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2007.01.31 22:41 |  診療  |  研究  |  諸外国の医療・薬事行政  |  SkyTeam  | 推薦数 : 1

脳卒中特集@Lancet

 いつものごとく、BioTodayさんありがとうございます。

 

脳卒中のより良い治療・予防法の検討

2007-01-27 今週のLancetでは脳卒中が特集されており、Articlesの4報告は全て脳卒中関連の試験結果となっています。

およそ5000人を対象にした1つ目の試験では、一過性脳虚血発作(TIA)後の脳卒中リスクを評価するスコアがバリデートされました(The Lancet 2007; 369:283-292)。

ABCDスコアは、様々な要因にポイントを割り振ることで脳卒中のリスクを評価します。TIAから7日以内に計算した場合、その後2日間の脳卒中のリスクが高い人・リスクが中程度の人・リスクが高い人をこのスコアで同定することができます。

この報告に関連したエディトリアルにおいて、ABCDはTIA後の短期間の脳卒中リスクを評価する最も優れた方法であると著者は言っています。

2つ目の試験では、急性脳卒中が疑われる患者356人に対してCTとMRIの両方が実施され、MRIとCTの脳卒中診断精度が比較されました(The Lancet 2007; 369:293-298)。

この試験の結果、MRIの方がCTよりも診断精度が優れていると分かりました。MRIの診断精度は89%、CTの診断精度は54%でした。

著者は、急性脳卒中が疑われる患者の脳卒中の正確な診断にはMRI検査の方が好ましいと言っています。

3つ目の試験(SITS-MOST試験)では、ルーチンの臨床治療における血栓溶解薬・アルテプラーゼ(alteplase)の効果や安全性が評価されています(The Lancet 2007; 369:275-282)。

SITS-MOST試験では、285の医療施設でアルテプラーゼによる治療を受けた6483人の患者が追跡調査されました。アルテプラーゼは脳卒中症状発現から3時間以内に投与しなければならない薬剤です。

この結果、SITS-MOST試験でのアルテプラーゼの安全性プロフィールは無作為化試験での安全性プロフィールと少なくとも同程度に良好でした。

また、SITS-MOST試験の3ケ月時点の死亡率は11.3%、無作為化試験の混合データでの死亡率は17.3%でした。

この結果から、ルーチンの臨床治療の一部として血栓溶解治療を考慮すべきと考えられました。

4つ目のレトロスペクティブ観察試験では、急性脳卒中発現後48時間以内に通常の病棟に入院した場合と脳卒中ユニット(stroke unit)に入院した場合の転帰が比較されました(The Lancet 2007; 369:299-305)。

この試験の結果、通常の病棟で治療するよりも脳卒中ユニットで治療した方が追跡調査期間中の死亡や身体障害の危険が低下すると分かりました。

この結果から、ベッドとスタッフが予め配備されている脳卒中ユニットに症状発現後48時間以内に入院することが全ての急性脳卒中患者に推奨されると考えられました。



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 なかなか興味深いものですが、ABCDスコア、知らなかったので調べたら、ここで教えて貰いました(すみません勉強不足で)。

http://shintagon.exblog.jp/2167064/

 

 まぁ、内科も細分化されてどんどん覚えることも増えるのですが、全ての脳梗塞の患者さんを神経内科が診るというのは無理だろうし、僕も臨床に戻ったら、全く急性期を診ない訳にもいかないので、少しは勉強しましょうか…でも臨床を離れている時間がながくなっていくと使い物にならないかもしれません。

 ちなみに、こういう集中医療にお金を配分を高くして専門医の育成をすると医師は不足します(真面目な話)。また夜間でもMRIを撮影できるようにするためのコストは医療費抑制の状況ですから、やはりごく一部の救急医療センターでしかできそうもありません。夜間CTがとれないと訴えられる時代から、やがては夜間MRIが不可能だと訴えられる時代が来る頃には病院は淘汰されつくすでしょうが、MRIの撮れる放射線技師を毎日待機させる…そんな医療費の増大に耐えられずに地方の病院から医療の砂漠化が進みそうな予感です。ぽち→

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