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2008.02.04 21:00 |  診療  |  研究  |  その他(医療関連)  |  ミチバ  | 推薦数 : 4

頸肩腕障害研究会から

・2/2に京都に行ったのは、遊びに行ったのではなく、標記研究会に参加しに行ったのです。時々は、研究会に参加して新しい知識を入れておかないと、色んな意味でいけません。単に文献のみ読むのでなく、生のディスカッションを聴くこと、参加することが大切ですね。

・今回、Premusという国際学会の報告、今後の研究課題・取り組みについての話題が主でした。一番印象に残ったのは、宇土博先生(かの有名なDr.Gripを開発した先生)の経絡療法の紹介でした。かなり難治性の頸肩腕障害に効果があるということです。この治療法は、Duke大学でも取り入れられ、セミナーも開かれているとのことです。Duke大学医学部のWebsiteをみてみるとIntegrative medicineという部門があり、パンフレットも見られます。そのパンフレットの最後に、“ Our nation’s health care system has lost its way over the last two decades. It has become so enamored with
technology and specialization that it has lost sight of individuals and their needs. We must return to the
patient’s comprehensive needs as the center of focus for our health care system.”
– Ralph Snyderman, MD, chancellor emeritus, Duke University and James B. Duke Professor of Medicine
とありますです。

・それはさておき頸肩腕障害、振動障害等職業性の筋骨格系疾患で難治の方がおられます。ホントどうしようかと思うのですが、この経絡療法がよく効くのならその勉強もしてみたいと思いました。

・最初のPremusというのは、3年に1回開かれている職業性筋骨格系疾患に関する国際会議で、正式名称はInternational Conference on Prevention of Work-Related Musculoskeletal Disordersです。今回の研究会で参加された小野雄一郎先生が、概略を報告していただきました。その中のkey wordはdisparitiesみたいでした。日本と同様「格差」が問題になっているようです。討議の中で、筋骨格系疾患に対する介入研究の困難さが問題になりました。また、研究の方法論その解釈も議論となり、論文読むときは注意しないといけないと勉強になりました。(たとえば、介入してもその期間が問題で、筋骨格系疾患の場合効果が出るのに数年かかる、また、outocomeを有訴率でみた場合はっきり効果がでないとか)

・私のブログを見てくれている若い看護師さんから、先日は長かったと苦情を言われましたので、本日はここまで。

 

頸肩腕障害研究会のWebsiteはこちらです。http://www.fujita-hu.ac.jp/~deppub/keiwan/index.html

 

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2008.01.24 22:30 |  診療  |  研究  |  その他(医療関連)  |  ミチバ  | 推薦数 : 2

大気汚染公害認定研究会

・私、何故か縁あって倉敷市の公害健康被害認定審査会委員を一昨年よりしております。新人です。で、倉敷市の委員会の慣例の様で、新人は標記『大気汚染公害認定研究会』に参加することになっているようなので、1/20パシフィコ横浜で開かれる第37回の会議に参加してまいりました。(この会議の帰り雪で困ったことは書きました)

・この研究会の会則によりますと、構成員は、各地区の公害認定審査会委員と関係行政機関の職員だそうです。目的は、三つで、①会員の公害医療及び公害認定に伴う医学的知識の研修、並びに向上を図ること②各地区の認定審査上における情報交換に関すること③その他、認定審査に関すること。

・私は、最近大気中の粒子状物質の健康影響を勉強したいと思っておりましたところ、ちょうどこの会の特別講演で「大気中微粒子とその影響について」(講演者 新田裕史 国立環境研究所)がありましたので、期待しておりました。→→→なかなか良かったです。講演のパワーポイントのCDが欲しいな...

・講演の内容は、まず微小粒子の説明について。次にその健康影響について、短期曝露と長期曝露の影響について。主に外国の研究の紹介でしたが、日本でも研究がされており、その一部が紹介されておりました。

・ご存知ない方もおられると思いますので、ちょっとだけご紹介すると、短期影響では、粒子状物質の大気中濃度が上昇すると、全死亡、呼吸器系、循環器系の死亡リスクが、0.数%~数%程度増加。また、入院件数、救急外来受診件数が増えます。長期曝露の影響でもしかり。 

・実は、このブログでPM2.5のことや大気汚染と循環器疾患について書こうと思っておりました。大気汚染が循環器疾患にも影響するというのは、なかなか興味深くないですか?

参考になるWebsite

環境省の『微小粒子状物質健康影響評価検討会』

http://www.env.go.jp/air/info/mpmhea_kentou/index.html

 

・米国のEPA

http://www.epa.gov/

その中のPMについて

http://www.epa.gov/ebtpages/airairpollutantsparticulatematterpm.html

さらに詳しく

http://cfpub2.epa.gov/ncea/cfm/recordisplay.cfm?deid=87903

 

 

本日の英語

EPA Environmental Protection Agency

     (アメリカ合衆国)環境保護局(庁)

PM Particulate Matter 粒子状物質

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2007.03.31 06:56 |  診療  |  研究  |  ミチバ  | 推薦数 : 4

後腹膜線維(化)症と石綿

・石綿関連疾患として中皮腫や呼吸器疾患が問題とされていますが,後腹膜繊維(化)症も石綿が関連しているという文献があります.
・後腹膜線維(化)症というのは,医学書院 医学大辞典2003年によりますと,
「retroperitoneal fibrosis ・・・後腹膜に非特異性炎症性線維増殖を来たし,管腔臓器を圧迫することにより症状を呈する.・・・」といったものです.
・Lancetに以下の様な論文がありました.
Asbestos exposure as a risk factor for retroperitoneal fibrosis
Uibu T, Oksa P, Auvinen A, Honkanen E, Metsarinne K, Saha H, Uitti J, Roto P
The Lancet - Vol. 363, Issue 9419, 01 May 2004, Pages 1422-1426
・この中で,石綿は後腹膜線維(化)症のrisk factorであり,この疾病を職業性疾患と認めるべきであると明言しておりました.
・これをみて,わたしは厚生労働省に「このような論文がでていますが,どう考えられますか」といったe-mailを2005年10月に送ったのですが,「厚生労働省です。 ご質問を受付いたしました。内容によっては回答までに時間を要する場合があることをご了承ください。」という返事が戻ってきたのみで,その後の回答がありません.
・後腹膜線維(化)症は,めずらしい病気のようですが,この疾患をみられたDr.には,ぜひ詳しい職歴聴取をしていただきたいものです.
・ところで,ほんの思いつきですが,自己免疫性膵炎という原因不明の疾患があります.後腹膜線維症を合併することがあるといわれていますが,石綿が自己免疫性膵炎に関与していると言うことは無いでしょうね?と,考えるのも,日頃,疾患が原因不明と言われている場合,どれほど環境・職業因子が検討されているのか疑問をもっているからです.

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