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2009.07.22 19:30 |  診療  |  その他(一般)  |  その他(医療関連)  |  ミチバ  | 推薦数 : 3

トリートメントに小麦

・洗髪時、私は、ヘアートリートメントなんか使いません。(そもそも、それほど髪がない)COOPのせっけんシャンプーとそれ用のリンスを使用しているのみです。トリートメントに小麦が混ざっていることなんて知りませんでした。ちょっと価格の高めのトリートメントに入っているらしいですよ。小麦アレルギーの人は注意が必要です。先日出張で行った日本職業・環境アレルギー学会で、以下のような発表がありました。

  

ヘアートリートメント液中の加水分解コムギに対する職業性経気道的感作が発症原因と思われた小麦依存性運動誘発アナフィラキシーの美容師の一例。

福冨友馬、他。

 22歳女性、美容師。2008年5月より朝食にパンを摂取し徒歩で通勤する際、咳、呼吸困難、鼻炎症状、顔面の紅斑・腫脹、手掌の紅斑などの症状を反復するようになり、精査加療目的で紹介受診。病歴から小麦依存性運動誘発アナフィラキシーを疑った。CAP-RASTによる血液中特異IgE抗体は、小麦、グルテン含めてその他の食物で陰性であったが、Prick testでは、食物アレルゲン中パン(トリイ)のみ陽性であった。入院経口負荷試験では、アスピリン0.5g内服下でパン1枚摂取後に運動負荷を行ったところアナフィラキシーが誘発され小麦依存性運動誘発アナフィラキシー(WDEIA)の確定診断となった。その後の詳細な病歴聴取の結果、アナフィラキシーの発症に先立ち、美容師として仕事中に使用する特定のヘアトリートメント液使用時に、重篤な職業性の上下気道アレルギー症状にもともと患者は悩まされており、このヘアトリートメント液には加水分解コムギが含まれていたことが分かった。後にヘアトリートメント液、その成分の加水分解コムギを入手しそれを用いたPrick testを施行したところ、両者に対して強陽性反応を示した。以上より、職業性の加水分解小麦に対する経気道的な感作により、小麦アレルギーが成立し、WDEIA発症の原因となったものと考えられた。このような職業性の経気道的小麦アレルゲン感作がWDEIAの発症原因となったことが疑われた症例は文献上これまで報告がないためここに報告する。

 

・美容師さんって、「手荒れ」だけが問題じゃないということですね。余談ですが、遠い昔に読んだ少女漫画で卵の白身で、髪をトリートメントして、ツルツルといったのを思い出しましたが、卵アレルギー大丈夫かしら?

 

・以下雑感

職業・環境アレルギー学会で、学生時代に教えて頂いた教授にお会いしました。(先生は、昭和28年岡大卒と、かなりのご高齢)ときどき、アレルギーや呼吸器関係の学会や研究会でお見受けしていたのですが、お声はかけずにおりました。今回懇親会で同じテーブルになったので、お話ししましたが、私のような珍しい名前の学生がいたことは覚えておられました。その先生10の学会の名誉会員で1年間その学会を参加して回っているとのことです。この年で(と言っては失礼ですが)学び続けているとは、すごいとしか言いようがありません。・・・昔、老年学会の立ち上げの頃の学会長で、そのころは海のものとも山のものともいえない分野とおっしゃられていましたが、先人の苦労で今の学会があると、改めて思いました。

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