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兵庫県内の公立病院でも医師不足が顕在化する中、但馬などでは外科など主要診療科の休診もあり、残った医師がフル回転で、手薄な診療体制を支える。産科、小児科などの空白も広がる。「このままでは地域医療が破綻する」。各病院からは、悲鳴に近い訴えが聞かれた。
豊岡市の公立日高病院は二〇〇五年末、二年前には五人いた外科医がゼロになった。いずれも長年提携してきた神戸大の派遣だったが、人手不足の大学側の要請で順次引き揚げられた。
現在、外科は非常勤の医師が週二回の診療を続ける。圏内にはスキー場も多く、冬場は救急の需要も増すが、救急は軽症者のみ診察し、重症者は十キロ近く離れた公立豊岡病院が対応する。日高病院は内科も以前の九人から、四人に減った。
和泉啓子事務長は「インターネットなどで医師を公募し、院長が大学や都市部の病院に派遣をお願いしているが、現実は厳しい。地方は国に見捨てられたようなもの」と声を落とす。
残った医師の負担も限界に近づいている。〇五年度以降、常勤医が六人から四人に減った公立村岡病院(香美町)では、一人につき月七-八回の当直をこなした上、周辺の四診療所に出向する。
産科・小児科医の不足も深刻だ。北播磨では市立加西、小野市民の二病院に加え、三木市民でも産科が休診。公立で出産ができるのは市立西脇のみ。小児科も二病院で休診となり、小野への集約化でしのぐ。
民間も含め、市内の出産施設がなくなった加西市では、加西病院産科の再開を求める運動が起きた。加西病院は医師確保の努力を続けているが、打開策はまだ見つからない。
(森本尚樹)
■医局〝崩壊〟地方にしわ寄せ
深刻な医師不足の背景には、新臨床研修制度の導入がある。新制度で医師の派遣元としての役割を担ってきた大学医局が、その機能を失いつつあり、新たな医師配置のシステムづくりが求められている。
二〇〇三年度以前、医学部の卒業生の大半は大学病院の各診療科の医局に入局し、研修医となるのが一般的だった。研修医はその後も医局に在籍し、関連病院に出向を重ねキャリアを積んだ。
各医局は医学部の各講座と一体で、講座の長である教授が派遣人事を掌握。関連病院に影響力を持ち、治療薬や医療機器の選択権も含む強い権限は、批判の対象だった。
〇四年度から始まった新臨床研修制度は、研修医の処遇向上と、専門に偏った研修内容の是正が目的。研修先に一般病院の選択肢を広げた結果、医局入局者は激減した。
研修医が診療体制の一端を担ってきた医局は人手不足となり、地方を含む関連病院に派遣していた医師を次々と引き揚げた。医師確保を医局に依存してきた地方病院が、しわ寄せを受けた。
打開策として厚生労働省などは、医師配置調整のため、各都道府県に大学や地域内の医療機関、関係者が参加する「地域医療対策協議会」の設置を始めた。
兵庫県は〇五年度から小児、産婦人科などを志す学生に修学資金を貸し出し、一定期間勤務すれば返還を免除する制度を開始。本年度は助産師や離退職した医師を対象に研修会を開き、再就職を促す。
へき地医療では、兵庫医大と自治医大で担い手の医師を独自に養成。〇六年一月、神戸大に助成し「へき地医療学講座」を豊岡病院内に開設した。本年度は、兵庫医大とも連携し同様の講座を開く。(森本尚樹、浅野広明)
http://www.kobe-np.co.jp/kobenews/sg/0000069793.shtml
兵庫県内の公立病院の半数近くで、二〇〇三年四月以降、医師不足のため、診療科が休廃止したり常勤医がいなくなったりしていることが、十二日までの神戸新聞社の調査で分かった。産科や小児科のほか眼科、耳鼻科、外科なども同様の傾向がみられた。神戸など都市部で影響が少なかったのに対し、地方で診療科縮小が目立ち、地域間格差が生じている。
調査は、独立行政法人運営を含む県内の公立四十八病院が対象。44%に当たる二十一病院が、何らかの診療科で休廃止または常勤医不在になったと答えた。
うち十病院では、複数の診療科に影響があった。神崎総合病院(神河町)は診療科の統合だったが、他はいずれも医師不足が原因だった。
診療科別では、産科が八病院で無くなり、以下、小児科七▽眼科、耳鼻(咽喉(いんこう))科各五▽外科、婦人科各四▽整形外科二-と続いた。
地域別では、もともと病院の少ない但馬や北播磨などが深刻な状態となっている。香住総合病院(香美町)では昨年来、小児、産、眼、外科で医師が相次いで不在となり、非常勤医師が限られた曜日だけ診療している。浜坂病院(新温泉町)も眼、耳鼻、小児、整形外科で医師がいなくなり、小児、整形外科が休診。北播磨では六病院のうち五病院で、一部診療科が休診するなどした。
医師不足の背景としては、〇四年から義務化された臨床研修制度のため大学に研修医が残らなくなり、各病院の勤務医が大学に引き揚げられた-との指摘が多かった。
医師確保の手法は、各病院とも依然、大学の医局頼み。一部は、インターネットによる公募なども始めていたが、複数の病院が「病院独自でできることは少ない」「地方勤務の義務化など、行政が抜本的な対策を」などの声を寄せた。
これを受け、但馬地域でこの日、全域で医療を確保することを目的に、全市町と公立病院のトップらによる「但馬の医療確保対策協議会」が発足した。(浅野広明、松本寿美子)
http://www.kobe-np.co.jp/kobenews/sg/0000069788.shtml
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今の状況だと、冬まで持たないような気がしました。来年の春になったらこの地区から、病院が撤退する所がまた増えるのでしょうか?
地方はもう限界でしょう。政府はDRGに乗り換えるように指導をしているのですが、もともと医師がいないのだから、厳しい話しです。