集中治療室や人手足りず、危険な妊婦断るケース相次ぐ

 危険な状態の妊婦の受け入れを要請されながら、地域の中核病院がNICU(新生児集中治療室)の満床や人手不足のため、受け入れを断らざるを得ないケースが相次いでいる。
 熊本市民病院は昨年1年間で、地域の医療機関からの要請件数の4割強の受け入れができず、県外の病院まで搬送された妊婦もいた。福岡都市圏でも昨年、主要3病院が要請の3~5割の搬送を断った。周産期医療を取り巻く厳しい状況が浮き彫りになっているが、地域間の格差も目立っており、厚生労働省はNICUの整備状況などを全国調査する方針。
 NICUは人工呼吸器、微量輸血・輸液ポンプなどを備え、低出生体重児や重い病気の新生児を24時間体制で治療する。
 熊本県で唯一、総合周産期母子医療センターに指定されている熊本市民病院(NICU15床)によると、昨年は131人の受け入れを打診され、うち58人は別の受け入れ先を探した。断った58人のうち24人は県内での受け入れができず、福岡大病院(福岡市)や鹿児島市立病院(鹿児島市)などに運ばれた。九州内で受け入れ先が見つからず、山口大病院(山口県宇部市)に搬送されたケースもあった。
 熊本県は2002年の新生児死亡率が出生数1000人あたり3・0人で、全国平均1・7人を大きく上回り全国ワースト1になった。このため重症患者の多くを受け入れてきた市民病院は、翌03年から受け入れ数を抑制。スタッフを集中させて救命率のアップに取り組んでいる。
 この結果、超低出生体重児の救命率も02年の69%から昨年は91%に改善。市民病院の近藤裕一・新生児科部長は「一人ひとりを確実に助けるためには、県外の医療機関の手を借りざるを得ない。解消するには県内のNICU増床が必要だが、医師や看護師が不足するなか、実現が難しいのが現状」と苦渋をにじませる。
 熊本県から搬送が増加したこともあって、福岡都市圏でも受け入れを断らざるを得ないケースが増えている。福岡県の総合周産期母子医療センターの一つに指定されている福岡大病院(NICU9床)には昨年1年間で167件の依頼があり、52件を断った。うち37件が満床、2件は産科や小児科スタッフの不足のためだった。
 九州医療センター(福岡市、3床)では88件のうち46件を断った。理由は29件が満床、9件がスタッフ不足。九州大病院(同、12床)でも155件中、49件を断っていた。
 瓦林達比古・福岡大病院長の話「患者が重なった時は『たらい回し』になっているのが現実だが、医療機関の連携と熱意で、いずれかの病院が受け入れている。これまでのところ搬送の遅れで死亡したケースはないが、この現状を解消するためには行政を交えて議論する必要がある

http://kyushu.yomiuri.co.jp/news/ne_06102501.htm

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 こういう状態で、「どんどん引き受けろ」って言われたって無理です。結局、危険性が増すばかり。どこかで受け入れの制限が必要です。過剰の期待は結果が逆になった時、マイナスの感情となります。
 僕は緊急医療の現場で、患者さんやご家族に100%の救命はいつも無理だと言っていました。
 医療サイドの努力には限界があります。サマワに派遣された自衛官が「危険手当」を毎日受け取ったように、今後は現場の医師ががんばる人には手当を出すべきですし、航空会社が原油の高騰の時に、上乗せの燃料代を払うように「危険度」に見合ったお金を徴収するようなシステムにして、それで看護師や必要な当直医などを手配出来れば幸いです。
 どうして、産科や小児科など必須の所が人手が足りないかもう少し考えていかねばなりませんね。

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医師の6割超「不足」実感 診療科問わず深刻 東北

 東北6県の医師の6割以上は人手不足を実感していることが、東北大医学部のアンケートで分かった。医療法で定める標準医師数に対し、東北全体で約370人が不足しており、各病院が「運営上さらに必要」とする医師数は計約1300人に上った。小児科、産婦人科に限らず、内科など主要診療科もスタッフ不足は深刻で、地域医療の厳しい現状があらためて浮き彫りになった。

 調査は、医学部地域医療システム学講座が昨年10月から、東北の勤務医と開業医計1万7482人と病院671カ所を対象に、郵送方式で実施した。回収率は医師12.8%、病院49.0%だった。

 医師は、1298人(64.7%)が自分の所属する診療科で「医師が不足している」と回答。病院では、149カ所(46.4%)が標準医師数を満たしていないと答え、不足数は計371人(平均2.5人)に達した。

 各病院に「(現状に加えて)必要な医師数」を聞いた結果、269カ所(83.8%)で計1294.3人(平均4.8人)に上った。診療科別では内科(205.4人)が最も多く、整形外科(101人)、小児科(83人)、精神科(80.6人)、消化器科・麻酔科(各77人)と続き、産婦人科は49.3人となった。

 厚生労働省の調べによると、東北各県の人口10万人当たりの医師数(2004年)は青森の164人を最低に、岩手167.9人、福島171人などで、最多の宮城(188人)も全国平均(201人)を下回る。

 アンケートで「医師不足」と答えた医師の割合は青森74.2%、岩手73.2%、福島71.1%の順で高く、医師数の少なさを反映。県庁・大学病院所在地の病院も25.3%は標準医師数を割り込むなど、都市部の人手不足も進んでいた。

 医師不足解消策などの項目は、今後集計する。分析を担当した金村政輝・助教授(公衆衛生学)は「東北では特定の診療科や都市に医師が集中しているのではなく、絶対数が足りない。実態を踏まえ、今後何年で何人の医師を増やすべきか考える必要がある」と指摘している。

[標準医師数]医療法で定める病院の適正医師数。一日平均の入院・外来患者数などを基に算出する。充足率が70%を割ると診療報酬の減額対象になる。一部の過疎地は、充足率緩和の特例措置が取られている。 2006年10月24日火曜日http://www.kahoku.co.jp/news/2006/10/20061025t73039.htm

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 東北地方の冷夏の原因は「やませ」でしたっけ?そんな感じですね。東北地方だけではないのは九州の事情を見れば同じ。

 今、余っていて困っている病院など少ないのでしょう。今後、こういう部分についてはもうすこしまとめていく必要があると思いました。

 

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