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2008.10.09 15:15 |  診療  |  仕事 / 職場  |  ピィ  | 推薦数 : 2

ピィ、私は知りません。

私は知りません。

『私は知りません。』

 

この国に来て、この言葉が嫌いになりました。

 

どこでもかしこでも何らかの苦情に対して、

この言葉が返ってくるのです。

 

そして、謝らないのです。

 

そこに、明確な証拠があっても。

 

 

かなり以前の話ですが、

 

上司がいきなり私の部屋に怒鳴り込んで来たことがあります。

 

明らかに、100% 私の関与するところではないのですが、

 

なんせ対象者が不在、火の粉は私に降り掛かりました。

 

本当に、わからなくて。

 

本当に、知らなくて。

 

でも、『私は知りません。』の一言を言いたくなくて、

 気がつけば、涙が滝のように、ダーーーーーッと溢れ出しました。

 

 

そこで、助け舟を出してくれたのは、たまたまそこにいた現地のスタッフ。

 

私をかばうように肩を抱きかかえ、

 

『彼女は前々関係ないんだから、彼女を責めるのは、筋違い』と抗議してくれました。

 

 

実は、これ凄い事なんです。

 

なんたって、ここは発展途上国、

 

上司に逆らえば、その日のうちにクビが飛ぶ事も珍しくはありません。

 

 

まぁ、その前に、私の滝のような涙に腰を抜かした上司は、

 

 

『俺は怒ってないんだよ、怒ってないんだよ、ちょっと聞いただけなんだよ。』とあたふたと、

 

引き上げて行きました。

 

 

私が、職場で泣いたのは、この時と、後に1回だけです。

 

その話は、また後日に。

 

 

ところで、これもかなり以前の話ですが、

 

在住の日本人の女性が、一人の現地の女の子を連れて病院にやってきました。

 

家の事情で引き取って面倒みているとのこと、

 

まだ、キャラクタープリントのシャツと顔に残るあどけなさが印象的です。

 

日本人女性曰く、

 

『ここ数日、具合が悪そうで、食もすすまないんです。

 

 でも、何でもないって言うし。

 

 今日は、無理矢理連れて来たんですけど、

 

 実は、女の勘なんですけど、この子、妊娠してるんじゃないかと思って。

 

 親御さんから預かっている以上、私にも責任があるので、

 

 こちらで検査をお願いしたいんです。』

 

まぁ、無理矢理検査と言うわけにもいかないので、

 

彼女と話をしてみることに。

 

でも、彼女は心外といった感じで、

 

『私は、子供ができるような、はしたないまねはしたことがありません。』と断言。

 

身の潔白を照明する為に、自らも検査を希望するという事で。。。

 

まずは、尿検査。バッチリ陽性です。

 

それでも彼女は

 

『何かの間違いです。私は知りません。』と言い張ります。

 

それではと、彼女の同意を得て、超音波検査をすることになりました。

 

。。。。え〜っと、じたばた楽しそうですが、赤ちゃんが。

 

あのね、赤ちゃんがいるよ。

 

『私は、知りません。』

 

でも、ホラっ、ちょうど今、起きてるとこだよ。

 

『私は知りません』

 

赤ちゃんが、手を振ってるよ、お母さんコンニチワ〜〜って。

 

『私は知りません』

 

あっぱれです。

 

そのやり取りを聞いていた、同伴の日本人女性は頭を抱えてます。

 

その後、どうなったかはわかりませんが、ふと、たまに思い出すのです。

 

もしかしたら、日本でも既に、同じような事が当たり前になっているのでしょうか??







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