asahi.com 2007年06月20日
大阪府阪南市は20日、同市立病院(185床)の内科の診療を7月から全面休止することを明らかにした。常勤5人と非常勤4人の医師が6月末で全員退職するためだ。医療収益の4割弱を占める内科が休診することで、病院の存続が厳しくなる恐れも出てきた。岩室敏和市長は「求職中の内科医師の情報があればぜひ教えてほしい」と窮状を訴えている。
同市立病院は、和歌山県立医科大から派遣されていた常勤医が、過重勤務や開業を理由に全員退職することが決まった5月上旬から内科の入院受け入れを休止していた。
市は外来診療のみ続ける方針だったが、近畿大から派遣されている非常勤医師も「常勤医がいなければ救急診療に責任が持てない」と退職を申し出たという。市は他大学や民間医療グループに医師派遣を打診している。
産科や小児科を中心に医師不足が深刻化しているが、内科の全面休診は異例だ。血圧が高い夫が同病院に通う女性は「他の病院への紹介状は書いてもらったが、一番近い病院で診てもらえなくなるのは不安」と話した。(加戸靖史)
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夕張と違って、きっと阪南市の周囲には、他に代替医療機関があると思います。しかし、市民病院ですよ・・・だいぶ事態は深刻ですね。
実は一緒に大学医局で過ごした同期の先生が、崩壊途中の病院で勤務しているのですが、彼は研修医時代に研修した病院に、学位を取ってから医長として復活してめでたしめでたし…のはずでしたが、どうも研修時代とは大きく変わってしまったようです。
僻地の産科医の先生が報道するニュースで取り上げられたこともある(つまり産科が閉鎖)のですが、内情を聞くとすでに内科もやばい!とくに呼吸器や消化器などの内科常勤医や指導医クラスがいなくなった・・・。
ということで、彼は呼吸器内科や消化器内科が専門じゃあないのに、オペ待ちの担がん患者さんを担当する羽目になっているようです。
10年前なら専門科の先生が分担して、研修医もそこそこ集まっていたので、彼らと協力して地域医療に貢献していたのに、今や「何でもいから診てね」という形で何とか維持されている。もちろん病院そのものの経営なんか良いわけもなく、院長や上層部は「?」な感じなようで、現場は大いに困っている・・・こんな状況を聞くと、脱北してちょっと正解、でも彼を助けることができなくて忸怩たる思いを抱くわけです。
いずれ、産科・小児科の問題が内科や救急医療へと波及するだろうt思ってましたが、「崩壊」までの時間が短縮化されているようです。
すでに「高齢者医療分離」とか「総合医制度」などで、患者さん側に受診抑制を働きかけるようですが、病院にとってそんなんじゃなくて、続けられるような利潤を上げられる構造にしないと「玉砕」や「転進」を叫びながら敗戦へ突っ走った先の大戦のことを想起させられます。
キーワード変換表
「集約化」:玉砕またわ転進
「医師確保・看護師確保」:すべてを戦争へ
「リピーター医師排除」:聖戦、貫徹
「へき地医療貢献」:召集令状
「研修医をへき地で研修を」:学徒動員
「魔女狩り報道」:民族浄化
「助産師外来開設」:銃後の守り
「産む機械」:二人して 五人育てて 一人前
「協力・連携体制を強化」:足らぬ足らぬは工夫が足らぬ
参考資料:戦時スローガン大全集&鈴木邦男をぶっ飛ばせ
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コメント
コメント一覧
全く同感です。
医療の基本の内科が「全面休診」では、総合病院としての機能と役割が果たせません。
ましてや、経営的にも収入の4割が減収なのですから、実質的な「病院倒産」です。
幸い、都会のため、代替えされそうですが・・・・。
しかし、内部からの「病院崩壊」が、すぐそこまで来ているようです。
“キーワード”、参考になりました。
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病院の基礎体力がないところは市場からつまみ出されるという競争原理主義の中ですから、病院が減った方が財政には優しいから財務官僚好みの政策の結果ですね。住民はどうするのか…市民を上げてまた署名活動でしょうか?地元の市長とか県知事、国会議員をつるしたりすればいいのに・・・(猛毒)
しかし「改革します」といいながら、何時になったら改善されるのでしょうか。全く具体案が示されないままどんどん枯れていきますよ、日本の医療は。こうしているうちに不足しつつある科の医師達は減っていきます。気が付いたら◎◎科医や××科医ばかりになっていることでしょう。財務省は医療費削減に確実に動いているようです。安倍さんはとりあえず自分の目標だけ達成すれば気が済むのでしょうが、その時「美しい国・日本」には誰もいなくなっているのではないでしょうか?
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ごんぞ先生、阪南市はほとんど和歌山のような気がしてましたが、関西の産科・小児科の医師の「転科ブーム」を聞いていると、すでに地盤沈下は止まらないレベルになっていないでしょうか?
でも、泉州地区一帯の市民病院の半数以上をずっと維持していた阪大が各科次々と撤退を開始しているので、崩壊は北上していきますよ。
泉佐野も和泉も泉大津もやばやばです。
小児科なんて残るのは岸和田と貝塚だけ、なんて話もあるくらいです。
ところで、「医師確保・看護師確保」の件はむしろ「国家総動員法」のほうがいいんでは?
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おはようございます。大阪も炎上が続いてるんですね・・・国家総動員法で、確かに言えてますね。
産科の女医の中にはは、結婚後一旦退職すると復帰するときに検診医やコンタクト医になる人がいるようです。
「キツイ科はさらにキツく、そうでない科はそれなりに。」と昔のCM状態です。
給与・・・阪南市条例及び規則に基づき支給。
医師免許取得後経験年数10年の方で約1000万円〜1200万円程度
医師免許取得後経験年数20年の方で約1400万円〜1500万円程度
要は使い捨ての奴隷医師募集ってことのようだ。
小生の場合は経験年数15年だから1300万円程度となる。医者に税込みで”たった”これだけだとは。どっかの公立病院の産婦人科医みたいに手取り5000万円出してくれれば、1-2年地雷原で働いてあげてもよいという果敢な医者が集まるだろ。まあ5人分働かされるかもしれない。
しかし常勤内科医がいなくなれば、他科の患者も激減するのは間違いない。外科なんてオペ患がいなくなってヒマになる。これは内科医をこき使うDQN外科部長が院長となって崩壊した某日赤で体験ずみ。
コメントありがとうございました。関西の方の転職業者さんにうかがうと、産科医や小児科医から転科したいという先生が多いとうかがっております。やはり現場がそれだけ逼迫しているんだなって思います。
大学病院内科勤務医せんせい>
内科はやはり病院の根幹にかかわる部分だけに、この病院のマネージメントがまったくダメだった可能性は否定できませんね。いずれにせよ、行政がいくらてこ入れに動いても、いったん崩壊した場合、そこを立て直すには時間とお金がかかります。この動きが波及しないように、各市町村は心がけて欲しいですね。
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