より、まず問題です。
問題 9. 患者の被爆線量が最も多いのはどれか。
1. エックス線CT
2. 経皮経管冠動脈拡張術(PTCA)
3. 上部消化管造影
4. 骨シンチグラフィ
5. 経静脈性腎盂造影
簡単ですよね・・・。回答はこちらへ?
http://www.fujita-hu.ac.jp/~ssuzuki/kokushi/kamoku/kokushi-ans.html#50
そしてこの検査の導入によって、選択肢が変わったりするのでしょうか?文献はいつものようにBioToday.comさんからいただきました。
2007-07-18 - コンピューターシミュレーションによるリスク推定の結果、CT冠動脈造影(Computed tomography coronary angiography、CTCA)は無視できない癌リスクを有すると分かりました。
試験の結果、女性における1回のCTCAの生涯寄与リスク(lifetime attributable risk)は20歳時点では1/143、40歳時点では1/284、60歳時点では1/466でした。女性の癌リスクのおよそ80%は肺癌と乳癌で占められていました。
一方男性の生涯寄与リスクは女性よりも大幅に低くなっていました。20歳時点では1/686、40歳時点では1/1007、60歳時点では1/1241でした。
女性の肺は放射線感受性が高いことやCTCA時の照射領域に乳房が位置することが女性の方が生涯寄与リスクが高い理由となっています。‥> 関連文献
Estimating Risk of Cancer Associated With Radiation Exposure From 64-Slice Computed Tomography Coronary Angiography. JAMA. 2007;298:317-323. ---------------------
画像診断は常に被ばく線量が問題になりますね。今回の論文のように性差まできっぱり出るとなると、若い女性に、即MSCT…というのは症例を選ばねばいけないことになります。
日本は画像診断が非常にお盛んなので、やはりこういう論文のインパクトは無視できません。通常の冠動脈造影による被爆とまた、リスクベネフィットを考えないのはいけません。もちろん、高齢者で造影検査後の安静などが保てない人や、冠動脈動脈へのアクセスが困難な症例などはいいでしょうが・・・いずれ技術の向上が乗り越える課題だとは、思います。今後も新しい技術が導入されますが、この問題については、患者さんのために、常に念頭に置いて考えたいところです。ぽち→
↓下記の図表をここからいただきました・・・汗。
http://www.pref.iwate.jp/~hp9001/iphs/iph020/radiation.html

コメント
コメント一覧
このモデルは全身への被曝で、論じておるようですが、CTCAでは「同じ箇所」への被曝なので実際にはこの数倍のリスクがあると考えるのが妥当でしょう。
また、今回は64chのようですが、技術革新で被曝量も減っていくので、それもまた考えなくてはいけない要素です。
例えば組織の厚さで出力をコントロールしたり、使わないスライスのタイミングで照射を止めたり、試行錯誤の段階です。
まあ、64chMDCTは、心臓以外でも大変役に立つので、今買っても構わないとは思いますが、後になって確実に安くていいものが出るのは確かです。
来年研修医一年目をひかえてマッチングに参加する6年です。
都内の病院での研修医の待遇(主に実質的な給与)って1年目の看護師よりも低いところが多いです。調べてみるに、東大病院や日赤医療センターはそうでした。こういう病院はどういう考えから新米研修医は新米看護師以下なんでしょうか?
6年かけて医者になったのに3年か4年で卒業した看護師よりも待遇が悪いって。。
どうしてもこれらの病院で研修する気が失せてしまいます。。。
閾値を持たないレベルというのは、放射線防護の世界では使われるけれど、非常に安全に放射線を扱うために使う指標であって、単純にグラフを延長して結論を出すのはどうかと思う
ssdせんせい>
色々とありがとうございます。自分も勉強不足なので、もう少し勉強しないといけません。しかし大学できちんと患者さん防護について教えてもらったっけ?忘れてしまいました。あと256まで行っちゃうんでしょうかね?
医学生さんへ>
コメントありがとう。ただ、君は、看護師さんの給与カーブと医師の給与カーブ…どっちがいいですか?看護師さんも確かに同じですが、昔の研修医に比べれば、生活できるレベルまで賃金を払うようになっただけ良くなりました(・_・)←遠い眼。
Med_Lawせんせい>
ありがとうございます。ただ、線量が多くても閾値まで果たして、可能なのか?考えてしまいます。無害なレベルをどこに規定するか?については議論があると思いますし、またリスクがゼロになるわけではありません。ベネフィットがありますが、それを考える意味では自分としては先生からのご意見参考になりました。ありがとうございました。
あと、忘れてはならないのは、撮像時間は確かに短いのですが、画像構成にかかる時間と、画像を作る人の熟練度です。
被爆だけして、結果的に冠動脈はよくわからないということも起こりえます。
現状では、もし自分が本当に冠動脈疾患の可能性が高い場合には、術者を選んでさっと冠動脈造影をしてもらいたいような気がします。
コメントありがとうございます。やはり日本は放射線機器の導入スピードや普及度が著しく高いだけに、もうすこし被爆については医療従事者側も必要かを検討すべきですね。冠動脈疾患の場合は、二度手間になるだけに確実なものはやはりカテーテルが一番ですね。
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