2007.04.13 08:30 |  診療  |  生活 / くらし  |  マスコミ  |  産科  |  崩壊  |  SkyTeam  | 推薦数 : 4

産婦人科小児科の入局ゼロ/弘大

 産婦人科小児科の入局ゼロ/弘大

 

東奥日報2007/04/12

 弘前大学医学部の二〇〇七年度後期研修希望者(入局者)は二十五人で、前年度より九人減ったことが分かった。全国的に医師不足が深刻な産科婦人科は前年度に続き入局者ゼロ、小児科は初めて入局者がなかった。関係者は「若手医師が大学に残らないと地域医療は崩壊してしまう」と危機感を強くしている。

 後期研修は、初期研修を終えた若手医師らが専門技術を身に付けるプログラム。研修先の大学や、選択した診療科が、医師の将来の進路に大きく影響する。

 二〇〇七年度、弘前大での後期研修を希望したのは二十五人、前年度の三十四人に比べ九人減となった。二月末の希望調査では三十二人が同大学を希望していたが、その後、七人が他の病院などに変更した。

 新規入局者二十五人のうち、四月から実際に弘大医学部勤務となるのが十八人。他の七人は、関連病院などに勤務する。

 診療科別では、第一外科、耳鼻咽喉(いんこう)科など十二診療科で入局者がいなかった。産科婦人科は前年度に引き続き入局ゼロ。

 卒後臨床研修制度スタートに伴い全国的に入局者がいなかった二〇〇四-〇五年度を含めると四年連続で入局者がなかった。小児科は初めて入局者なし。

 入局者が多かったのは、第二外科の六人。第一内科、第二内科、整形外科が各三人となったほかは、各科一-二人と軒並み苦戦している。県内で後期研修プログラムを持つ十病院の中でも、指導体制、医療設備がそろっている弘大だけに、今回の結果について関係者は深刻に受け止めている。
-------------------------
 こんな状況になるとは、中央は思ってなかったでしょうね。でも、どこの地方でも同じではないでしょうか?自分の同級生も、この弘前大を卒業して2人とも地元に帰ってきたのを覚えています。
 さらに研修システムとかが他に比べると魅力的かどうか、そういう意味では研修医にそっぽを向かれないような努力、また都市部の病院との提携など、まだ打つ手はあると思います。
  このままでは、地域の拠点病院にも医師がいない「空白地区」が広がってしまいそうです。さて、厚生労働省はあと数年で充足すると思いますか?それとも、日本の医者は偏在…という議論で、余っているという都内の有力な公的病院に片っ端から院長に「政治的圧力」をかけ続けますか?ぽち→
ちなみに4/8付けのNew York Timesには日本の産科医不足で、「産科医として勤務すると馬をもらえる」というあの遠野市が地図入りで紹介されています。万が一の時は釜石に運ぶ様子までリポートされていますが、まさか「道産子」はまだだよね…。下は孫引きです。
International News | Japan's Obstetrician Shortage Leading to Remote Examinations Using Cell Phones, New York Times Reports
[Apr 11, 2007]

      The shortage of practicing obstetricians and the closing of maternity wards in Japan has led some rural cities to adopt a system that examines pregnant women remotely using real-time data transmitted to a physician's cell phone, the New York Times reports (Onishi, New York Times, 4/8). According to Japan's Ministry of Health, Labor and Welfare, the number of practicing obstetricians dropped by 40% from 1992 to 2004. Some physician groups attribute the decline in part to local and national governments' failure to address the leading causes of the shortage. Japan's medical system also does not allow obstetricians, who often work longer hours than other physicians, to receive additional compensation for their extra work (Kaiser Daily Women's Health Policy Report, 5/1/06). According to the Times, about half of the obstetricians in the country are age 50 or older, and the number of medical students choosing an obstetrics specialty has "plummeted" since 2004. Four cities last fall adopted a remote examination system, according to Eisai Kikuchi -- an official from Tono, Japan, one of the cities that is using the system. If a physician judges that a pregnant woman is about to go into labor using the system, the pregnant women is instructed to go to the nearest city with a maternity ward, the Times reports. Fourteen women in Tono have given birth using the system, and five pregnant women currently are using it. After a three-year evaluation of the system, it is expected to be expanded to other areas of Japan (New York Times, 4/8).

