ミチバ
More プロフィール

Search

Calendar

<< 2009/03 >>
1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30 31

トップページ

Doctors Blog

ブログの購読

新着コメント

新着トラックバック

2009.03.31 23:00 |  診療  |  その他(医療関連)  |  ミチバ  | 推薦数 : 2

腹痛の鑑別診断

・ハリソンの内科学書(HARRIOSN'S INTERNAL MEDICINE 17th editon)の腹痛(Abdominal Pain)のところに主要な腹痛の原因の表が載っています。大きく六つに分けて、それらがまた、細かく分けられています。以下にその六つを引用します。

1. Pain Originating in the Abdomen

(腹部からくる痛み)

2. Pain Referred from Extraabdominal Source

(腹部外からくる痛み)

3. Metabolic Causes

(代謝性疾患)

4. Neurologic/Psychiatric Cause

(神経/精神疾患)

5. Toxic Cause

(中毒)

6. Uncertain Mechanisms

(機序不明) 

*カッコ内は私の意訳です

・さて、この中に職業・環境性疾患がどれだけ挙げられているかです。

Toxic Causesの中で第一にLead Poisonig(鉛中毒)が挙げられているのは、さすがです。次にInsect or animal envenomations(虫や動物が刺したり、噛んで毒を注入すること)とあって、Black widow spiders(クロゴケグモ)とSnake bitesがありました。

Uncertain Mechanismsの中に、Heat stroke(熱中症)がありました。確かに、熱中症の症状に腹痛がありますね。でも、ちょっと鑑別診断のリストに挙がってきません。やるな、ハリソンです。

で、もひとつ頭に入れておきたいのが、Metabolic Causesにあるangioneurotic edemaです。angioedema(血管浮腫)ともいいますね。同じハリソンのURTICARIA AND ANGIOEDEMAの項に、gastrointestinal involvement may present with abdominal colic, with or without nausea and vomiting, and may precipitate unnecessary surgical intervention.

この青字でかいた部分は、鉛中毒も同様だと思います。

血管浮腫で腹痛がくるというのは、どれだけの頻度があるか分かりませんが、頭に入れといた方がよいかも。

・今私の手元に『ER救急ハンドブック 改訂第2版』(益子邦洋・大塚敏文。INTER MEDICA.2006年6月20日2版第2刷。)という本があります。とてもコンパクトで分かりやすくまとめられているのですが、残念ながら腹痛の項に鉛中毒がありません。日本の医学書にも、腹痛の原因に鉛中毒をいれてほしいと思うものです。

∵ 中小企業の労働環境は、いまだ劣悪なところがある。大企業では起こりえない職業病も中小企業では起こりえる。また、グローバル化で、さまざまな国籍の労働者が日本で働くことになってきている=もともと自国で一定の鉛暴露があり、日本で発症する可能性がある。また、一般に外国人労働者の労働条件は劣悪=有害因子に暴露されやすい

固定リンク | コメント (0) | トラックバック (360)