は過去10年以上、大学時代の同級生や上司、後輩を含めて、「医師会に入らない?」なんて勧誘を受けた覚えがないです。まして、地区の医師会や、都道府県の医師会、さらには医師会という算段構造で全部の会費が年間いくらという形(日本循環器学会では、地方会の費用もふくめて年会費を学会がまとめて徴収しています)で請求できないんですかねぇ?

 

 携帯電話の家族割引があるように、医師会に入ったら、勤務医も開業医も「みんなでお得」っていうのがありません。僕だったら、大きな学会の参加費が日医の会員だと1万円引きとか、非会員が2万円増しというのなら入ってもいいですよ(幽霊会員が増えるのが嫌ですか?汗)。

 日医も医師の生涯学習が必要というのなら、勤務医の学会活動を支援してください。逆にいうと、リワードやインセンティブもない日医の政治団体の自民党偏重の政治活動には「No!」ですね。本来なら、医師の職業としてあるためには、やはり最新知識を得る機会と手段を提供する団体であると思っています。

 

 武見厚生労働副大臣がメタボ退治に成功しても、「医師不足」や「過重労働」をまったく退治できないほど、与党ではか弱い存在だというのは理解しました。

 

 今後の活動は医師会会員のみならず、未加入の医師にとっても大切だと思います。ただし、開業医と勤務医が「対立」して分離してしまえば、霞ヶ関に影響力はさらに弱くなります。勤務部会の活動は評価していますが、重点項目に「勤務医の過重労働」について、まったく表記されていないのを見ると、同じ医師会会員なら、きちんと平等に扱って欲しいですね(年会費の違いで、待遇が違うAB会員の差はいかんともしがたいですね)。

 さて、ここで、自分よりずっと先輩で、日医の活動を自治体病院の勤務医の時から活動されてきた福田先生(秋田県の中通総合病院の院長先生)の医師会についてのご意見も拝読させていただきます。紹介させてくださいとお願いしたところ、快く許可してくださいました福田先生に感謝の意を示したいと思います。ぽち 

  なかのひと

 

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勤務医と医師会活動

 地域医療の中では病院が果たしてきた役割は大きいが、今、病院医療は経済主導の締めつけによって大きな転機を迎えている。それでも勤務医の医療制度に対する関心は低く、日本医師会の病院問題に対する対応も十分でない。本稿では、良き医療を住民に提供していくために勤務医が如何に行動すべきか、医師会とどうかかわっていくべきか、等について提言する。

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損なわれて行く医療環境

 従来、病院の勤務医は医療制度とか医療経済にさほど関心を持たずとも、与えられた環境の中で専門領域を中心とした診療が出来ていた。 しかし、勤務医の意識がどうであれ,医療は社会的,経済的状況の影響をもろに受けており、医療行為の自由度は徐々に制限されてきている。

 小泉首相は厚生大臣を長く務めたが、日本の医療が歴史や文化を背景に、諸外国にはない特徴も備えつつ発展してきたこと、民間を始めとする医療機関、医療従事者の献身的労働によって成り立ってきたこと等への理解が欠けているようである.彼は我が国の医療を競争原理に立つ欧米型の医療制度に近づけようとしている。病院の医療費は国民医療費全体のほぼ3/4を占めることから、財政的抑制の
鉾先は病院医療に向けられ、改訂の度に厳しく締めつけられて来た。
 本年4月の改定では 、限られた大都市にしか通用しないような論理で、病院医療の締め付けを行い、地方の病院、中小病院、私的病院の一部では従来行い得た治療・診療も行うことが出来なくなったところも少なくない.長年培ってきた地域医療の崩壊も懸念され、病院の中には存続すら危ぶまれるところも出てきた。


勤務医と医師会活動


 国民の病院医療への期待は増大しつつあり、それに応えることも病院勤務医の喜びでもあった。しかし、日本の医療は、最も医療現場から遠い厚労省の官僚や政治家、経済界の知識人とされる人々によって撹乱されつつあり,医師のプロフェッショナルフリーダムはより一層狭められ、医療費抑制策による締め付けによって良好な人間関係を背景にした、患者の立場に立つ医療は提供出来難くなる.今,我が国の医療は史上で最大の危機を迎えている.地域医療を病院医師として担っている立場からもう黙って見ているわけには行かない。