固定リンク | コメント (3)

医療費適正化策、本格論戦スタート

厚労省がきょう基本方針案を提示、日医反発で決着は参院選後

 厚生労働省は、きょう12日の社会保障審議会医療保険部会に08年度からスタートする5ヵ年計画の医療費適正化に関する基本方針案を示す。糖尿病などの患者・予備群の減少を狙う「生活習慣病対策」と、療養病床の削減といった「平均在院日数の短縮」が医療費の伸びを抑える2本の柱。療養病床削減では、都道府県ごとの病床数の10%程度を「参酌標準」(上限の目安)とすることや、それによる平均在院日数の短縮(中期目標は4.5日短縮)を盛り込む見込みだ。

 しかし、受け皿施設の整備が進まず、「介護難民を生む」といった懸念から日本医師会は以前から強く反発している。参院選を控えて自民党内にも「これ以上、医療現場が混乱し、患者が路頭に迷うようなイメージを国民に与える提案をすべきでない」と慎重論がくすぶる。

 これを受けて厚労省は今回、細かな数値を入れたこれまでより詳細な中身を示すものの、38万床の療養病床を15万床まで削減する計画を出した05年末のように、波紋の大きい提案は避け、参院選後に先送りするとみられる。自民党の厚生労働族幹部も「本格的な議論は秋以降」と強調している。

 一方で、財務省などの医療費削減圧力から、厚労省は「(反対があっても)厳しい目標を立てる、と意気込んでいる」(関係者)。

 医療費適正化は、高齢者医療制度と並ぶ医療制度改革の柱で、都道府県が主体となって取り組むもの。平均在院日数の全国平均と最短の長野県の差を4.5日縮小することで4兆円、15年度までに糖尿病患者らの患者・予備群を25%減少させることで2兆円、合わせて中長期的に6兆円の削減効果があるとしている。

 医療保険部会では、各都道府県による医療費適正化計画「第1期(08~12年度)」の基本方針案と全国レベルの計画案を示す。メタボリックシンドローム(内臓脂肪症候群)に着目した新たな健診・保健指導の実施によって、該当者・予備群の減少率を08年度から10%減らすための施策や、療養病床を20万床以上削減するための施策を明らかにする。こうした取り組みを踏まえ、5年後の医療費の将来見通しも算出する。
----------------
 「適正化」と題うった偽装された政策立案…ちょうど残業ゼロ法案を「ホワイトカラー・エグゼンプション」といった羊頭狗肉のような、議論がいよいよ始まるようです。こうなれば、「国庫負担削減&国民負担増加法案」という具合に具体的に表記し直して欲しいですね。
 国民にとって安心の鍵なんだが、奥の院みたいな所でこそこそと…それも選挙の後になってから一気に作り上げる気ですかね。
 まぁ、医療崩壊は提供する側の崩壊でもありますが、保険制度の崩壊でもあり、両方とも対策がまずければ「国民の健康」が危機にさらされる可能性があります。
 そういう意味では、もう少し、一般のマスコミも動けばいいのですが、あまり多くは期待しないでいましょう。日本の医療制度は、今までより良くなるようにお金をかけない方法のアイデアコンテストなのですが、元の投入されるお金が少ないのですから、せいぜい「イギリス型崩壊」か、下記のような「カナダ型」が関の山でしょう。ぽち→
カナダで健康に暮らすには
―健康ブームに垣間見る多文化主義社会―
 文学学術院教授 藤本 陽子

固定リンク | コメント (0)

SkyTeam
More プロフィール

Search

Calendar

<< 2007/04 >>
1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30

トップページ

Doctors Blog

ブログの購読

新着トラックバック