わたしの住む島には、馬車がたくさん走っています。
日本で『馬車馬』というと、飲まず食わず眠らず働く事の代名詞になりますが、こちらの馬車馬はのどかなモノです。
馬を操っているおじさんも、1日中、ボーッとしてます。
馬もおじさんと同じようにボーッとしてます。
でも、でっぷりとした白人を乗せて走っている時は、さすがに、ちょっと疲れたような感じです。
ホントに重そうです。
何て言ったって、とんでもなく暑い国ですから、日中はテンションは下がりっぱなしです。
おじさんのテンションが上がるのは、運賃の値段交渉の時ぐらいでしょう。
昨日も今日も明日も、変わる事なく、パカパカと馬車が通り過ぎます。
どんなに、車の流れを邪魔しても、動じずパカパカです。
ちょっとした事で、すぐにクラクションをならすこの国も人も、なぜか馬車には、じーーっと我慢です。
隙を見て、追い越して行くだけです。
『馬車馬』
ところ変われば、一つの言葉が、こんなにも違った意味を持つのだと、この島に来て、知りました。
日本で『馬車馬』のように、働いていました。
『馬車馬』のように働いて『馬車馬』のように死んでいくのだろうと、思っていました。
不思議と、つらくも悲しくもありませんでした。
睡眠不足が原因で、車での大事故を起こした時も、全くの無傷で、生きてる事が不思議でした。
まるで、誰かに『生きなさい』と言われているようでした。
そして、私は今、ここにいます。
暑く、眩しく、でも生きるパワー満杯の場所で、大きな木の下で、本を読みたくて。
そうは、問屋がおろしませんって。
今も、私は南の島で日本産『馬車馬』のように働いている、学習能力のない、おばかさんです。
ええっと、近所に子猫がいるのですが、すんごい可愛いんですけど、
2日間遊んであげないと、私の事、忘れます。
近寄ると、『知らない人にゃ〜〜〜〜!』ってな感じで、
脱兎じゃなくて脱猫(?)の如く、走って逃げます。
一昨日ですよ?遊んだの。
人にお腹みせてひっくり返って、『もっともっとお腹、こしょこしょしてにゃ〜〜♪』ってな感じで。
はい、2日で完全に忘れてくれます。
ふぅぅぅぅ〜〜〜、これぐらい忘れっぽかったら、生きるの楽だろうなぁ、とため息。
今日一日、私の耳に一番多く届くのは、自分のため息ばかりだったりします。
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