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我が敵は砂漠の地平に現わるる絶望と言う蜃気楼なり

先日の読売新聞にでていた、
モーレンカンプふゆこ さんの、短歌。
彼女の名前は、
よく朝日新聞の読者の短歌にのっていましたし、
名前も変っているので、
なんとなく知っていました。
オランダに帰化された女性歌人です。
ご主人は、オランダの病理学者だそうです。

絶望は、人が考えだすもの、
不幸も全て人の心のなかにある、、。
でも、悪い事も考えずにはいられず、
そして、それと戦う。
なにが、幸いかは分からない。

幸いも、不幸も、全ては、幻。
どちらを信じていきるか、
どちらと思って生きるかは、
その人次第なのだと思うのです。


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2009.05.13 22:22 |  診療  |  仕事 / 職場  |  その他(医療関連)  |  green leaves  | 推薦数 : 2

正解の幅

治療をしていて思うのは、
絶対の間違いもあるけれど、
絶対しなくてはいけない事もあるけれど、
どの治療を選択するか、
やめるか、
などについては、”正解”の幅が広い。
一個だけが正解という訳でもなくて、
見方によっては、
相反する事、両方が正解だったりもする。
年々、正解の幅が広がって見える。

上司と自分の考えが違っても、
別におかしな事ではない。
悪い訳でもないし、
自分が否定された訳でもない。
ただ、幅のなかで、なにを選択するかは、
患者さんの希望、
社会的な背景、
病気以外のものが働いたりする事もある。

納得がいかないのであれば、
きちんと納得がいかない理由と、
説得力のあるデータをもって、
上司に説明しにいけばいい。
きちんとした社会人であれば、
きちんとした大人であれば、、。

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2009.03.10 21:50 |  診療  |  医療制度 / 行政  |  仕事 / 職場  |  green leaves  | 推薦数 : 4

サリドマイド またまた

サリドマイドが個人輸入じゃなく、処方できるようになりました。
施設登録、医師登録、患者登録などなどの、
大変な手続きを経て、処方が可能になりました。

保険収載になった事で、
経済的に個人輸入が難しかった人たちも、
処方をうける事ができる事になりました。

ただ、たくさんの問題があります。
1)発売された薬の容量よりも少量で経口していた人たちはどうするのか。多すぎる量で内服していては、眠気などの副作用が強いのです。

2)数年来、サリドマイドを安全に内服してきた人たちがいます。今回は、新規の薬剤の扱いで、二週間ごとの投与しか認められません。骨髄腫の患者さんは、高齢の方が多く、骨髄腫のために腰痛などの骨の症状を合併している事が多く、通院が大変です。従来とおり、個人輸入と同様の一ヶ月投与などができないのでしょうか。

3)独居の方が増えています。家族もおらず、友人にも頼めず、薬剤管理者になってくれる方が見つからないのです。薬剤管理者とセットでないと、患者登録ができないのです。

 国内で発売になった薬剤は通常、個人輸入はストップされてしまいます。海外からの製品は、国内のものより、製品としての安定性が保証できませんし、なにかの事故の対応も遅れます。それでも、個人輸入の継続をの望む声もあるのです。
 現在も、輸入代行業者では、サリドマイドの個人輸入は続いています。いつまで可能なのか、これからも、一部の患者さんには許可して貰えないのかなあ、、と思うのです。

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2009.02.12 22:17 |  診療  |  医療制度 / 行政  |  仕事 / 職場  |  green leaves  | 推薦数 : 4

サリドマイド説明会

サリドマイドを服用する患者さん達への、
説明会を始めました。
処方を開始する前に、
一時間くらいの説明会をうけて頂いて、
自宅で、DVDをみて、、
確認テストを受けて、
始めて処方をうける事ができるようになります。

骨髄腫の患者さんは、
全般に70代の高齢者が多くて、
骨髄腫のために、
骨折を繰り返していて、
腰痛がひどかったり、
車いすだったり、
寝たきりにちかい方もおられます。
家族同伴が原則なのですが、
配偶者もかなりのご高齢、、、。

毎回、診察の前日に、
患者さんから、サリドマイドのセンターへの
ファックスでの、送信が必要なのですが、
ファックスがないお宅も多数。

普段の外来もやっとなのに、
説明会に来るなんて、、。
説明会の連絡の電話をいれて、
家族から、”とっても無理、無理、酷い、酷い、、、”
を連発される事もたびたび。
こちらも、ボランティアなのですが。
こういう、非現実的な管理をきめたのは、
患者さん達でもないし、
そして私達でもないのです。
製薬会社のためだけでもないのです。
なんだか、疲れました。。。
本当に処方できるようになるのでしょうか?

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2009.01.22 21:42 |  診療  |  医療制度 / 行政  |  仕事 / 職場  |  医療事故  |  green leaves  | 推薦数 : 3

サリドマイド処方にため息

サリドマイドが保険収載となり、
近日中に処方できるようになります。
血液内科としては、高いお金をだして、
個人輸入をしてでも、
多発性骨髄腫の患者さんに処方しています。
これは、比較的高齢者に多い血液の腫瘍です。。
血液のトラブルだけじゃなくて、
骨折しやすくなったり、腎臓を悪くしたり、
なかなかやっかいな病気だけです。
他の薬剤が効果がなくても、この薬のおかげで
外来で病状をコントロールできている方もいます。

妊娠中にサリドマイドを服用してしまったために、
四肢や内蔵にしょうがいを持って生まれてきた方達がいる、
という不幸な歴史があるために、
日本での発売までは長い道のりでした。

しかし、今回発売になっても、
大変に不便なのです。
医師や、患者さんが事前に、1-2時間の講習をうけて、
事前に登録が必要です。
テストをうけて、全問正解じゃないと登録できません。

