SkyTeam
Profile

ブログ内検索

カレンダー

<< 2006/12 >>
1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
31

新着コメント

新着トラックバック

トップページ

Doctors Blog

ブログの購読

国立大病院を破綻させるな

岐阜大学学長 黒木 登志夫氏
 独立行政法人化されて3年目の国立大学で、付属病院の経営問題が深刻さを増している。国立大学協会によると、2005年度に大学予算を病院に投入せざるを得なかった大学は、42大学中4大学。2006年度からは診療報酬が3.16%引き下げられ、さらにこの数は増えると予想される。法人化直前に病院を新築移転し巨額の負債を抱える岐阜大学。学長の黒木登志夫氏に、付属病院の経営が今どのような状況に置かれているのか、国としてどうすべきなのか、語ってもらった。(編集部)
http://medical.nikkeibp.co.jp/inc/mem/pub/series/kikou/200612/502076.html
------------------------------------------------
くろき としお氏。1960年東北大医学部卒。東北大抗酸菌病研究所(現加齢医学研究所)、米国ウィスコンシン大留学を経て1971年東大医科研助教授、1984年同教授。1996年3月東大退官。2001年6月より現職。
  
 国立大学の付属病院が経営危機に直面することは、法人化した時点(2004年4月)から予想されていた。2005年2月には、総合科学技術会議で、国立大病院の経営が危機的状況にあることを、「破綻のスパイラル」(図1)にまとめて示したが、なかなか分かってもらえなかったのが実情だ。

2007年度からは数億円規模の赤字を予想
 岐阜大では、院長特別補佐に公認会計士を、財務担当理事に銀行の常務を勤めた人材を据えて、きちんと財務分析をしている。法人化当初に行ったシミュレーションでは、2009年度までの第一期中期期間は、大変だがなんとか黒字で乗り切れるだろう、と予想していた。

 しかし、2006年度初めに、診療報酬が3.16%引き下げられることになり、これが非常に厳しい。2005年度には数億円の黒字を確保していたのだが、2006年度は黒字がなくなり、2007年度からは数億円規模の赤字となる見通しだ。年度を経るごとに厳しさが増す。



図1 国立大学病院の「破綻のスパイラル」

 国立大学87校のうち、医学部を設置しているのは42大学だ。実は、この42大学のうち17~18大学の学長は医学部出身で付属病院のことをよく分かっているが、それ以外の大学の学長は工学部や理学部の出身。そういった学長にしてみれば、付属病院は“伏魔殿”のようなもので、法人化前はあまり経営に口を挟んでこなかったのが実情だろう。また、単科医科大学と統合した国立大学などは、統合への反発などもあり、もっと事情が悪いようだ。

 今年6月、こうした付属病院を持つ大学長の会合が開かれた。この会で、医学部を持つ問題をディスカッションし、付属病院の経営は危険な状態だ、という認識で一致した。このような時に、日本経済新聞に寄稿する機会を得て、8月21日付朝刊に「国立大病院に経営危機 『財政改革』医療の質直撃」と題した私の寄稿が掲載された。

財政改革を象徴する4つの数字
 私は、この寄稿の中で、1%、2%、3.16%、5%という、4つの数字を示した。簡単に説明しよう。最初の1%は、運営費交付金に対する効率化係数だ。国から一括して配られる運営費交付金は、毎年1%ずつ減額されていくのだ。


図2 経営改善係数
 2%は、経営改善のための数値目標である「経営改善係数」だ(図2)。付属病院の収入が、一般診療経費と債務償還を合わせた支出額を上回っている場合はこの係数はかからない。しかし、収入が支出を下回り運営費交付金が配分されている場合に、この経営改善係数が課せられるのだ。この経営改善係数は、毎年2%ずつ上乗せされる。5年たつと10%にもなる。

 2%の純益を出すためには、医療材料費や人件費などを含めると、収入を約3.3%上げなければならない。5年後に係数が10%になったときには16%にも上る。病床稼働率の向上や在院日数の短縮などによる増収努力、後発医薬品の採用増や非常勤職員の削減などによる節減努力、労働強化だけでは不可能な水準だ。

 さらに3.16%の診療報酬の引き下げ。3.16%は、国立大病院のみならずすべての医療機関に課せられたものだが、経営改善係数と合わせて負担に耐えることは、現実的に不可能だ。

