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診療明細書発行の義務化

地方眼科医 / 2012.02.02 23:21 / 推薦数 : 1

 

先週末、名古屋で『日本眼科手術学会』が開催されました。

診療が無かった日曜日だけ参加してきましたが、なかなか楽しかったです。

 

さて、この手術学会、新しく考案された手術があれば、それを学んで習得するのは重要なことです。

それと同様に大切なのは、すでに広く行われている手術について、その効果を検証しその有効性に関する情報を共有すること。

特に緑内障手術に関しては、この作業は大きな意味を持ちます。

なぜなら、緑内障手術は術直後、眼圧が下がっても、術後数年経過すると眼圧コントロールが悪くなることがあるからです。効きもしない手術をするのは患者さんにとって無益ですよね。

何かを実施したら、その有用性について検証すべきなのは、なにも手術に限ったことではないでしょう。

 

さて、診療明細書発行が義務化されてから約2年。

全国の大多数の医療機関で毎日のように大量の紙とプリンターインク、電力を使って明細書が発行されてきました。

医療機関が反対するにも関わらず、明細書を発行するようごり押しした“有識者”たちは、明細書により、患者さんのコスト意識が高まり、結果として医療費削減が期待できるとか、なぜだか医療の質の向上が望めるなどといった与太話を披露していました。

ちなみに、当院でも明細書を毎日数十枚発行していますが、患者さんからは何の質問も指摘も受けたことはありません。

当然のことながら、手術成績が向上した形跡も見られません。

“診療明細書発行の義務化”、どう役立っているのでしょう?

製紙業界とプリンターメーカーが少しは儲かって、日本経済の活性化につながってるとか?

大いなる資源の無駄遣いになっているような気がしてなりません。

にもかかわらず、これまで明細書発行の義務化対象外にできた生活保護者にも発行を努力義務づけるようにするんだとか・・・

脳内妄想だけどあれこれ決めて、何の責任も取らない立場の人達、うらやましいです(そんな役立たずの存在には毛頭なりたくないけどね)。

 

 

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この本を手に入れたのはすでに昨日。

寝る前に少し読んでおこうとページを開いたのに、結局、最後まで一気に読んでしまいました。

 

そこにはもしかしたら現実のものになってしまうのかも知れない、恐ろしい日本の医療の未来像が・・・

 

すでに遅い時間、明日の仕事に差し支えますので、詳細は後日。

一つ言えることは、ぜひ多くの人達に読んでほしい作品であるということ。

 

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検察不信

地方眼科医 / 2010.01.22 21:51 / 推薦数 : 4

刑事罰は

 

1. 犯罪を起こした当人に刑罰を科すことで矯正を期待する

2. 罪を犯した人物に刑事罰が与えられることで、それ以外の人間が犯罪へ走ることへの抑止力になる

 

という役割を果たすものであると思う。

であるならば、罪を犯していない人物を犯罪者に仕立て上げたり、あるいは必要以上に重い刑罰を求める(例えば殺意もないのに殺人として扱う)ような行為は無意味である。

 ところが検察というものは、たとえ被告人が無罪である証拠を持っていてもそれを隠蔽しようとするようだ。

(注1. その行為の一端はm3ブログで『東京女子医大』を検索し、そこからたどっていただくとよいと思います。 )

(注2. 検察が被告人に有利な証拠を隠すのは、検察が裁判に勝とうとする以上、当然のことと言及する法曹関係者が存在することには、呆れるばかりである。裁判はゲームや勝負事ではない!)

