去年の話ですが
デイサービスで食事中、
しいたけを詰まらせて植物状態になったお年寄りとその家族に
デイサービス側は賠償しなさいという判決が出ましたよね。
覚えていらっしゃいますか?
しいたけが刻まれていなかったとか、
職員が目を離したとか、いろいろ問題があったようですが、
医療側にとってはなかなか厳しい判決です。
医療者専門の掲示板にも
「そんなこと言うなら、もう食べるな!」
というカキコミがいっぱいでした‥。
まあ、それは暴論としても、
やはり「食べる」ということはそれだけで、
お年寄りにとって危険、ということは
ご理解いただきたいところです。
食べ物も空気も口から入ります。
元気な人は、食べ物が通過するとき
ペッと蓋をして食べ物が気管のほうにいかないようにしています。
ところが、この「ペッと蓋」が
お年寄りや、病気をした人には難しい。
蓋をするタイミングがずれたり、
蓋をし損ねたりして、食べ物が気管に入り
窒息したり、肺炎になったりするのです。
肺炎にならないためには、食べないこと。
でも、そんな人生、イヤですよね。
基本的にわたしは
「危険があっても、できるだけ食べてもらう」
方針ですが、やはりそれには家族の理解が不可欠です。
「危険があるけど、食べる」人生を選ぶのか、
「食べないけど、安全」な人生を選ぶのか。
高齢社会というのは、
いろんな価値観を試される社会なのかもしれませんね。
あなたは、どんな人生を選びますか?
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先日、後輩の女医さんから電話がありました。
「先生、わたし、かなりへこんでるんですぅ」
何でも、患者さんの家族とトラブルになっているんだとか。
詳しくは書けませんが、
わたしが聞く限り、彼女にはどこにも過失なし。
感情の行き違いが主な原因のよう。
それでも、真面目で心優しい彼女は
「訴えてやる!」
と叫ばれ、食事が取れないほど悩み、
胃カメラをしてもらったら、そこいらじゅう胃潰瘍ができていたとか。
医療業界に限らず、
人間と人間が集まればもちろんトラブルは起き得ます。
わたしも、医者を10数年やっていれば、過失はなくとも
「訴えてやる!!!!」
と叫ばれたことも一度や二度ではありません(オイオイ)。
でもね~、
家族の病気を受け入れたくない、
誰かを責めたい気持ちはあっても、
どのご家族も、ゆっくり付き合えばわかっていただける、と
思っています。(もちろん過失がなければ、ですが)
彼女も、この山を乗り切って、
一人前のお医者さんになってくれればいいなあと思います。
それにしても、みんなすぐ
「訴えてやる~」
と言いすぎ~。
テレビの影響かしらん。
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