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 マスコミは日々これ「社会保険庁叩き」と「戦犯探し」に夢中だし、野党はここぞとばかりに一方的に内閣を責めてが、自分としてみると、そんな問題はどっちかというとどうでもよくて、問題の本質は「年金財政の崩壊」ではないでしょうか?。


 週刊ダイヤモンドに野口悠紀雄先生が「超」整理日記として連載しています。6/16号では[年金記録問題は選挙の争点にならぬ]とあり、要約をすると…長くなりますが、国民の最大の関心事ですから、やっぱり読んでほしいです(相変わらず手打ちなので誤植あったらすみません)。ぽち→ 


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 年金の支払い漏れや納付記録が国会で取り上げられているのだが、これはどちらかというと技術的問題で、選挙の争点となるようなものではない。
 年金に関する本当の争点は保険料と給付金額の問題で、現在の財政構造は、将来に向けて維持可能で安定的なものにはなっていない事である。そして簡単な解決方法もなく、こっちの方が深刻であるとともに、他にも支給開始年齢、在職老齢年金、第三号被保険者(サラリーマンの妻)などについて、さまざまな問題がある。
 将来の給付には、不安が多く、厚生労働省が今年の2月に示した試算では、所得代替率51.6%が可能である。しかし、賃金上昇率(2.5%)を大幅に上回る積立金利利回り(4.1%)を仮定している。このような高い収益率を実現できるとはとうてい考えられない。したがって、この試算はむしろ「所得代替率50%の維持は不可能」と読むべきものだ。
 そして、ずさんな記録監理は、「民間の保健会社なら金融庁から処分される」と言われる。しかし、国民年金の保険料徴収率が6割程度の水準でしかないことも「民間会社であればとっくに倒産」になる事態である。
 公的年金の運営は原理的には民間企業でもなしうる。小泉改革を通して郵政民営化などを行ってきたのだが、この数年の日本で「民営化」がもっとも必要とされたのは、郵政事業でもなく道路公団でもなく、公的年金だった。しかし、現実には議論もなされていないのは、現在の制度が維持可能な財政構造のものではないため、民営化は実現不可能である(新たに開始するのは可能だが、現行制度を引き継ぐのは不可能)。
 これは年金制度を通じて、国が大規模な潜在的赤字を抱えていることを意味する。実際に現時点で公的年金制度を清算できるかどうかを計算してみると「とうてい不可能」という結論になる。現在の積立金を用いて清算が実行できるかどうか計算をすると、不足金額は約800兆円という信じられない値になる。
 これが現在の年金制度の抱える問題の基本だ。公的年金は、将来大幅な保険料の引き上げ、または給付の大幅な削減を行わない限り、維持できない制度なのである。
 政府が実現不可能な出生率の引き上げにこだわっているのも、現在の出生率では年金財政を維持できないからである。
(なお、2005年に1.26だった合計特殊出生率が、2006年に1.30に回復した。こおことをもって、年金財政をめぐる環境が好転したと考えても、この程度の変化では年金財政に対する効果はほとんどゼロである)

 日本がかかえる最大の問題は年金問題であり、日本経済を根本から破壊してしまう時限爆弾であり、基本問題を先送りにしたまま当面問題化したことだけに注意をそらされていては本質を見失う。われわれは、本当の問題が何であるかを忘れてはならない。

 

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年金大崩壊

岩瀬達哉/著

講談社

 

[要旨]
われわれの掛け金を食い散らす年金官僚たちがいる!「少子・高齢化で年金崩壊」のウソを暴き、大反響を呼んだ「週刊現代」の好評連載に大幅加筆。パワーアップしてついに単行本化。

[目次]
第1章 「少子・高齢化で年金崩壊」のウソ;第2章 サラリーマンの年金にたかる官僚たち;第3章 掛け金を蝕み続ける年金資金運用基金;第4章 年金官僚のデタラメが年金を崩壊させる;第5章 社会保険庁の経費をめぐる疑惑;第6章 天下り財団がおこなう裏ガネづくり;第7章 歪められた公的年金制度

 

患者見殺し医療改革のペテン「年金崩壊」の次は「医療崩壊」

 崎谷 博征 (著)
 年金と同じく、政府は健康保険制度の破綻まで誤魔化そうと目論んでいる。すでにサラリーマンの医療費3割負担が実現したが、これは序の口。すぐにでも5割負担時代がやってくる。つまり、もはや風邪くらいでは医者にかかれない。現に「無保険者」  は急増し、治療費が払えずに手遅れとなった死亡事故が相次いでいる。介護保険も矛盾だらけで、老人は病院を追い出され、今、医療現場は大混乱の様相を呈している。実は、小泉内閣が進める「医療改革」"medical reform"は、アメリカですでに失敗した制度の導入であり、私たちには何の利益ももたらさないのだ。日本の医療は、官僚と政治家と業界に長年食い物にされてきたが、彼らはさらに国民の命まで食い物にしようとしている。本書は、現場医師がその惨状を克明に告発し、よりよい医療の未来を提言するものである。

