・「立ち去り型サボタージュ」という言葉は,医師である小松秀樹氏の著書『医療崩壊 「立ち去り型サボタージュ」とは何か』(朝日出版社.2006年)で,社会的に有名になったと思います.この本,結構分厚いし,ちょっと著者が博識すぎて読みにくい面もあるかなと思います.同じ著者の『医療の限界』(新潮社.2007年)は,新書でコンパクトにまとまっており,読みやすいと思います.(思います三連発)
・さて,『生活保護vsワーキングプア 若者に広がる貧困』(大山典宏.PHP新書.2008年)という本があります.標題だけ見ると生活保護受給者とワーキンブプアと言われる人々がバトルを繰り広げているのかなという印象を受けますが,内容は,生活保護の制度,実態,問題点,改善の方向等がかかれており,かなり参考になる本だと思います.特に,第六章「プチ生活保護のススメ」と第七章「新しい支援の芽」というところが,実際の問題解決への「処方箋」と実践が書かれており,私は良かったと思いますし,今後コレを手本に活動ができるのではないかと思いました.
・この本の内容は,実際読んでいただくとして,その中で,現場(特に福祉事務所)の矛盾=業務の過重,上からは生活保護の受理をおさえることを要求され,申請者・その支援者からは,厳しく詰められ,近隣住民や親族からの苦情をいわれ,暴言・威嚇・暴力行為をうけ...=のため,ケースワーカー(CW)がやめていく事が書かれています.
引用:「生活保護一一〇」に寄せられた声のなかには,「自分はうつ病患者だが,家庭訪問に来るケースワーカーの顔色や態度を見ていると,自分よりよほど重症のうつ病患者にみえる」「ひどい物言いに抗議したら,『自殺したいほど悩んでいるから,もうどうでもいいのです』と泣き出されてしまい,相談する立場のはずが,逆にケースワーカーを励ますようになってしまった」といったものさえあります.
も一つ引用:現在の生活保護の運用では,ケースワーカーがどのような努力をしても,その努力を否定するような批判が巻き起こります.「何をしても批判される」とう状況は,その職場で働くケースワーカーの向上心を著しく減退させます.
医療現場と似たような構図が,福祉現場にもあるのだなと思いました.由々しき事態です.
・この作者の主要な問題意識の一つに,子供の問題があります.(わたしも,ずっと子どもの問題が気になっていました)「ケースワーカーも気づかないまま,子どもたちはセーフティーネットから排除され,今も排除され続けている-それが水際作戦の本当の正体なのです.」・・・生活保護受給者の生活,態度等,時々(頻繁?)に問題にされています(ex.暴力団員の受給,不正受給,ギャンブルに明け暮れる,お酒飲む)が,子ども達には罪がないし,日本の未来を考えれば,子ども達がきちっと社会人になり,次の日本を背負っていけるように支援することは大切だと思います.(言葉足りません.この本読んでください)
こういうサイトもあります.
生活保護110番
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生活苦はCWのせいではないし、病気は医者のせいじゃない。
そんなこともわからない人間が多すぎます.....
こどもの支援は(本人も苦しんでいるけど可愛そうだけど、一部は犯罪者もいるし)基本的には親と離して保護支援するということが大切だと思います。お金さえ上げればいいのではなく。
>Paul Carpenterさま、コメントありがとうございます。
ある小さい研究会で福祉関係の人と話をすることがありますが、児童保護施設に日本刀を持って子供を「取り返しに」くる親がいるということをきいたことがあります。
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