・まだ,新年の抱負を確定していませんが,少なくとも一日一麺,じゃなかった,一日一論文は2009年の課題としたいと思っております.(一日一麺は,理想的には1日に1回麺類を食べたいという私の願望.ちなみに本日のお昼は,インスタントラーメンでした.)
・ということで,少し古いけど以下の様な論文を読んでみました.
胸腔内に病変の波及を認めた後膜膜線維症の一例
清水哲男(日本大学 医 第1内科), 古市祥子, 高橋典明, 古屋佳昭, 赤柴恒人, 堀江孝至
日本呼吸器学会雑誌.(1343-3490)39巻10号 Page748-752(2001.10)
【著者抄録】症例は70 歳男性.12 年前に右下腹部痛,血尿が出現し臨床,病理像より後腹膜線維症と診断され,以後近医通院していた.約2 週間前より発熱,左側胸部痛,左季肋部痛が生じ,尿路感染症を疑い抗生剤投与されたが無効のため当院に入院した.入院時,左胸水と左胸膜肥厚を認め経皮的胸膜生検施行したところ,膠原線維が増生した非特異的慢性炎症を認め,後腹膜線維症と診断した時の組織と同様であったため,胸腔内の病変は後腹膜線維症が波及したものと考えた.胸腔内病変に対して,プレドニゾロン30 mg/dayより投与したところ,病変は改善し,症状も軽快した.その後,肺炎を併発して死亡し,病理解剖にて,胸
膜,肺に線維化病変を認めた.胸膜,肺に波及した後腹膜線維症は極めて稀であり,また,後腹膜線維症の胸膜,肺病変に対してプレドニゾロンは有効であると考えられた.
・この症例,ちょっと気にかかりました.職業は,教師となっていましたが,石綿の曝露が無かったのか?以前石綿と後腹膜線維症の関係について,ブログに書きました.http://blog.m3.com/OEM/20070331/1
この症例の後腹膜線維症,胸水,肺線維症って,石綿で説明できそうな気がするのですが...この論文は2001年ですが,Lancetに石綿と後腹膜線維症の関係が載ったのは,2004年ですから,著者達には,そういう発想は無かったのでしょうね.実際考察の中にも,後腹膜線維の原因として,「悪性腫瘍,後腹膜の損傷,感染症,薬物」等あげられていますが,石綿はあげられておりませんでした.
・教師でも中皮腫の発症事例があり,石綿の関係ないのかな,できれば,剖検肺で石綿を探してもらいたいものです.