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仕事の合間にちょっと読書で息抜きなどいかがでしょうか?先日読んだ本をご紹介します。実はだいぶ前に本屋さんでこの表紙を見た覚えがあるのですが、いわゆる患者告発本かと思って、手に取らなかった思い出があります。もう1998年の出版なので8年前です。その頃は、患者さんの受け持ちや実験で毎日が忙しくて本をじっくり読む時間がとれなかったように思います。週末などちょっと手がすいた時にゆっくり読書もいいですね☆ぽち→![]()
バーナード ラウン(著)、小泉直子(翻訳)
バーナード ラウン(著)、小泉直子(翻訳)
両方とも原題は「The Lost Art of Healing」で著者はLown分類を作ったBernard Lown M.D.。核戦争防止国際医師会議を代表してノーベル平和賞を受賞された先生でもあり、除細動器を作り出した先生でもあります。
循環器以外の先生はあまり知らないかもしれないけど、あの不整脈のLown分類を提唱したLown先生、彼が直々に臨床の指導を受けたのはSAMUEL A. LEVINE 博士(心雑音のLevine分類)。 この名前にも覚えがないとしたら、国家試験に出たっきり片隅に残っているだけのこの病名ではいかがでしょうか…。
Lown-Ganong-Levine Syndrome(ローン・ガノン・レバイン症候群)
・Bernard Lown,1921-(アメリカの心臓学者)
・William Francis Ganong,1924-(アメリカの生理学者)
・Samuel A. Levine,1891-1966(アメリカの医師で心臓学者)
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内容(「BOOK」データベースより)
本書の前半では、心臓病と心の問題を掘り下げ、問診の重要性と心のケアの大切さを訴えながら、テクノロジーに頼る現代医療を憂慮する。後半では、心臓学の最前線を切り開いた半生を書くとともに、生と死を見つめ、不治の病を抱えた患者に対する医療のあり方を提言している。
内容(「MARC」データベースより)
アメリカ医学会の頂点をきわめた心臓専門医が問いかける現代医療のありようとは。問診の重要性と心のケアの大切さを訴えながら、テクノロジーに頼る現状を憂慮し、"赤ひげ医療"への回帰を訴える。
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内容は現代の日本の医療でもよく見られる「患者さんの訴えを十分にきかないままに検査漬けの治療を行う現状」についてだけでなく、我々の共通の悩みである「医療訴訟」についても言及してみえます。
「医師は初診のときに患者の話を親身に聞くべきだ。そうすれば思いやりのある医師だという信頼を気づくことができる。患者の話に耳を傾けるには、細やかな感受性が必要だが、これこそ医師のもっとも協力な診療手段である。実際、問診をていねいにおこなう医師は、問診だけで症例の70%に正しい診断を下している。これは現在行われている検査やテクノロジーのどれと比較してもはるかに高い数字だ(中略)
しかし、私は45年にわたって、胸痛を訴える患者を何千人も診察してきた経験から、このような煩雑な検査(冠状動脈造影)は必要ないと考える。問診をていねいにすれば、同様のケース(中年の男性の胸痛)の90%は狭心症でないと診断できる。
(中略)初診のときに患者の話をよく効けば、患者も不安にさいなまれることはないし、社会的にも巨額の医療費を節約できる。この二つの方法における医療費の差は五十倍近くにも年間何十億ドルも無駄にしている。医療の財政危機は、つきつめれば医師のありかたが危機的だということである。」
「恐ろしいのは、多くの医師が、自分が従順な医療商人になってしまっているのをあまり自覚していないことだ。医師は、医学生のときから、テクノロジーに夢をいだくよう訓練されている。患者にもっとも有効な医療とは、問診とともに問診にもとづいて徹底的に精密検査をすることだと教育される。結局は問診がおざなりになり、患者は専門医から専門医へと回されて、ありとあらゆる検査が行われる。このような医療が、科学的に最高水準の医療であり、もっとも道義にかなうものであると広く考えられる。
医師が実地の知識をほとんどを身に付け、自分なりの医療のやり方を習得する場は、病院である。病院にはテクノロジーや専門知識があふれている。私は何度も医局のスタッフと衝突した。彼らは、まだ時期尚早なのに、私の患者を退院させようとする。私が反対すると、インターンやレジデントが言うことは決まっている。「必要な検査は済んで、手術もしないというのに、なぜ入院させておくのですか。ベッドが足りなくなって困っているんですよ」。臨床的な判断がまだつきかねているとか、長期的な治療方法の見通しが立っていないとか、一人暮らしの患者が身の回りのことができるほど回復していないなどということは、彼らは考えないのだ。」
「言葉は治療に役立つが、医師の手持ちの道具の中でも過小評価されているもののひとつだ。しかし医療にたずさわっていると、言葉に癒す力があることを常に認識させられる。」
ということで、久しぶりに感動しました。「医療費が足りないぞー!どうすんだゴルァ!」って医師や病院が言うけど、実は患者さんを脅して不必要な検査をして湯水のごとく医療費を使って、保険料を高騰させている実態…思いあたる節があります。
本当に必要な医療を患者さんに自分が行えているのか?という意味で問いかけるものがありました。もちろん、アメリカで一人の患者さんに20分しかかけられないようになったといって嘆いている現状は余裕あるじゃん?って思うかもしれませんが、やはりそれくらい時間があってのこと、逆にいうと毎月や毎週のような受診などはアリエナイのですが。どっちにしろ、アメリカのような医療先進国と同様、我々もたくさんの問題に向き合うしかないようです(それも財政的な問題も含めて)。ぽち→![]()
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Born in Lithuania , he emigrated at age 13 with his parents to the US, initially to Maine shortly before the outbreak of World War II, and subsequently studied to become a specialist in cardiology.