 これからの勤務医は医療の社会的側面に関心を持ち、病院の医療は病院医師が守るとの気概を持って医療環境,医療制度造りにも参加する必要がある。しかし、個々の医師は勿論、病院単位の医師集団としても全く無力な存在で何も出来ない。

 日本医師会(日医)は学術専門団体として国の保健・医療・福祉に関する政策審議に参加し提言、施策の調整を行っており,政府・厚労省に意見を述べられる唯一の団体である。最近、日医総研を中心にあるべき医療のビジョンを次々に発表しているが、医療を預かる専門家集団として当然の行き方と評価できる。日医は国の医療行政を支えると共に、必要な時には対峙して行く事も必要である。本来,医師会員は自らの意見・意志を日医を通じて医療行政に反映させることが可能である。従って,日医には個々の会員の意志を集約する義務がある。しかし,現状では日医は病院勤務医会員にとって満足すべき機構・機能を有していない.


日医の勤務医、病院医療問題の扱いは疑問


 日医会員の勤務医の比率は約半数である。しかし,問われるべきは数ではなく勤務医会員の会員としての姿勢である。 多くの勤務医会員は病院の都合で消極的立場で医師会に加入しているが、このことが勤務医会員の姿をゆがめてきて来た第一の原因であろう.日医は幽霊会員に近い勤務医会員に対し,会員としての資質の向上のために何ら有効な対応をしてこなかったし,病院医療問題に対する日医の対応は不十分なものであった.だから,今でも日医の中で勤務医会員は影が薄く,マスコミなどから「開業医の団体である日医は・・・」等と言われている.

 勤務医を組織化,活性化するには、今の日医のままでは不十分である。日医は病院医療に関わる部署の機能を拡充し、勤務医の考えを集約し,政策や活動に反映させ、病院関係諸団体と連携しつつ行政に提言していくことが必要である.それによって勤務医会員は医師会の意義と役割を理解し、活動に加入し発言してくるであろうし,未加入勤務医の加入も期待出来よう。そのためには,先ず,都道府県、郡市区医師会も様変わりする必要がある。各都道府県医師会から選出されてくる日医代議員は高齢者(平均年齢68歳)が圧倒的に多く,勤務医の割合はたかだか20名(6%)程度でしかない.ご高齢の方々は,若い頃から地域でそれなりの医師会活動をされてきた方であろうが,日医代議員を名誉職とでも考えておられるのではないか?、それでは困る.この様な状況を,先ず各都道府県医師会が,各会員が異常と考え,世代交代等を進め,勤務医の代議員を増やすなどの対策をしないならば,勤務医の組織化など望み得ないし,若手医師の医師会離れは加速していく。


医師会加入のメリット・デメリット


 勤務医の医師会加入を論じると常にメリット・デメリット論になる.勤務医が加入すればどんなメリットがあるのか,と問われれば私は「無」と答える.団体保険、医賠責保険、各種の情報誌等は、どれも勤務医にとって必須ではない.
 診療所医師は殆ど全員加入しているが,何が加入のメリットなのか、実は私は理解出来ていない.組織に帰属することなのだろうか?.もしそれだけなら,勤務医にとって医師会加入に意義があるはずは無い.ほぼ全員が加入していることは医師会に何らかの意義や魅力があるはずだ.これについて誰も声を高らかに語ってこなかったことは勤務医の医師会離れ,無関心のルーツにもなっている.恐らく勤務医も共感出来る何かがあるはず,と私は考えたい.

 医師には国の医療を,住民の健康を守る使命がある.医師個人個人は無力であるが,地域住民の健康を守る為に,患者に良い医療を提供するために,自らの生活を守るために、実地医家としての希望を実現するために、互いに結束して諸問題の実現解決に向けて活動していかなければならない.その為に医師会が存在すると考える。これは勤務医・診療所医の別を問わず,医師であれば誰にとっても共通の認識であるはずだ、と考えたい.

 医師会に加入するメリットは,何が得られるのか,ではなく,医師会を利用して何をするか,によって決まるものだと私は思う.


勤務医の会費問題


 医師会への加入は任意であり,個人単位である。多くの勤務医の会費は医療機関から支払われているようであるが,最近,国立病院で医師会費に関する通達を出し、基本的には院長一人の会費のみを病院払いにするとの方向が示され、その後,自治体病院や公的病院でも追従していく方向にある.