 最後の5%というのは、5年間の人件費の削減目標だ。一方で、2007年度から高度先進医療を行うためには、看護師体制を10:1から7:1にしなければならない。看護師を大幅に増員しながら、人件費を削減しなければならないのだ。

 この寄稿が掲載されたことは、文部科学省、財務省などにインパクトを与えたようだ。財務省に情報が届き、担当官が実情を調べるという。

 私が最も問題だと思うのは、2%という経営改善係数だ。経営改善係数が引き金になって、大学の経営が立ち行かなくなる。岐阜大の全体の予算は三百数十億円で、うち付属病院が約130億円と3分の1を占める。赤字が2億~3億円になり、大学として補おうとすると、大学がつぶれてしまう。

 では、赤字になるからといって、付属病院を医学部から切り離せばよいのか。私はそうは思わない。岐阜市には、600床以上の医療機関として大学病院、県立病院、市民病院の3つがあり、このほかに300~400床の医療機関もある。人口規模から見れば、病床数は過剰だといえる。付属病院の病床がなくてもやっていけるのかもしれない。しかし、付属病院は、ただ単に規模の大きな病院ではない。医学教育、研究の場であり、岐阜の医療水準を支えているのは大学病院だと思う。

国立大病院の半数が赤字になる可能性も
 経営危機は、岐阜大に限ったことではない。表1を見てほしい。国立大学時代に病院を建設したり医療設備に投資したために借り入れした債務は、法人化した大学が償還する義務を負っている。その負債総額は、法人化発足時点で1兆10億円に上る。岐阜大は負債総額557億円に達している。そして、42大学のうち34大学に経営改善係数が課せられている。


表1 法人発足時の病院負債額 財務・経営センター債務補償額(元金、2004年現在)

 確かに、法人化直前に病院を新築移転したことで、より経営が厳しいのは確かだ。しかし、このような厳しい数字が課せられる中、今後、病院を新築したり、高額機器を新規導入したりすることは現実に不可能だ。老朽化が進む他大学は、本当に厳しいだろう。

 国立大学協の調べによると、2005年度に大学予算を大学病院に使った大学は42大学中4大学。2006年度は3.16%が課せられているので、半分(21大学)になってもおかしくはないのではないか。

 経営改善係数により節約できる国家予算は82億円。この82億円のために、全国の国立大学の付属病院、ひいては国立大学を次々に破綻させてよいのか。破綻した病院や大学を救済するためには、はるかに多くの予算が必要になるのは明らかだ。

 経営改善係数そのものをなくすことは、行政の立場から難しいことは分かっている。ならば、2%という数字を、0.5%、0.2%というように下げてほしい。名前は残すが実態をなくす、ということだ。(談)

----------------------
 という今まで親方日の丸でやってきたツケを払うのはイヤだという勝手な理論に思えてしまう。思うのだが、赤字体質がしみついてしまって、経営が困難だと言うのなら民間に売却したらいいと思う。高く売れると思うよ…最新の医療施設だしね>岐阜大学(暴論か…汗)。
 「赤字」の原因が病床過剰でというのなら、率先して閉鎖や縮小したらいい…今、看護師を1:7の体制のためにかき集めている姿は「自分だけは助かりたい」ように思えてならないし、引き抜かれた地方の病院がどうなってもいいというなりふり構わない構図に思えてなりません。
 大学病院が教育機関として必要なら、県内各地にある公立や民間病院と連携したらいい。本当に各県に一つづつ必要かという議論はあると思うし、医局制度が大学病院に根ざしているのなら、無理して経営が軟弱な病院を生きながらえさせるより、体力がある大学と合併でもすれば、医局パワーもよみがえろうと思うが…無理かな?(今日は暴論が多いな…汗)。
 まぁ、黒木先生をはじめ各大学病院の病院長は必死だと思うのですが、「病院の赤字減らし」は国の政策なので仕方ありません。それよりも独立法人化でありながら、いまだに「元公務員待遇」のお役人さんの人件費が下がってなければ、説得力ないですよね。ぽち→

固定リンク | コメント (7) | トラックバック (0)

[自由診療]こうなるってことか?

