・皆様お久しぶりです、7/18の午後より名古屋へ出張しており、(かつPC持参せず)ブログが書けませんでした。皆様にさびしい思いをさせて、申し訳ございませんでした。
・さて、出張の楽しみは数々あれど、電車の中やホテルでゆっくり本が読めることです。(正確には出張の副産物ですが)今回、表題の『白衣のポケットの中』『部下が上司を動かす技術』『言葉の常備薬』という3冊が読めました。今回は、標題の本のお話を。
・『白衣のポケットの中 医師のプロフェッショナリズムを考える』(宮崎仁、尾藤誠司、大生定義編集。医学書院。2009年4月11日)・・・この本が出版されていたのは、医学書院の宣伝物でみておりました。プロフェッショナリズムには興味があり、ちょっと気になったのですが、なんせたまっている本がいっぱいで、買うのを自制しておりました。ところが、縁というのは不思議なもの。編者のひとりの宮崎先生とe-mailでちょっとやりとりすることがあり、読んでみようという気になりました。読んだ結論=指導医、研修医必読でしょう。とくに私の周りのDr.には読んでほしいですね。
・この本の中身は、以前から私が気になっていた、問題を起こす同僚の話や製薬会社・医療機器メーカーとの関係、「超義務」等あまり今までとりあげられなかった(?)(少なくとも私が、日本の書籍では、あまり目にしなかった)医療界のダークサイドが正面から取り上げられています。こういう問題が書籍として出版されることはとても良いことだと思います。この本で提起されたさまざまな問題を医学界全体で討議してほしいと思います。
・個人的に、励みというか確信になったのは、「米欧合同医師憲章」でした。これは、この本を読む以前にすでに読んでいましたが、この本の中で改めて読むと、フムフム、自分のやっていることは、間違いでないぞと思いました。特にsocial justiceのところですね。「医療上の差別を排除するために、積極的に活動せねばならない」勇気づけられます。
・どうも私の周囲の、基礎研修をみていると「社会性」が足りないような、そもそも指導医がそれを指導できないような、もどかしさを感じています。じゃあ、おまえはどうかというと、うまく指導できそうにありません。問題は提起できるけど...
・次の版もしくは、続編がでるならとりあげてほしいものがあります。ひとつは「労災隠し」=私の経験で、積極的にしろ消極的にしろ、本来なら労災になるべきものをそうしない/患者・家族に黙っている。これへの医師の「加担」の問題。関連して、社会問題になりそうな/なっている問題への「御用学者」的役割のこと。あと、軍事研究、戦争協力する医師の問題。・・・ちょっとヘビーすぎるでしょうか?でも、アメリカでは拷問に関与した医師の問題や薬剤メーカーから天上がり(?)した政府職員の問題が雑誌で取り上げられていたと思いますが...
・何はともあれ、このブログを読まれた方は何かの縁です、この本を読みましょう。(no conflict of interest)
以下日記
名古屋のゴールド劇場という小さな映画館で、SABU監督(どういう人か全然知りません)『蟹工船』をみました。部分的に、ゾクッとくる映像や、ユーモアのある会話で「見せて」くれるところもあるのですが、ちょっと作為的な部分も感じるし、「言葉たらず」な気もして、この脚本で若い人に理解できるのかな?という感じでした。これを見た若者の意見を聞いてみたいものです。それはさておき、私が、一番印象に残ったのは、「ロシアと日本の一騎打ちであり、死ぬ気で働け」というのが、グローバリズムで、世界的競争の時代→生き残るためにいろんなものを犠牲にして、とやかく言わずにしっかり働けという現在の風潮とまったく同じだとすごく「腑に落ち」ました。だから『蟹工船』160万部以上売れたのかな、納得・・・最後に血に染まった「歯車と手のデザイン」の旗が挙がる場面は良かったし、エンドロールで、「原作 小林多喜二」とあったのは、何か「おおっ」という感じでしたね。(「手の歯車」のTシャツほしいな。)しかし、観客が8名でした。興行的に大丈夫かしら?
固定リンク
|
コメント (0)
|
トラックバック (43)