 

では、なぜ検察は被告人に有利な証拠を隠すといった暴挙を犯してまで、裁判に勝つ必要があるのか。

どうやら自分たちのため・・・らしい。

裁判に負ければ、担当者の出世に響く、起訴して無罪では検察のメンツに関わる、だから裁判には勝たなければいけないと。

もう組織ぐるみで腐ってる。

 

そんなわけで検察そのものをまるで信用してないし、検察が逮捕した、起訴したみたいな報道に触れても、逮捕・起訴された側に正義があるかも・・・と、ついつい勘ぐってしまうのだが・・・

 

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こんにゃくゼリーによる窒息事故について、ことさらに大騒ぎする前政権やマスコミの姿勢には大いに違和感を持っていました。

 

さて、今日YAHOOのトップページのトピックスに、こんにゃくゼリーに関する話題を見つけました。

リンクをたどって見つけた二つの新聞社の記事の見出し、かなり異なる印象を与える気がします。

こんな感じです・・・

 

〜 読売新聞 〜

こんにゃく入りゼリー「餅に次ぐ窒息事故頻度」

 

〜 毎日新聞 〜

<食品安全委>こんにゃくゼリー「事故頻度はあめと同程度」

 

餅による窒息事故が非常に多いことを知っていれば、前者の見出しは「やはり、こんにゃくゼリーはとても危険なんだ!」って印象を持つような気がします。

逆に後者のような見出しだったら、「確かにアメで窒息することは多いみたいだけど、そのアメと同じ程度なら、こんにゃくゼリーを特別視する必要はないんじゃない!?」といった意見になりそうで。

まぁ、私の勝手な個人的な意見で、書いた記者様には深い意図は無いのかもしれませんけどね。

とは言え、私としては読売新聞の見出しには拒否反応を示してしまうのですが、いかがでしょうか?

 

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再診料にまつわる大嘘

地方眼科医 / 2010.01.10 18:47 / 推薦数 : 6

診療所の再診料を下げて、病院の再診料を上げる方向で話を進めるらしいですね。

 

ちなみに現在、再診料は診療所710円、病院600円で診療所の方が高い。

なぜ、そんなことになってるか知ってますか?

厚労省の役人どもの発案で病院の再診料を下げた結果が今の再診料。決して診療所の再診料を上げたわけではありません。

 

じゃぁ、なんで病院の再診料が下げられたかと言うと、「大病院への患者集中を 抑制するため」なんだとか。

つまり、厚労省の役人どもは、「病院勤務医が患者さんを病院に通わせているから大病院集中になる、。再診料が低ければ勤務医のモチベーションが低下して、通院する患者さんを手放すだろう」、そんなふうに考えたそうだ。

 

プッ、アフォじゃないの!?

 

勤務医なんて、患者さんが増えて外来が忙しくなっても、給料にはびた一文たりとも反映されないんだよ。

それどころか、高度な手術を採用することで、どんどん手術件数が増えて多忙になっていったのに、公立病院に勤務しているというだけで、自治体公務員に連動して給与を下げられたくらいなんだから。

仕事が多くても少なくても給料が一緒なら、出来れば暇な方がいいと思うのは大多数の人間の性(さが)でしょ。

だから、勤務医が患者さんを自分たちの診療に誘導することなんてするわけがない。

 

それでも病院に患者さんが集中するのは、患者さんの方で病院を選択するから。

それをさらに安価にしたら、余計に診療所から病院への流れが出来るに決まってる。

 

役人って、そんな簡単なことも分からないウマシカなのか、分かっていて病院の再診料を下げる理由をこじつけた嘘つきなのか。

 

それなのに!

今回、診療所の再診料を下げるにあたって、再診料の病院・診療所間の格差が、あたかも医師会の圧力で “開業医優遇処置”  として出来上がったみたいな報道がなされている。

嘘つき役人が報道機関にそう伝えたのか、怠慢メディアが調べもせずに思いつきで報道しているのか、はたまた官僚・メディアが結託して法螺吹いているのか。

その辺の本当のところは分からないけど、国の失策(病院の再診料を下げるという)を反省するどころか、責任転嫁を図る辺り、己を守るためには必死に無い知恵をしぼるものですなぁ、役人というものは。

 

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副作用、その原因は?

