SkyTeam
Profile

ブログ内検索

カレンダー

<< 2006/11 >>
1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29 30

新着コメント

新着トラックバック

トップページ

Doctors Blog

ブログの購読

[関西お産事情]地域への医師派遣不能

SkyTeam / 2006.11.22 08:56 / 推薦数 : 12

「特集:お産」

http://osaka.yomiuri.co.jp/mama/osan/index.htm
 読売新聞の関西版ではお産について連載が始まっているようです。その1~3までですが興味深いですね。どうでしょうか?ぽち→

------------------

ひずむ現場から(1)格差の果て「墜落出産」

◆19歳、夫は失業中、生活保護・・・陣痛室に1人・・・「生まれてるわ」

 東京。聖路加国際病院(中央区)。産婦人科医17人、助産師33人という手厚いスタッフ、NICU(新生児集中治療室)や、ホテル並みの個室を備える。安全、快適に出産できる環境が人気で、愛育病院(港区)、山王病院(同)と共に、「御三家」とも称される。
 ここで出産にかかる費用は約90万円。40万円前後とされる平均的な費用の2倍以上だが、分娩件数は増加傾向だ。佐藤孝道・女性総合診療部長は、「少子化で、出産は一生に1度という人も多い。質を求められる方が増えている。私たちは金額に見合った医療を提供できていると思っていますよ」と言う。

---------------------

 

ひずむ現場から(2)分娩予約 先着月20件

◆ベッド稼働率50%割れも
 医師さえ十分いれば・・・苦悩の基幹病院

 「予約を制限することもできるが、どうする」
 大阪の真ん中。通天閣を間近に仰ぐ愛染橋病院(大阪市浪速区)の村田雄二院長(64)は、今年の夏、産婦人科部長らに問い掛けた。
 ここでは「少子化」が、ウソのようだ。年間分娩(ぶんべん)件数がピーク(1970年代)の2割にあたる700件台に落ち込んだのは15年前。それが2003年度に1000件を超え、今年度は1500件を突破する勢いだ。8人の医師の負担は年々重くなってきている。
 「周辺の産科が次々となくなり、妊婦の行き場がない。受け入れましょう」。医師たちの言葉を頼もしく感じながら、村田院長には医療の質の低下が心配だった。「来る者拒まず。ほんまにこれでいいんやろか」

