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2008.01.14 12:30 |  診療  |  研究  |  生活 / くらし  |  その他(一般)  |  その他(医療関連)  |  green leaves  | 推薦数 : 2

私のcold case

私の尊敬する上司 K先生は、腫瘍患者さんの治癒後のQOL、治療中や後の、妊娠出産などについて、研究していました。
以前にその研究のお話を伺っているときに、
”@大学のF先生のところで、妊娠中に腫瘍になり、抗がん剤治療をしながら、出産した人がいたのよ、、。赤ちゃんどうなったかしら。20年も前には、とても珍しかったのよ。そういうのは。”

2-3年前の冬、北国の実家に、帰省した時です。
大荷物だったので、タクシーに乗りました。
大吹雪、道路は、凍り付いて、そろばん道路。
渋滞でした。

ある病院の近くを通り、運転手さんが静かに、話しだしました。
”ああ、F先生だ。。。お帰りなんだ。。。
 実は、私の妻が、F先生の患者でした。妊娠中に、歩けないほど具合が悪くなり、近くの病院にいってみました。すぐに入院といわれ、検査の結果、”がん”だと言われました。専門家がいないから、と、@大学に転院となりました。F先生が、担当でした。
 妻の状態としても、治療は待てない状態。中絶するという話もありましたが、お腹に入ったままで、抗がん剤治療をすることになりました。小さく、小さく、子供は生まれました。その後、すぐ、妻は、”がん”のために亡くなりました。
 実家の母の協力で、子供は育ち、大学も終わり、仕事をしています。やっぱり、小柄ですけどね。役場に入って、人の役に立つ仕事をしているんですよ。あの子の宿命でしょうね。F先生を見つけると、声をかけようと思うのですが、もう20年も前の事、忘れているでしょうね。時々、私の車に乗られるんですけどね”

 あー、あの患者さんの事だー、半分、涙ぐみつつ、
”きっと、F先生、話すと喜ぶんじゃないでしょう。こういうのって、忘れないんじゃないですか”

 私にとっても、"cold case"の一つでした。F先生にお話できたかしら、あの運転手さん。。。

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