SkyTeam
Profile

ブログ内検索

カレンダー

<< 2008/12 >>
1 2 3 4 5 6
7 8 9 10 11 12 13
14 15 16 17 18 19 20
21 22 23 24 25 26 27
28 29 30 31

新着トラックバック

トップページ

Doctors Blog

ブログの購読

< [朝令暮改]禁煙指導に及び腰の政府 | メイン | 女性医師における就業環境の実態 7割が育... >

[医療を裁くのは誰か?]

SkyTeam / 2006.08.15 09:11 / 推薦数 : 0
 最近のマスコミの報道は明らかに過熱しているようで、先日ご紹介した「医師は怠慢だ」的な発言をされるブロガーも散見されます。ま、マスコミによって情報操作&統制が敷かれている状況下では仕方ないかと思います。しかし一体、医師の36時間連続の過重労働とか誰が許可してるのかというと…地方自治体や労働基準監督署だったりするわけで、政府も黙認ですから始末が悪い(法定労働時間を全国の医師が守ったら医療は崩壊すると思うがいかに?ちなみに、医師の給与、残業代なんて50%どころか25%割り増しでもらったことなんてないからそれほど下がらないと思いますけどね)。
 「kizasi.jp」というブログで今何がキーワードになっているかを検索するサイトがあるようで、そういうのを調べると過敏な反応を示していたり、医療訴訟について色んな人が述べているのがよくわかる。

↓兆し.jp 

 http://kizasi.jp/

 使い方は簡単です。キーワードを入れると、過去24時間、1週間、1ヶ月のそのキーワードの話題が増えたり減ったりがよく分かります。 
↓「靖国神社」

http://kizasi.jp/show.py/detail?span=1w&kw_expr=%E9%9D%96%E5%9B%BD%E7%A5%9E%E7%A4%BE

↓「医療訴訟」

http://kizasi.jp/show.py/detail?span=1m&kw_expr=%E5%8C%BB%E7%99%82%E8%A8%B4%E8%A8%9F

 

 大手マスコミは「わー」って取り上げるのですが、実際に刑事事件となり、医師の逮捕をテレビ報道されるまでになった大野病院のその後についてほとんど皆無。どうなったかというと…実は大野病院は医師不足もあり、他院統合の話も出ているのですが。
 今回は刑事事件についてですから、前置きはこれくらいにして、医療事故について「原因追及」は必要でしょう。ただ、現場で働いている医師の誰一人も「故意に」事故を起こした人は居ない…そしてそれを「殺人者」と同じ手錠をかけるべきなのか?
 マスコミにも聞いてみたいのですが、自分達の誤報で北朝鮮に渡った人がひどい目(政治犯収容所で虐待され死亡)に遭っているとする。このため新聞記者が刑事罰になって手錠をかけられたら?あるいは、裁判官が間違って判決を下して無実の人が死刑になった…それで裁判官は裁かれないのか?
 これらを業務上過失致死とかで訴えられないのはなぜでしょうかね。まぁ、彼らにも言い分はあると思います。医療裁判が「刑事事件」にふさわしくないのは、危険だとされる手術を誰も引き受け手が居なくなった場合、結局マイナスなのは国民であるということ。そして医療裁判は「結果論」で裁かれるべきではないだろうということ。
 医療が正しいかは専門家である医師や専門家の鑑定が一番必要であり、市民などの感情論で差し挟むよりも、船の事故の時に「海難審判所」があるように「医療審判所」があってもいいという意見もあり、自分もそろそろそういう建設的な意見をマスコミも考えてもいい時期だと思うのですが。
↓海難審判庁

 http://www.mlit.go.jp/maia/index.htm

 [ウィキペディアの記載より]

海難審判庁(かいなんしんぱんちょう、Marine Accident Inquiry Agency)は、国土交通省外局のひとつであり、海難が発生した際に、その事故の原因を究明し海難事故の再発防止に努めるため、海難審判法に基づき行政審判である海難審判を行う。 第2審を担当する高等海難審判庁(東京)と第1審を担当する地方海難審判庁(函館仙台横浜神戸広島門司那覇支部を含む。)、長崎)に分かれる。また、特別の機関として海難審判理事所及び地方海難審判理事所(地方海難審判庁の所在地に設置。)が付置されている。

設置根拠は、国土交通省設置法第53条。

なだしお事件(なだしおじけん)は1988年7月23日海上自衛隊潜水艦なだしお」と遊漁船「第一富士丸」が横須賀港北防波堤灯台東約3キロ沖で衝突した事故。「第一富士丸」は衝突から2分後に沈没し、乗客39、乗員9のうち30名が死亡、17名が重軽傷を負った。

