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中日新聞 2007年6月25日 17時47分
奈良県大淀町立大淀病院で出産時に意識不明となり、約20の病院に転院を断られた後に死亡した高崎実香さん=当時(32)=の夫晋輔さん(25)らが大淀町と担当医に損害賠償を求めた訴訟の第1回口頭弁論が25日、大阪地裁(大島真一裁判長)で開かれ、町側は争う姿勢を示した。
町側代理人は「診療体制の問題点を特定の医師、医療機関に責任転嫁しようとしており、到底許容できない」と主張。提訴を「正当な批判を超えたバッシング」と批判し「結果として病院は周産期医療から撤退、県南部は産科医療の崩壊に至っている」と述べた。
遺族側の訴えについては「脳内出血は当初から大量で、処置にかかわらず救命し得なかった」と反論した。
これに先立ち意見陳述した晋輔さんは、転院先の医師から「あまりに時間がたちすぎた」と伝えられたことを明かし、おえつしながら「もう少し早ければ助かったということ。それが頭から離れません」と訴えた。
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まず最初に、お亡くなられた方、そしてご遺族の皆様方に深く哀悼の意を捧げます。
事件後、町立病院側の不十分な説明や治療の結果について、納得が行かなかったことに端緒を発して、今日の民事訴訟の第一回目の公判ということです。
ただ、日本の産科医療の貧しい基盤の中でがんばってこられらた、この先生にとって、奈良県南部唯一の産科の診療からの撤退・・・本当に残念なことかと思います。
また、この事件のマスコミの報道のされ方にはやはり疑問があります。実際にこの患者さんを救えるような体制を、奈良県の行政サイドが整えていなかったからです(周産期センターの未整備などが判明しました)。
今回の事件の責任を町側とこの医師一人に負わせることは、今後も同様の事件の再発防止や問題解決になるとはとても思えないです。
事件の発生の背景としては、実際には奈良県の行政の長である奈良県知事、そして柳沢厚生労働大臣など、もっと医療行政にかかわる根幹の問題がぜんぜん話題になっていないのが残念です。
日本の医療が崩壊に向かっている様子は毎日のように新聞の紙面をにぎわせていますが、大手マスコミ各社は原因にまで突っ込んで、この話題には触れていません。もちろん救命できなかった結果はご遺族にとって、たえがい苦しみを残したのは事実です。それを埋め合わせるために、行政や医療を問うのは間違いではありません。
地方医療において、必要不可欠な産科・小児科・救急医療の現場がなぜこんな風になってしまったのか?もう少し広い視野で見ていただけるといいと思います。
「私達は、医師として、大淀病院の産科医師を支持します。お亡くなられた方、そしてご遺族の皆様方に深甚なる哀悼の意を捧げます。この裁判は、我々医師達が、よりよい医療を社会に提供していくためにも、大淀病院側の勝訴を信じ、支援を続けます。」