いざ、処方するときにも、
患者さんも処方をうけるというファックス、
医師も処方をするというファックスをして、
登録センターからの返答をまって、
そしてやっと薬剤で処方ができるのです。
薬剤でもまたファックス。
これが、これから毎回です。
前回処方の残りの持参を忘れたりしたら、
妊娠可能年齢の方が、妊娠反応検査をうけなかったら、
処方はできません。

ブラジルでは、貧困層に、ハンセン病の患者さんが多くて、
無料で政府がサリドマイドを配布しました。
説明が十分に行き届いていなくて、
文字が読めない人が多くて、、、、
間違って妊婦さんが飲み、
サリドマイドの悲劇が続いているのだそうです。
だから、日本もブラジルなみに、、、
厳しくしたようです。
ウィキペディアからの知識ですが。

慎重に、というのは分かります。
骨髄腫の患者さんもなにか罪がある訳じゃないのです。
もちろん、サリドマイドの被害者もなにか罪がある訳じゃないのです。
どうして、
弱い人に? 末端に? 現場に? サリドマイドだけ?
こういう負担がかかるような事をするんでしょうか。

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2009.01.14 22:09 |  診療  |  仕事 / 職場  |  その他(医療関連)  |  green leaves  | 推薦数 : 3

ささい

だいぶまえ、、
ヒヨコが、”ささいな事でおこられて、、。”
と口をとんがらしていた。

聞いてみたら、
確かに小さな項目だけど、
抗がん剤の副作用対策、安全管理として、
とても大事な事だった。
本人は自覚してなかったけど。

自分のしでかした事は、”ささい”?
自分のミスはささいって、言っていると、
自分のプライドは傷つかないかもしれないけれど、、、。
職場や周りに大きな傷をつけるかもねえ。
分かっているのかなあ。

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2008.09.04 21:50 |  診療  |  仕事 / 職場  |  green leaves  | 推薦数 : 2

病気のおかげで

先日の外来で。
ある年配の患者さんの次の受診の予約をとろうとして、、。
一通りの治療が終了し、定期的に経過観察中の方です。

”忙しくて、忙しくて。月曜日は、絵。水曜日は、麻雀の集まり。。
病気のおかげで、
なかなかたためなかった仕事もやめる決心がついたし、
いままでできなかったいろいろな趣味や、
集まりを楽しむ事ができているんです。”

腫瘍のために、視力が低下し、
自営のお仕事をやめざろう得なかった患者さんでした。
病気が判明したとき、
治療をしても、視力がもとに戻らなかったとき、
仕事をやめる決断をしたとき、
本当に暗くて、暗くて、
どう声をかけていいかわかりませんでした。

今は、ただ、ただ、前をみて暮らしているみたいで、
こういう人の強さに、私たちも救われます。
私たちも、元気をもらいます。
なかのひと

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2008.09.01 21:24 |  診療  |  仕事 / 職場  |  その他(医療関連)  |  green leaves  | 推薦数 : 3

会議

土曜日は、会議というか、集まりがあって、
朝から都内へ。
お昼を挟んで、結構長時間でした。
勤務先の施設ではやった事のないレジメン
(抗がん剤の組み合わせ)などについてでした。

使いなれない抗がん剤の副作用とか、
既に行っている他施設の対策方法がきけて、有り難かったです。
結構、生々しい話も多くって、、。
こういう始めてのレジメンは、
やるとしたら自施設では、
目の配り方というか、
どのへんが面倒くさいか、、
紙や字をみているだけではわかりませんので。

後ろのほうに座っていたのですが、
意外な人が来ていたり、
急激に髪が多くなっているのにびっくりしたり、
当然来ていると思った人がいなくて残念だったり、、。
退屈な話のときに、
患者さん用の説明文書を、おもむろにつくり出す人もいたり、
論文を読み出す人もいたり、
まあ、みんな忙しいっていうか、
時間を有効に使っているというか、
このへんの人間観察も面白かったです。
なかのひと


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2008.08.30 20:43 |  診療  |  仕事 / 職場  |  その他(医療関連)  |  green leaves  | 推薦数 : 3

告知

程よい告知は至難の技です。

腫瘍の治療をするには、
告知で始まっていきます。
本人と家族に、病名、予想される経過、治療の選択 
などなどを含めて説明するのが、告知です。
根治を狙って治療ができる状態であればいいのですが、
正直、難しい場合も多々あります。

すくなくとも、個人主義の国、アメリカでは、
本人にすべてお話するのでしょうけれど、、、。

日本のような、
個の弱いところで、
比較的、家族関係の濃厚なところで、
アメリカと同じように、
厳しい予後まで、
すべて、すべて、
告知してしまっていいものだろうかと、
時々悩むのです。

日本は、日本の告知の仕方があってもいいじゃない、、
文化も違うのに、
他所の真似しなくてもいいのかな?
と思ってみたりもします。

告知しないとなにも始まらないのですけれど。
なかのひと

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2008.08.20 22:17 |  診療  |  その他(医療関連)  |  green leaves  | 推薦数 : 5

無罪

例えば、
90%の人が助かる可能性のある腫瘍でも、
逆にいえば、10%が亡くなる。
20歳の人でも亡くなったり、
80歳の人が同じ病気で乗り切ったり。

悪い方に入ってしまった本人も家族も、
”なぜ、自分が、、””なぜ、うちの人が、、”と悩む。
なにか、私達に落ち度があったのでは、と、
ひたすらに、私たちに向かってくる人もいる。

どれだけ手を尽くしても、
助からない場合もある、
最後に、人の命をきめるのは、神、と答えている。

どういうふうな名前でよぶか、
呼ばれているかは別として、
世界を司る大きなものがあるのを、忘れているような気がする。
医者は神じゃない。
なかのひと

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