英語の文献も読みたいし、年賀状も手を出したいのに雑用が阻むようです…ぽち→
日経メディカルCadetto 2006Winter
まずは創刊おめでとうございます。「U35ドクターに贈る」というのですが、希望すると無料で送付してくれるというので、テレビでも有名になられた医師の顔写真付きの雑誌を拝読させてもらいました。
↓入手方法と目次はこちら
http://medical.nikkeibp.co.jp/inc/all/info/mag/cadetto/
内容はとても真面目だと思います。題して「医局崩壊。もう大学には頼らない」。はい、医局による医師分配システムが機能しなくなって、キャリアパスが今回の新研修制度導入によって不明確になってしまった研修医層への影響、確かにあると思います。
もちろん「あなたの給与明細みせてください」とかちょっと資本主義な感じもしないのではないのですが、ご愛敬といったところでしょうか?(修行している時も生活苦は論外ですが…今はいい時代になりましたね)
コラムについていえば…まぁお金を出して読みたい人のもあれば、そうとは言えない内容も様々ですが、無料なのでありがたく拝読させていただきました。色んな先生のエッセイやインタビューが掲載されています、ドクターズマガジンと同様で、研修医の先生が求めている、目標とする医師には巡り会えるんじゃないでしょうか?
一番注目した記事は
「"マッチングの仕掛け人"黒川清が語る「『医局崩壊』は筋書き通りだ」
でした。米国流の医師が「混ざる」ためのマッチング導入を主張してきた黒川先生のインタビューです。
「臨床研修制度は『良い医師』を育成するという『目標』のための『手段』であるということを忘れてはならない。地方での医師不足は確かに問題だが、だからといって新制度が失敗だというのは筋違い。研修医の多くは新制度を歓迎している。地方での医師不足に対しては、都道府県人口別の研修医定員制、公的奨学金制度を作りその変わりに過疎地での一定期間の勤務を義務づける、研修医2年間のうち3ヶ月は無医村に行かせるなど、別の角度から対策を考えればよい、などを示唆してきた」
まだまだ改革は続くようです。黒川先生の思い描くのはアメリカ、カナダのようなメディカルスクール方式(4年生大学のあとにメディカルスクールの制度で医科大学院のシステム)だとか。アイデアとして…悪くはないです。
自分は実は大学病院では研修を受けていません…。ずいぶん昔のことですが、自分は希望した病院で研修を受けて、そのあとになって自分で希望する大学医局に入局しました。しかし、当時は医局の人事システムはそれなりに機能していたのを自分は知っているので、完全に悪者にもできません。
地域医療と大学などが目指す高度先進医療は大きな隔たりがあるのも知っています。しかし、今回の新制度には一極集中のかわりに地方医療への対策が…欠けているような気がして残念です。
後期研修でへき地を選んだ先生はいるでしょうか?やはり、最初から「考えていた」とは思いますが、病院からの医局の撤退のスピードが速すぎると思いますけど。どうなんでしょうか?そのまま次のステップに進むと…大学病院は他の研修病院とともに研修医をとりあうことになりませんか?専門性の高い医療を求める患者さんが集まる一方、慢性的に不足するマンパワーへの処方箋になるといいのですが。
麻酔科や放射線科などが不足した大学は満足に手術ができません、今回、大学に人探しを頼んでも医師がなかなか派遣してもらえないという先生のために調べてみて驚いたのは…有名な研修指定病院では麻酔科医師が10人いたり、放射線科医が9人いる(それでもまだ追加募集中だった)など…きわめて恵まれた環境の研修病院がある一方、これらをほとんど代務医師でまかない、ぎりぎりの陣容で救急を行っている病院もあり、玉石混淆といったところです。
この先、まだまだ病院同士の競争は続きそうです、勝ち組負け組という言葉は安易に使うのははばかられますが、指導者となるような医師がいないことには「教育」も難しい時代です、やはり病院は生き残りを迫られてしまっています。
ちなみに黒川清先生は最近はこちらの方でも積極的に政府に働きかけておられるようです。日本にとって必要な医療政策を提言していく活動は必要なことかなと思いますが、『メンバーを拝見すると、 アメリカ至上主義の青木さん、医療の産業化推進論者中心ですね。 医療のアメリカ型、産業化のためのシフトという感じかな。。 』と知人の方は教えてくださいました。
特定非営利活動法人日本医療政策機構
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