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東奥日報 2007/06/08
厚生労働省が六日発表した二〇〇六年の人口動態で、本県の赤ちゃん死亡に関する各指数(乳児、新生児、周産期)が軒並み悪化。特に周産期死亡数(妊娠満二十二週以降の死産、早期新生児死亡)が前年より十二件も増え、死亡率は近年最悪の全国二位となるなど厳しい結果となった。関係者は「産科医不足も一因」「産科集約化で妊婦健診が受けづらくなっている」と分析。「妊婦の負担を軽減するため、健診を受けやすい環境を整える必要がある」と訴える。
「妊婦健診を受けていない人が多い。ハイリスクの赤ちゃんが多い」-。県立中央病院総合周産期母子医療センター新生児集中治療管理部門の網塚貴介部長は、県内の周産期医療の現状をこう指摘する。さらに「近くの産科施設が無くなることで、妊婦の医療機関へのアクセスが悪くなっている。それだけが死亡率悪化の原因ではないが、妊婦の交通アクセスのハードル(障害)が増しているのは確か」と語る。
県病総合周産期母子医療センターは、危険度が高い妊婦や新生児を救うため〇四年十月に本格稼働。県内各地からハイリスク症例を受け入れ、赤ちゃん死亡率改善に貢献してきた。しかし、網塚部長は「〇六年は、ハイリスク例が県病に集まらず、拡散する傾向があった」と指摘する。
その裏付けとして、〇四-〇五年の体重一〇〇〇グラム未満の死亡は少なく好成績だったが、〇六年は約十件と悪化。そのうち半数は県病以外の死亡だという。一刻を争うハイリスク症例が多く「産科医不足によって医療機関の役割がうまく機能しなくなっている」と分析する。
データの対象になった〇六年は、〇五年春に産科を休止した十和田中央病院、公立野辺地病院、〇六年一月に分娩(ぶんべん)を中止した公立七戸病院の影響が出た年に当たる。
「もともと産科医が足りない本県でさらに産科医が減っており、そこで死亡率を良くしようとしてもなかなか難しい。産科集約化に暗い影が見え始めた」「産科医を増やすことが必要だ」と苦悩を語る関係者もいる。
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Japan Medicine 2007/06/06
厚生労働省の青木豊労働基準局長は1日の衆院厚生労働委員会で、2005年に医療機関で何らかの労働基準関係法令違反と認められたのは1363件で、うち865件が労働時間に関する違反事項だったことを明らかにした。また、武見敬三厚生労働副大臣は、労働基準局が実施した勤務医の職場実態に関する調査(02~04年度)の結果、596施設の医療機関に個別指導を行ったと説明した上で「」是正指導の結果をみると、医師を増員し、交替勤務制を導入して是正措置を講じている」と紹介し、実情に見合った医師不足対策を早急に講じるよう求めた。
冨岡勉氏(自民)の質問に対する答弁。青木局長によるt、05年に医療保健業全体で監督指導が実施されたのは1759件。このうち何らかの労働基準関係法令違反と認められたものは1363件(違反率77.5%)にのぼり、全産業の違反率と比較して高かった。また違反事項別では、労働時間に関するものが多く、865件(同49.2%)だった。
武見副大臣は、労働基準局の調査で個別指導をおおなった医療機関が、医師の増員により交替勤務制を導入していることを紹介。ただ「労働行政などの形で(勤務医の過酷な労働実態の改善に)取り組むには限界がある。しかも、あまりにも極端な形で推し進めると現場の混乱も想定される」と指摘し、実情を踏まえた解決策を講じる必要があると強調した。
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asahi.com 2007年06月02日
男鹿みなと市民病院の医師確保をめぐる問題は、男鹿市側が「医療コンサルタント」を頼ったことで引き起こされた。地方病院のなかにはほかにも業者とトラブルが発生した例はある。医師不足は深刻で、それでも業者に頼らざるを得ない状況もあるようだ。(釆沢嘉高、福井悠介)
■医師欲しくて迷走
3月27日、男鹿市に東京から女性医師(30)が訪れた。
「こんなに遠いんですか」