 私的病院の場合の会費負担についてはその病院毎の事情で構わないと考えられるが、本来なら医師会活動に見合うだけの額,またはその一部を病院が会員へ報酬として支払い,会員はそれを個人で会費として納めるべきであろう.

 5/14付けのメディファックスによると,近畿地方では会費の公費負担から個人負担への切り替えを機会に4/6府県で医師会の組織率が低下したとされ,ほかの地方からも同様の報告が見られている.秋田県では勤務医の割合が約60%と高いが,今のところ大きな動きはない。
 医師会費を病院が負担するなら入会し、自分の懐を痛めるなら脱会する?、私には理解が出来ない。自らの希望を実現するために組織に参加するのであれば応分の負担は当然であり、痛みを感じるほど懐を痛めて当然である。公的医療機関の医師の給与は医師会費を負担出来ないほど少ないとは思えない.医師会活動は経費がかかるものだが,会費が高すぎるというのであれば活動内容を検証し,発言すればいい.その機会は与えられている.

 医師会が個人加入であることを考慮すると、国立病院,自治体病院医師の医師会会費が公費によって賄われることの問題点はあるだろう.が,この点は検証を要すると思う.


医師会活動は私的活動なのか

 国民の健康を守るのは国の責務である。医療は医師がそれぞれの立場で担っているが,地域医療を円滑に行うためには行政と個々の医師との関連では到底進まない.従って,医師の機能的集団,すなわち医師会とのタイアップは欠くことが出来ない.そのなかで病院が担うことを期待される分野も次第に大きくなってきている.現に,最近の法律の運用規定、政府・厚労省からの通達、秋田県の条例等をみると「医師会等の関連団体の協力を得て・・・」との記述が多くなってきており,現実に秋田県の各部署と県医師会の連携は年々広く、深くなって来ている.従って、公益法人である医師会を介しての組織的医療活動の殆どは公的な役割、業務と認められてしかるべきものである.

 医師会は各医療機関にたいし,私的、公的を問わずその機能に相応しい対応を期待しているが、そのかなりの部分を診療所を始めとする私的医療機関が担ってる.この際,仕事の大部分は多忙な診療の時間に上乗せする形で,私的な時間を削って担っており,報酬は少なく殆どボランティア活動に近い。
 公的医療機関は医師会を介した医療活動に対し積極的に活動の一端を担うべきであろう.従って,院長一人が医師会員で良いと発想すること自体,地域医療における公的医療機関の果たすべき役割を軽視した暴論に思えてならない.
 公的医療機関と言えども医療制度改革の影響はもろに受け,経営は徐々に困難になり,結果的に地域住民に良い医療を提供出来なくなっていく.自治体,公的医療機関の勤務医はこれを静観していくのだろうか.それだけではない,医師会員である勤務医の減少は,地域の医療・保健・福祉活動にも影響が及ぼしていくであろう.公的医療機関の医師が医師会に加入することの意味は決して小さくない.各医療機関の長は設立母胎である自治体に対して医師会活動の意義を述べ,一方的に国立病院に追従することの問題点を主張していただきたいものである.

 地域医療を円滑に推進するためには公的医療機関が率先して担うべき分野も決して少なくない.救急医療等がこれに相当する代表であるが,それだけではない.公的と称される医療機関はそのために国や地域の援助を得て経営がなされているのであり,勤務している医師や職員達もその自覚が必要である.公的医療機関としての特徴が発揮されなければ,いずれ職員の資質が問われるであろうし,存在意義さえ問われることになるだろう.


終わりに.勤務医の医師会参加は如何にあればいいのか

 勤務医の医師会参加について愚論を述べた.全ての勤務医が医師会の意義を認め,加入して活動することは理想であるが,現実には個々人の性格もあり,考え方もあろう.如何にあれば良いのかを考えたとき,会員の一人として医師会活動に関心を持ち支える,そのような会員から,執行部の一人として積極的に活動していく会員まで幅広く存在して良いと考える.ただし,従来のごとくの幽霊会員であって欲しくはない.病院医療にまつわる諸問題は病院医師が自ら考えて対処して行くべきであるし,そのために医師会活動は意義あることと考える.

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