地方眼科医 / 2009.12.25 21:22 / 推薦数 : 2

眼底(網膜)の一番奥に黄斑と呼ばれる部分があります。

黄斑が視力を請け負っていて、黄斑に病変があると視力が一気に落ちます。

逆に黄斑さえ健康なら、網膜の他の部分が全てダメになっても良好な視力が保たれます。

 

その黄斑に浮腫(CME)が起きることがあります。

黄斑浮腫(CME)が発生すれば視力は低下します。

CMEの原因となる病気としては糖尿病網膜症や網膜の静脈閉塞、炎症疾患(例えばサルコイドーシス)などがあります。

 

 

また、かつては白内障手術に引き続いてCMEが発生することがありました。

ただ、非ステロイド抗炎症薬の点眼で白内障手術後のCMEは予防できることが分かり、最近ではあまり見かけない合併症となりました。

 

ところが、白内障手術後早期に緑内障の点眼薬であるプロスタグランディン製剤(PG製剤)を使用するとCMEが発生することが報告されました。

その後、同じく緑内障治療薬であるβブロッカーの点眼でもCMEが発生することが判明。

さらに詳細な検討の結果、CME発生の原因はプロスタグランディンでもβブロッカーでもなく、点眼薬に防腐剤として添加されている塩化ベンザルコニウムであるらしいと分かってきました。

 

このように、薬の副作用の原因を探るとき、効果を発揮する成分(主剤)だけでなく、添加物の存在も無視できないということになります。

さて、これまでにも話題にしてきたジェネリック(後発品)。

厚労省の役人どもは「効果も安全性も先発品と同等」と主張しています。

実際、主成分については先発品とジェネリック、同じようですが、添加物については商品によって違いがあるようです。

ということは、安全性(副作用)については、先発品とジェネリックが同等と主張するには無理があるでしょう。

 

そもそも先発品とジェネリックの副作用の発生頻度を比較したデーターなんて皆無に等しいし、厚労省の役人どもは臨床経験(自分たちで患者さんに処方して検討すると言った意味で)は当然、ないはずだし。

そういう意味で、結局、安全性について「ジェネリック=先発品」というのは厚労省の役人の脳内妄想に過ぎないわけなんですけどね。

 

 

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眼科医療のIT

地方眼科医 / 2009.07.31 22:55 / 推薦数 : 3

以前、勤務していた病院で本格的に電子カルテが稼働し始めたとの噂を聞いた。

そのせいで、外来で診察できる患者さんの数を減らさざるを得ない状況らしく、私が勤めてた頃の50〜60%程度とのこと。

 

ただ、電子カルテを導入して診療の効率が落ちるのは別に珍しい話ではない。

 

私が所属する大学の関連病院(大学から医師を派遣している病院)でも次々と電子カルテに移行してきた。

電子カルテを導入する作業や、導入後の診療に嫌気がさすらしい。

電子カルテ導入とともに、あるいは導入を待たずして、勤務していた眼科医が、必ずと言っていいほど開業してしまう。

この現象から、眼科における “医療のIT化”とは

IT=Information Technology

ではなく

IT=Ishi Taisan=医師退散

と理解している。

 

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EBMの『E』って?

地方眼科医 / 2009.07.26 14:51 / 推薦数 : 1

「最近、見にくくなった」とのことで、受診された患者さん。

糖尿病のため10年前に眼科にかかって以来、眼底検査はしてないとのことでした。

 

白内障もあり、そのための視力低下もありますが、残念ながら糖尿病網膜症もすでに最終段階。

増殖期のため、硝子体手術は免れない状態です。

とは言え、その前に網膜レーザー治療をしておかなくてはいけないので、初診当日に早速、第1回の治療を開始しました。

 

普段、定期的に通院している糖尿病の患者さん、数多くいらっしゃいます。

何度診ても、網膜症が発症してない方も少なくありません。

でも、今回のような患者さんを経験すると、定期的な診察は無駄ではないと再確認できます。

 