佐藤文衛副市長はこう言われると、医師を半島1周のドライブに誘った。日本海を望みながら車を走らせ、入道崎では名物の石焼き鍋も振る舞った。
だが、「東京・銀座の医療コンサル」から内科医として紹介されたこの医師は、後に、兼職禁止の国家公務員であることが判明する。
「一切の情報・秘密につき開示及び漏洩(ろう・えい)を禁じる」。契約書には医師の経歴などについてこんな条項もあった。
同院の入院患者は約150人で、外来は毎日300人以上来る。昨春まで10人いた常勤医は6人に減った。「誰かが倒れたら病院は立ちゆかなくなる」。不自然な契約を結んだのは、焦りからだったという。
■過去にも紹介業者
佐藤副市長は05年3月から医師確保を担当した。今回と別の業者に紹介を頼んだこともある。
「すぐに行ける」という50歳代の外科医を紹介された。だが、突きつけられた条件は「1億5千万円の借金を肩代わりすること」。
友人のつながりで「医療機器メーカーの従業員」とも連絡を取り合った。紹介してくれるという医師の名前や経歴を聞き、その医師がいるという千葉県の病院まで出掛けた。だが、「そのような医師は在籍していません」と言われた。
佐藤副市長は4日、辞職する。今回の問題でコンサルは成功報酬630万円の返還を拒んでおり、市は弁護士を通して催告書を送る予定だ。
■紹介後にトラブルも
地方の病院はこれまで、その地域の大学病院が医師を派遣して支えてきた面がある。
だが04年度からは研修医制度が変わり、医学部の卒業生を受け入れる病院数が増えた。首都圏などに研修医が流出したことで大学側が派遣していた医師を引き上げたことが、地方の医師不足につながっているとされる。
こうしたなかで、医師紹介業者の存在が大きくなった。
ただ東北地方のある総合病院長は言う。「業者が紹介する医師には当たり外れがある。トランプのババ抜きみたいなものだ」
この病院ではここ10年ほどで5~6社の紹介業者と付き合い、紹介された医師を常勤医として何回か採用した。
病院には知人などのつてで赴任してもらった医師もいる。業者を通したときだけ数百万円の成功報酬を支払うとなれば、厚意で医師を回してくれる関係先との間で角が立つ。だから院内で契約のことは秘密だ。ほかの医師にはそれらしい説明をして済ますという。
「ババ」を引いたこともある。数年ほど前、約300万円の成功報酬を業者に払って紹介された男性医師がいた。ある日酒臭いことに気づいた。アルコール中毒だった。3カ月ほどでやめてもらった。
病院は医師を確保するのに必死だ。「院長らで秋田大学医学部の教授にあいさつして回る」(湯沢市の雄勝中央病院など)、「退官した防衛医大卒の医師を確保したいと、自衛官向けの雑誌に有料広告を出した」(横手市立大森病院)、「県が開催する病院説明会のほかに、民間会社が主催するものにも足を運ぶ」(由利本荘市の本荘第一病院)という。
業者の紹介に消極的な病院は「医師が確実に来るわけでなく、経費をかけられない」(大館市立扇田病院)、「どういう医師が来るか知れない」(秋田労災病院)という理由が多い。
ただ、総合病院長は指摘する。「大学病院から医師を回すのが難しくなったいま、業者の紹介も含めてあらゆる手を使って医師を集めないと、その地域は『無医村』になってしまう」
問題の根は深い。
河北新報2007/05/30
秋田県男鹿市立男鹿みなと市民病院への医師派遣委託契約問題で、市議会は30日、教育厚生委員会協議会を開き、佐藤文衛副市長らに説明を求めた。佐藤副市長は「何とか3月中に医師を確保したい一心だった。混乱を招き、申し訳ない」とあらためて謝罪した。
協議会では、東海林誠病院事務局長が契約の経緯などについて説明。契約を結んだ医療コンサルタント会社(東京)の住所を訪ねたところ、郵便物管理など秘書業務の代行事務所しかなかったことを明らかにした。
派遣された医師が防衛医大出身で、男鹿市での勤務が兼業を禁じた規定に抵触することをコンサル会社が事前に知っていた可能性もあり、議員からは「詐欺ではないか」との声も上がった。
協議会は早期の問題解決を目指し、同社に契約の解除と、支払い済みの約700万円の返還を求めるとした市の方針を了承した。
2007年05月30日水曜日
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