SkyTeam / 2006.12.19 08:30 / 推薦数 : 0
 最近、虫歯との格闘のために、毎週、歯科医院に通ってます。だいぶ前に神経を抜いた歯が、放置していたせいもあって虫歯で相当ボロボロというので、きちんと直しましょう!って言われて…1時間ほど格闘。
 抜歯までは行かなかったのですが、歯科医の先生、麻酔不要だからと出血しながらも盛大に削って下さいました…汗。気づいたら、歯根だけ残して歯の上は撤去…うわーん、だんだん爺に近づいているんだな…としみじみ喪失感を味わいました。
 止血をしつつ、型取り前に説明がありました。人工歯はセラミックのインプラントあるいは多孔質レジンどちらにされますか?って。前者でしたらお値段は材料だけで15万円くらいですが金の含有量も多いですし調子がよろしいです、後者は金の含有量は少なめで時間が経つと色素沈着しやすいのが欠点ですが保険が利くので5000円くらい…という詳細な説明がありました。
 小市民な自分は保険診療を選びました。歯の調子は確かに良いほうがいいですが、治療で30本分の価値があるとは思えなかったのと、今年の冬ボーナスは来年の英会話学校のために支払いも待っているためですが…それにしてもこれが自由診療って奴ですね。
 もう少しすると、患者さんを前に「ここまでが保険が利きます、あとは自費ですが、○×は高いですが…」って患者さんに説明する日も近そうな予感です。
 お金がある人はあまり問題がないのですが、問題は保険料さえ払ってない人。アメリカの破産の半分は医療費だというデータもあるくらいですから、自由診療になったとたん、日本も同じような場面に直面するでしょう。
 お金がなくて、病院にかかれてない人のことを厚生労働省のお役人は、きちんと考えてないようですが(保険料が払えなければ資格証渡して10割負担だなんて…悪い冗談みたいです)、現実にお金がなくてきちんとした通院や治療が困難な方と遭遇することが多い医師の立場からは、今後の格差の拡大は頭の痛い問題でもあります(美容形成みたいに、お金持ちかローンを組める人だけ診るという自由もありますが…それって例外です)。
 日本は…まだ保険診療がかろうじて首の皮一枚で存続しているので、自由診療と無縁です。一方、自由診療大国のアメリカの場合(マサチューセッツ州以外は公的保険がありません)、貧富の差は当たり前、機会均等だが結果不平等は当然だし、社会的にも分離しています。それをこの本を読んで、実感しました。
 生命保険に外資が参入したように…医療にも民間の保険が参入となると、入っている保険の内容によって費用負担割合が異なったりする時代が来るのでしょうか。国民が望んでいるのかは、疑問ですが、保険証がない人が増え続けている世の中で、これほど大変なこと…ほとんど意識されていないで「経済財政諮問会議」で議論されていたりするのは、怖いと思います。

 また、例の「厚生労働省が検討している労働時間規制の緩和策について、20―40代の会社員の73%が全く知らない」と答えて居たりするあたり、報道されても全く興味をもたないことは、中流層が没落してったアメリカに、日本はこれからますます近づいていくのでしょうか(年収800―900万円以上で調整、労働時間規制の除外対象者導入当初は800-900万円以上で「相当な権限がある人」を対象としていますが…導入されれば制限を外すことは簡単です)。まぁ、国や経済界の政策なので仕方ありませんかね。ぽち→

超・格差社会アメリカの真実

出版社/著者からの内容紹介

 アメリカ人は4種類しかない。超金持ちと、仕事のプロと、貧乏人と、社会的落ちこぼれだ。ニューヨークとシリコンバレーで日本人初女性エコノミスト、証券アナリスト、コンサルタントとし26年間活躍して来た著者が、アメリカでのビジネスの実体験と調査に基づいて的確にとらえたアメリカの「階層社会」の本当の姿。日本の百倍おっかないアメリカ版「希望格差社会」「下流社会」の実態を、具体的なケースと数字で鮮やかに暴く。さらにその上で「それでもなぜ、アメリカは前向きなのか? アメリカは住みやすいのか? ベンチャーが生まれ続けるのか?」というアンビバレンツな疑問を解く。小泉改革末期、「階層社会化」が問題視される日本の今と未来を考える上で、格好の先行事例であり、反面教師でもあるアメリカ社会の秘密を教える、格好のテキスト。

内容(「BOOK」データベースより)
アメリカの豊かな中流家庭は、なぜ貧困層へと転落したのか。富の6割が5%の金持ち層に集中、国民の3割が貧困家庭。日本の明日がここある。

固定リンク | コメント (0) | トラックバック (1)