ところで、以前、ちらっと目を通した海外の論文。

あまりにも参考にならない内容だったのでうろ覚えなんだけど・・・

糖尿病があっても、全く眼底検査をしなかった場合、どうなるかを検討したものでした。

ある一定の割合で硝子体手術が必要になる症例が出てくるけど、全員、定期検診をして硝子体手術を防ぐより、医療費がかからないと言う結論でした。

糖尿病網膜症で硝子体手術が必要になるということは、中には最終的に良好な視力が確保できない患者さんが発生することを意味します。

たとえ医療費が多く必要になったとしても、患者さん個々の幸せを考えたら、放っておくのは良策とは思えないんですけどね。

 

海外の論文、EBMがしっかりしていると評価されるけど、目的がいかに医療費を削減するかが隠された目的の研究も少なくなくて。

そんな場合、EBMの『E』はevidenceじゃなくて、economyってことなんでしょうね。

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〜 手術の予約待ち 〜

地方眼科医 / 2009.07.18 00:06 / 推薦数 : 0

白内障手術の予約待ちが長くなりました。

スタッフとも相談して、一日の件数を1.5倍にアップ。

それに伴って、先々の予約の患者さんに連絡をとって、前倒し。

通常の診療以外の仕事で、ここ数週間バタバタしていました。

それでも現時点で半年先の予約しか取れない状態です。

 

「待たされる」と言えばプリウスの納車待ちも半年以上だそうで。

確かにプリウスの車としての出来が良いのも人気の原因かもしれませんが、エコカー減税の影響も少なからずあるんでしょう。

エコカー減税、テレビの報道番組(と称するバラエティー)での街頭インタビューでは「ありがたい」と評価する人もいるみたいですが、別に政治家や木っ端役人がポケットマネーで補助してくれるわけでなく、所詮、私たち国民から巻き上げた税金が、その財源に充てられるだけなんで、ありがたがる必要も無いんじゃないかと思います。

 

ところで、今の不景気、原因がなんであれ

《商品単価》 × 《販売数》

の販売数が落ち込んでいるせいじゃないでしょうか。

で、エコカー減税にしろ、家電のエコポイントにしろ、人から巻き上げた税金で無理矢理《商品単価》の自己負担分を下げて《販売数》を底上げしようということ。

その一方で、医療費は自己負担分が増えてきた。

それでも需要があるので《販売数》は減るどころか、増え続け、医療従事者は忙しく働き続けている。

それなのに、どこかのおバカな新聞記者(ここ参考→その1その2)は、他の業種が不景気だから、医療業界もそれに付き合えとほざいている。

他の業種が《販売数》の減少での不景気なのに、医療業界は《商品単価》である診療報酬を下げろなんて暴論を吐いたりしているわけで。

まぁ、やっってられんですわ。

 

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ガッカリする言葉

地方眼科医 / 2009.07.14 21:39 / 推薦数 : 1

患者さんの言葉で元気づけられることがあります。

「すっかり良くなりました」

とか

「よく見えるようになりました」

とか。

 

逆に、診察の終わりにこれを言われると、一気に脱力感に襲われます。

 

「まだ通わなくちゃダメなんですか!?」

 

原発開放隅角緑内障(POAG)の患者さんに多い気がします。

POAGは治療をしたからといって、完治するものではありません。

眼圧を下げることが治療につながりますが、どこまで眼圧を下げても100%進行が停止することは、通常、期待できないものです。

そして、POAGでは、定期的に眼圧をチェックしつつ、点眼薬を変更・追加したり手術を考慮したりと、常に治療方針が現状のままでよいのか、検討を加えていかなければいけません。

 

当然、初めてPOAGと判明した患者さんには、もれなく上記のことを時間をかけて説明するのですが・・・

それにも関わらず、迷惑そうに「まだ通うの?」なんて言われたりすると、いったい一生懸命説明したあの時間はなんだったんだろうと、ガッカリします。

 

そういった患者さんは、厚労相の木っ端役人やマスゴミがほざく、「医者は金儲けのために必要も無いのに通院させる」なんて戯れ言が頭の片隅にあったりするんでしょうかねぇ。

 

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