 ↓「なだしお事件」は、結局海難審判+刑事事件となりましたが、きちんと専門的な審判の後に判決が下りました。

 なだしお事件(なだしおじけん)は1988年7月23日海上自衛隊潜水艦なだしお」と遊漁船「第一富士丸」が横須賀港北防波堤灯台東約3キロ沖で衝突した事故。「第一富士丸」は衝突から2分後に沈没し、乗客39、乗員9のうち30名が死亡、17名が重軽傷を負った。

 

1992年12月10日 - 横浜地方裁判所で、判決公判。事故主因は「なだしお」にあったとして、「なだしお」元艦長に禁錮2年6カ月(執行猶予4年)、「第一富士丸」側の責任も免れないとして「第一富士丸」元船長に禁錮1年6カ月(執行猶予4年)の有罪判決。

http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%81%AA%E3%81%A0%E3%81%97%E3%81%8A%E4%BA%8B%E4%BB%B6

----------------

 医療の場合、民事裁判はわかるのですが、こういう専門的な場もなく、医師を刑事裁判に‥とするのは本当に適切なのか?やはりもう少し議論を行って、本来求められている「事故再発防止」に役立つようになっていって欲しいものです。

ランキングにご協力を☆ポチっと!→

固定リンク | コメント (7) | トラックバック (3)

トラックバック

この記事のトラックバック URL

http://blog.m3.com/TL/20060815/3/trackback

トラックバック一覧

医師の労働に関して
以前も書きましたが 東京日和@元勤務医の日々で SkyTeam先生が書かれていた記事を見て再び同じような記事を書いております。 医師の労働時間、皆さんが楽だといっている診療科ですら、(うちの大学での話... [続きを読む]
 「大野病院事件」初公判に向けてのエール 「医療事故と検察批判 」―東京女子医大事件、血友病エイズ事件、両無罪判決より-
・検察官は、自然科学ないし医学の基本的知識なしに医師を起訴し有罪にしようとして [続きを読む]
posted from 紫色の顔の友達を助けたい 2006.08.16 10:37
協力医について
2006年8月17日 雨 台風が接近しており、ずいぶんと激しい雨になりました。先 [続きを読む]
posted from いなか小児科医 2006.08.19 23:52