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「医師会長の眠れぬ夜」

SkyTeam / 2007.06.17 08:20 / 推薦数 : 10
宮崎日日新聞 2007年6月16日社説

西都救急病院

 西都市西児湯医師会の相澤潔会長はこの半年、寝ても覚めても一つのことが頭から離れない。夜中に救急車のサイレンを聞くと、搬送患者のことを思って目がさえてしまう。

 1980(昭和55)年に開設、西都児湯地区の中核・西都救急病院で先月末から常勤の内科医がいなくなり、深夜から早朝にかけての診療にぽっかりと穴が開いた。何とか医師を確保したい―。同病院の院長も務める相澤会長の頭から離れないのはこのことだ。

 問題が表面化したのは昨年12月。宮崎大医学部から内科医2人の引き揚げを通告された。背景に2004年度から始まった「新臨床研修制度」がある。新人医師が自由に研修先を選べるようになり、その余波をもろに受けてしまった。

 待遇のよい都市部に新人医師が集中、大学が地方に医師を派遣する余裕がなくなったのだ。それから相澤会長の医師探しが始まる。このことは本紙今月12日付児湯・西都面の「ふるさと交差点」に詳しい。国や県、大学。つてを頼りに八方手を尽くして頼み込んだ。

 県民に情報提供を呼びかける異例の新聞広告も出した。だが、いまだに医師確保のめどは全く立っていない。「安心して暮らせる、ちゃんとした町をつくるために医療の充実は欠かせない。なのに現実は…」。相澤会長は言葉をのみ込む。

 地域医療の崩壊―言外ににじむ危機感。それは西都だけでなく、地方病院ではどこでも抱える問題。参院選で医師不足対策は大きなテーマになりそうだが、これを政争の具にするわけにはいかない。相澤会長の眠れない夜はまだまだ続く。
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 そういえば、日本医事新報2007年5月26日号(No.4335)の巻頭エッセイ「プラタナス」に、信友浩一先生(九州大学医学研究院医療システム学教授)の「医師不足の「原因」はひとつか」が載ってます。少し長いのですが、後半の部分を転載させていただきます。

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 豊岡市議会の議員研修で「公立病院の体制と医師確保」というテーマで講演なさったそうです。ある議員さんから「現在の医師不足問題は、新医師臨床研修制度の導入に端を発して起こっているのではないか」という質問があったそうです。
 豊岡市では、公立豊岡病院組合が市内の5公立病院(延べ894床、医師104名)を経営しているのだが、各病院で医師不足が生じていると言う。ただ、市民9万人の需要に対して意思が不足しているかどうか、については検証されていないということで、「地域」に医師不足が生じているかは不詳なのだが。
 私は、「病院」に医師不足が生じているので医師を確保したいとの趣旨と捉え、以下のように答えた。

 

 「豊岡市出身で、全国の医学部在学中および医師になっている方々のリストは作っていますか(豊岡市と同様の状況にあうr石川県の某病院長はこのリストを作り、毎年手紙を出しておられる)。彼らは、郷土に戻って活躍してくれる可能性のある医師の貴重なプールです」

 

「それ以上に郷土愛の強い兵庫県出身の自治医大卒業生を、公立豊岡病院組合は積極的に受け入れていましたか」

 

「公立病院開設以来、医師確保を特定の大学・医局に委ね、それ以外の医師採用には消極的でしたね。医局から公立豊岡病院に派遣された医師で、希望して再び戻ってこられた医師はいましたか」

 

「病院組合と医局の談合が医師不足を将来したとは考えられませんか」

 

 研修後の議員の中には「そのような見方もあるのか」と納得された方々もいた。特に議長は「我々にも責任があるようですね」と話され、私は危うく涙しそうになった。

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 議員さんも住民も被害者意識はあっても、なかなか当事者であるから物事を全体的に捉えられなくなっている。今の年金の騒ぎとよく似ている。責任監督は社会保険庁にはなく、厚生労働省や財務省、そして内閣に全責任があるが、肝心の「年金財政の破綻」については何も議論していない国会。

 

 医師不足でお悩みの地方の首長さんたちは、この日本医事新報のこのページは読んでもらいたいところです。ぽち→ 

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