-------------------------

ひずむ現場から(3)地域へ派遣医出せぬ

◆地方大学、新人医師減り続け 「また産科がなくなる」

 先週、大阪市内の病院を情報が駆け巡った。関西の大学医学部が、ある民間病院から派遣医を引き揚げるというのだ。
 同じ大学から派遣を受ける別の病院のスタッフは、心配そうに話す。「大学も研修医がいなくて大変らしい。次に引き揚げられるのはどこか。みんな戦々恐々としています」
 新人医師が2年間、給料をもらいながら内科、外科、産婦人科などの各科で経験を積み、総合力を身に着ける臨床研修制度がスタートして3年目。症例が豊富で腕が磨ける病院、待遇のいい病院を目指して、地方の新人医師たちの、大学離れが止まらない。
 東京・新宿。1日平均3980人の外来患者が訪れる慶応大学病院には、全国から医師たちが集まる。
 来年度の研修医募集では定員60人に233人が応募。中でも、医学部の2大ブランド、慶応と東京大学で1年ずつ研修できる定員5人のコースには、154人が殺到し、競争率30・8倍の狭き門となった。
 「ここでは、十分な症例を経験できる。それに、学術研修会に参加しやすく、人脈も作れる東京には、刺激がある。魅力のあるところに人が集まります」と、卒後臨床研修センター長の鈴木則宏教授(53)は話した。
 〈勝ち組〉は東大と慶応だけ。新研修制度を巡り、地方の大学関係者からは、恨み節も聞こえてくる。
 134年の歴史を誇る医学界の“老舗”。京都府立医科大学の山岸久一学長(63)も嘆く。「研修医は、糸の切れた風船みたいに好きなところに行ってしまう。その結果、地域医療が崩壊している」
 いったん「外」に出た医師の多くは、研修後、出身大学には戻ってこない。
 同大の医局には、毎年140人程度が入局していたが、新研修制度の1期生を医局員として迎えた今年は約80人。産婦人科への入局はゼロだった。
 このため、産婦人科医3人が辞めた関連病院、舞鶴医療センター(京都府舞鶴市)に新たに医師を補充できず、府北部で周産期医療の中核を担う同科は今春、閉鎖に追い込まれた。
 「研究機関として医療の質を高めるという、大学の大切さに気づけば、いずれ医師たちは戻ってくるはず」。山岸学長は「私の期待ですがね」と付け加えた。
 「辛いもん、ちゃんと控えてますか?」。大阪府吹田市の診療所で開業医が男性患者に声をかける。何気ないやりとりを、大阪大学付属病院で研修2年目の栗政映子さん(28)が真剣に見つめる。ここで、地域医療を学んでいる。
 目指すのは産婦人科医。大阪生まれ。福井大学5年の時に初めてお産に立ち会い、「命が生まれるって、すごい」と感動した。大阪大を選んだのは、「きちんと勉強して、地元で医師になりたい」からだという。
 大阪大でも産婦人科の医局には毎年、十数人が入っていたが、今年度の入局は女性3人だけ。木村正教授(46)は、研修医たちの顔を思い浮かべ、来年の計算をする。「新制度は弱肉強食。うちもしんどいが、数人は固いかな」。栗政さんは、貴重なその一人だ。
 だが、医局入りの決断には時間がかかったという。「自分の布団で寝られるのは週に3回」「子育てと仕事の両立は厳しい」と先輩医師から聞いた。「しんどそう」と友人も言う。あの時、感動した自分を信じるが、今も不安は消えない。
 木村教授は言う。「例えば、産婦人科は女性の志望が多いのに、働きやすい環境とは言えない。月に10回も当直ができますか。出産して、子供を家において仕事に復帰できますか。産科医が自分の出産をためらう。変えていかなくては、成り手は育たない」
 若い情熱に応えられるのか。地域医療を支えられるのか。大学は苦悩する。
2006年11月21日  読売新聞)

固定リンク | コメント (2) | トラックバック (0)

 県内の小児・産科  勤務医不足解消へ病院集約化検討

 (静岡)県内で病院勤務医が不足している問題で、県は特に深刻な小児科と産科について、地域の特定の病院に医師を集中させる集約化・重点化に向けた検討を始めた。小児科は2次医療圏(8圏域)ごとに、産科は東、中、西部ごとに集約化の必要性や実施の適否を判断した上で来年3月までに集約化が必要な圏域を設定する。
 病院機能の集約化・重点化は、厚生労働省が医師不足解消策の1つとして打ち出した。各都道府県に必要性を検討するよう求めている。
 県は県内各地で医療事情が異なるため、小児科については各保健所が中心となって医療圏ごとの実態把握を行い、集約化が可能か否かを判断する。年明けに県医療対策協議会に諮り、必要と判断した圏域については来年度、強化病院を選定し、集約化計画を策定する。集約化は必要ないと判断した圏域は代替手段を提示する。
 産科は県周産期医療協議会で検討する。県は「産科は現状で既に絞られた状態にある」として、現状の「県周産期医療システム」の維持を主眼に検討するという。同システムは各地の病院を機能別に1次から3次まで分け、病院間連携を基盤とした診療体制。病院機能や人材の集約化は、利点としてリスクの高い症例への対応や医師の過重労働の緩和、医師教育の向上などが見込まれる。一方で、病院経営への影響や住民理解が得られるかなど難題も多く、地域によってはさらなる医師の引き揚げも懸念されている
静岡新聞2006/11/21
http://www.shizushin.com/local_social/20061121000000000072
------------------  
 いずれにせよ、この動きは加速しそうです。すると、地域住民からは「地元でお産を!」という署名活動が展開されるのですが、現状の人手不足の解消のためにも、周産期医療をこれ以上衰退させないためにも、集約化と重点化は避けられないと思います。さて…きちんと行政が「地域住民に説得」してくれればいいのですが。
 どうしても必要ならば「尾鷲」のように大学とは別ルートで医師を確保しなければならないこと、決して安泰ではないことも含めてですが。そしてそういう視点からみれば、下記のニュースも「県による集約化・重点化推進」と読み替えることもできますか?それにしても、相変わらず「魔女狩り報道日本一」の新聞って、どうしてこういう態度なんだろう?
---------------------