コメント

コメント一覧

今晩は。あの~、お医者様たちのお怒りは分かるのですが、今日はちょっと、法曹界の実情も少し考えた方がとも思うのですが。一方向から見ると、偏りが少しでますのでまた、非難されてもとも思うのですが。ご存知とは思いますが、司法試験に合格する人は、年に3000~4000人程度なのです。そして、そのなかで、裁判所、検察、弁護士と別れていくのでいかに人数が少ないかということです。そして人数を増やすため、今年初めて法科大学院から法曹界へ合格者を出し始めたばかりです。今朝の、朝刊にも、地方に法律の専門家をといって300人集めようとしたが、20人しか集まらなかったようです。医療改革とともに法曹界もどんどん改革の波が押し寄せています。ご指摘のように、裁判官が誤審してしまったら?それを避けるため、地裁、高裁、最高裁、と三審制をとっておりますし、人の人生を狂わす可能性のある判決を出さなければならない判事のストレスは医療と同じ過酷です。しかも、人数的にも絶対数があまりにも少ない。そこで、政府は陪審員制度の導入を試みているのです。オウムの麻原さんの裁判でさえ、10年の長きに渡っています。(いろいろ批判もありますが)これは、誤審を避けるため最大限の努力なのです。お医者さまは、3回も試みることが出来ず、1回で、過誤をしてしまうことがあるため、さらに大変なストレスとお察しいたしますが、やはり、いろいろな方面からも見て、議論して、良い方向にもっていけたらなと思いました。
written by J / 2006.08.15 22:35
Jさん>
 裁判官が大変なのは…確かに専門性のある業務についていることですが、彼らの場合、よっぽどひどいことがなければまず弾劾もされませんし、例外なく勤め上げることができることですね。三審制にしても彼らを守るためというよりは裁判にも誤審がありえるという前提のおかげですね。
 逆にいうと医療は人間が行うもので、それをミスだとか誤診だと言いつのることがすぐに「改善」に結びつくかは謎です。そしてマスコミなどによって「社会的制裁」が下されるのですが、それっていいことなんでしょうかね?裁判で結局、あの富士見産婦人科事件でさえ…無罪だったりしてるのはご存じでしたか?自分も知らなかったのですが。さてマスコミが正しかったのかどうか?
http://www.cminc.ne.jp/hitonowa/fujimi1.htm
written by SkyTeam / 2006.08.17 02:32
近親者の話をします。父方の伯母が小さな子宮筋腫をこの病院で見つけられ全摘された犠牲者です。でも伯母は訴訟に加わりませんでした。失ったものは返ってこないから。伯父は忙しい人でいつも孤独でした。もちろん子供はいません。そして、さらに悲劇は彼女を襲います。5年前、伯父が定年を迎えやっとゆっくりできると思った矢先、某大学病院で1cm程の咽頭癌が見つかりました。所見では手術をするほどでもないから、放射線あてましょうということで通院を始めたところ、約1ヶ月後、あちこちにケロイドができ、皮がめくれ顎の骨が見えるぐらいひどくなって、もう末期で治すことができないと宣告されました。伯父には親しい医師がおりましたのでそちらに転院を致しましたが、その友人が言うには、原発の癌はそのままでひとつも放射線があたっていなく、他の部分に(あちこちあてたところに癌ができている)とのことでした。友人は、泣いていつでも自分が証言台に立つから訴えようと伯母を説得していましたが、転院して間もなく伯父は亡くなり、伯母はもう訴訟する精神力はありませんでした。(国営の病院で10年もかけて訴訟しても自分が生きているか分からないし、子供はいないから)との理由です。これを、お読みになって医師としてどうお感じになられますか。実は、母方の私のいとこは医師をしておりますのでお医者様の立場も聞かされております。でも、不思議なのは、先生がおっしゃるように法廷やマスコミに病院の関係者(特に上部の方々)がなぜ強く反論されないか、ということです。それに、法廷には平等を期すため、弁護士がどなたにでもつきます。ですから、富士見産婦人科のような人でもいい弁護士がつけば無罪になるのです。判決がでるまでには長い月日と専門家の意見ももちろん吟味されます。決して、裁判官がかってにマスコミに載せられて判断するわけではありませんし、そういう重要な判決は複数の判事が合議制で判決します。マスコミは売れればよいので一つの話題にわっと飛びついて後は忘れてしまうきらいがあります。ですから、私はマスコミの肩をもっているわけではありません。ただ、知ってほしいのは、伯母のような人も沢山いるということです。患者皆が訴訟と騒いでいるわけではありません。むしろ、訴訟する人の方が、何かの利益を求めていたりする少数派か怒りが収まらない方のような気がします。
written by J / 2006.08.17 21:55
P.S.
優しかった伯父を思い出し、強い口調になってしまいました。すみません。
それと、伯母夫婦は養子を取りませんでした。なぜ?それは、私の祖母(伯母の母)が脳梗塞で倒れ、長い年月寝たきりになったのを面倒みていたからです。
いま、伯母は老犬(伯父が子供のようにかわいがっていた)といっしょにくらしています。
written by J / 2006.08.17 23:04
Jさんへ>
 コメントありがとうございます。自分も今は診療に携わっていないので、直接どういっていいのかは分かりません。ただ、誤解がないように。医療事故の大半は医療過誤ではないこと。そして医師も民事訴訟は仕方ないと思います(患者さんを救えなかったことは確かに一理あります)。ただ、刑事事件ってことは少し行き過ぎだと思います。そしてその裁判は医療サイドを萎縮させて患者さんにはメリットがないこと。
 伯父さんは本当に気の毒なことでしたね。自分も叔父が40代、50代でそれぞれめずらしい癌で亡くなっています。働き盛りだったので、突然でもなく救ってもらえなくって残念でしたが、医療として出来る限りのことをしてもらえたと思っております。そういう意味では本当にいい先生に会えるかで違ってきますね。コメントありがとうございました。
written by SkyTeam / 2006.08.17 23:19
こんばんは
SkyTeam先生

鑑定医や協力医は医療訴訟において、重要な役割を果たしている様ですが....その辺について考えるような記事を書いております。本記事との関連がありそうですのトラックバックさせていただきました。
written by befu / 2006.08.19 23:59
befuせんせいへ>
 どうもトラックバックありがとうございました。今後どうなっていくのかはわかりませんが、医療従事者だけでなく、社会全体が納得のいくシステムを作って欲しいですね。今の裁判制度は難しい上に、結局、誰も救われてないような気がします。
written by SkyTeam / 2006.08.20 16:11

コメントを書く

ニックネーム*
メールアドレス*
URL
内容*
※「利用規約」をお読みのうえ、適切な投稿をお願いします。