Up until the late 1950's, fibrillation of the heart could be treated only by drug therapy. In 1956 American cardiologist Paul Zoll published a paper describing resuscitation of open-heart surgery patients by means of a 110 volt alternating current electric shock (derived from a wall socket) and conducted to the sides of the exposed heart by metal plate "paddles". While being an advance in emergency resuscitation, the technique was later to be shown to be both damaging to the heart muscle and of unpredictable effectiveness in reverting ventricular fibrillation.
In 1959, Lown, aware of the Zoll paper and of the complications resulting from the alternating current method, commenced animal research in an endeavour to define a less traumatic and more effective form of electric shock.
This work resulted in what became known as the "Lown waveform"; a single heavily damped sinusoidal waveform with a half cycle time of approximately 5 milliseconds. The waveform was produced by charging a bank of capacitors to about 1000 volts, then discharging the capacitors through an inductor to deliver the waveform to the heart.
Following the research findings, Lown contacted engineer Barouh Berkovits of the American Optical Company, who produced a clinical prototype defibrillator (often referred to as a "cardioverter") which became the basis for further technological evolution. The original machine, weighing some 60 lb (27 kg), delivered the Lown waveform at energy levels up to 100 joules for exposed heart application, and 200–400 joules for transthoracic application.
In 1960 he was one of the founders of Physicians for Social Responsibility and later the co-founder of International Physicians for the Prevention of Nuclear War. He also founded two organisations, SATELLIFE and ProCOR, which provide health information and assistance to developing countries.
International Physicians for the Prevention of Nuclear War was awarded the 1985 Nobel Peace Prize.
Bernard Lown is currently Professor of Cardiology Emeritus at the Harvard School of Public Health. He and his wife Louise have three children.
核戦争防止国際医師会議(かくせんそうぼうしこくさいいしかいぎ、International Physicians for the Prevention of Nuclear War: IPPNW)とは、核戦争を医療関係者の立場から防止する活動を行うための国際組織で、1980年に設立された。
ソ連のエーゲニィー・チャゾフと米国のバーナード・ラウンが提唱した。1981年以来、毎年世界会議を開催している。83カ国、約20万の医師が参加している。1985年にノーベル平和賞を受賞している。
日本支部は2004年現在、広島県医師会内にある。
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中年女性、立ち上がるときの突然の頭痛。2日後におさまらず、救急外来へ(徒歩)。頭部CTにてクモ膜下出血いっさいなし!!帰宅。翌日、頭痛の他頚や腰が痛いといって神経内科へ。頚X線などもとるがn.pで帰宅。
初発から1週間後に歩けなくなるぐらいの頭痛で入院、神経内科で髄膜炎疑われルンバール、血性髄液だったのでワタシがコールされました。
ちなみに、母がクモ膜下出血で死亡。
初回CTでも1週間後のCTでもまったく所見なし。でも血清髄液だから、3DCTAを・・・ありましたよ、びっくり!8日目にして手術しました・・。
あの2回のCTではルンバールするかどうか私も微妙だったかも。とおもうとゾッとしました。もし再破裂で悪くなってたら。初診が私だったら?「脳外科見習いが見逃したらクビですよ」(profコメント)
これはLown先生のお言葉が胸にしみます。必要な医療費の方ですが。
「頭痛もちのわたしですが、今までと違うような頭痛でした」とのこと。時間を覚えている位だったので、強烈だったのでしょう。
「時間を覚えている位の、種類の違う頭痛はちょっと踏み込んだ検査をすべき」との教訓を得ました。
やはり医師にも職業倫理感というか、営利に走らないだけの余裕が欲しいのですがそんなことを言っていたら生き残れない時代。これからますます大変なことになりそうです。先生もがんばってください。
山陰脳外科見習いせんせい>
やはり頭痛は怖いですよね。バイタルや意識レベルとかに異常があれば注意してみますが、それでも見落としがあった時のことを考えると…本当にCTを一人で見てチェックするだけでは危険性はなくなりませんね。
skobaせんせい>
まぁ、そういう方は別料金で…必要と判断したのが患者さまならやはり払うのは自由診療でw。
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