問われる「日本一」:堀病院・無資格助産事件 発覚後も小田原の病院で /神奈川

 ◇無資格助産、事件前4診療所でも--県調査
 横浜市瀬谷区の産婦人科病院「堀病院」の無資格助産事件に関連し、小田原市鴨宮の「N病院」(N院長)が堀病院事件の発覚後も看護師に無資格で助産行為をさせていたことが20日、県の調査結果で分かった。また、診療所に対する緊急調査の結果、県内の4診療所でも事件前に同様の行為があった。
 県は、分娩(ぶんべん)を取り扱う病院に対して医療法に基づく定例の立ち入り調査をしていて、20日に中間結果を発表した。N病院は、堀病院が8月24日に保健師助産師看護師法違反容疑で家宅捜索を受けた後も、無資格の看護師が産道に指を入れてお産の進行状況を診る内診を行っていた。
 N院長(53)は県の調査に「夜間勤務などで助産師が不在のときに看護師が週1回の割合で内診を行った。現時点ではやっていない」と回答した。県が調査をした9月22日から3カ月前までさかのぼって看護記録を確認すると、9月12日に看護師による助産行為が1件あった。
 県は10月30日にN病院へ2度目の調査を実施。現在は医師または助産師が内診を実施しているという。永井院長は「お産が重なったので緊急避難的に行った。堀病院の事件は知っていたが、安全なお産のためにやむを得なかった」と釈明した。
 また県内診療所で、無資格者による助産行為を行っていたのは▽K産婦人科クリニック(平塚市徳延)▽M産婦人科(同市松風町)▽T産婦人科・小児科(寒川町)▽K医院(同)。各診療所の院長や助産師からの聞き取り調査や診療録、助産録などを確認して分かった。いずれも堀病院事件の発覚以降は無資格者による助産行為をしていないという。
 K産婦人科クリニックは、91年の開業時から無資格者が内診行為をしていた。K院長(55)は「事件前は違法という認識が強くなかった。事件後、看護師を集めて『今後は一切やらない』と伝えた」と説明した。M産婦人科は80年の開業から行っていて、調査直前3カ月は月に1~2件程度だった。
 一方、T産婦人科・小児科のT院長(58)は「事件前に分娩をやめている。施設名を公表すると聞いておらず、調査にまじめに答えた人が不利になる」と反論した。K医院のK院長(47)は「父親が院長だった約10年前までは、緊急時にあった」と話した。
 県は9~10月に分娩を実施している21診療所に緊急の立ち入り調査を実施した。独自で保健所を設置している横浜、川崎、横須賀、相模原、藤沢の5市の診療所は対象外。来年度からは、病院と同様に診療所に対する定例調査が必要か検討する。【鈴木一生】
毎日新聞 2006年11月21日

http://www.mainichi-msn.co.jp/chihou/kanagawa/news/20061121ddlk14040683000c.html

 

------------------

 個人的には個々の病院の体制不備は確かに悪かったかもしれませんが、お産をいずれも携わってきた真面目な施設だと思いますし、彼らの個人名を報道に出す前に「M日新聞にはそんな資格があるのだろうか?」と思いました。

 例の奈良の事件の時に大々的に「6時間放置、たらい回し」という誤報を載せて訂正も出さず「1時間20分放置」とあとで変更した、マスコミです。

 そういう意味ではこの報道には一連の「魔女狩り」の延長線上であり、その考えから抜け出られない報道姿勢が…ちっとも「改まってない」ということになりますね☆ぽち→

固定リンク | コメント (0) | トラックバック (0)