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・以前このブログで金属熱について書きました.一般的に亜鉛によるものはインフルエンザ様の症状を呈しますがすぐ改善します.ただ,亜鉛の溶接で発熱,即金属熱と判断するのは危険.疾患を診断する場合,必ず鑑別診断を挙げるクセをつけましょう.(と,いっている自分がなかなかできない)と,いうことで教訓的な症例です.

【症例報告】

亜鉛溶接工に発症した過敏性肺臓炎の1例

宮崎洋生(静岡市立静岡病院 呼吸器内科), 平田健雄, 嶋根尚子, 森田純仁, 千原幸司, 榎本紀之, 須田隆文, 千田金吾

日本呼吸器学会雑誌(1343-3490)44巻12号 Page985-989(2006.12)

【著者抄録】亜鉛溶接工に発症した過敏性肺臓炎の1例を報告する。症例は55歳男性。2000年から亜鉛メッキ鋼材を用いた溶接作業に従事。2003年11月発熱と咳嗽が出現し近医で細菌性肺炎と診断され、10日間の入院治療で速やかに改善した。しかし、溶接作業に復職後、発熱と咳嗽が再燃し、呼吸困難も加わったため、同年12月9日当科入院となった。胸部CT写真にて両肺野びまん性すりガラス陰影と小葉中心性粒状影、小葉間隔壁の肥厚を認め、動脈血酸素分圧が55.3Torrと低値であった。気管支肺胞洗浄液中のリンパ球分画が79%と高値で、肺生検にて胞隔炎の所見と気腔内器質化滲出物がみられた。症状と徴候は入院後に自然軽快し、画像所見もステロイド剤の内服によって速やかに改善した。亜鉛に対する皮膚パッチテストが陽性であり、亜鉛ヒューム吸入による過敏性肺臓炎と考えた。

【補足】金属熱と過敏性肺炎は違う疾病です.亜鉛による過敏性肺炎の報告は,まれなもののようです.金属熱はすぐ改善しますが、過敏性肺炎も抗原曝露からの隔離で自然寛解しえるものですから,ひょっとしたら金属熱と思われていた症例(ちょっと症状が長め?)が過敏性肺炎だった可能性もあるのではないかと思います.

・典型的だと思える疾患も、一応鑑別診断を考えましょう。

・今日、娘を塾に送った帰りに、MaxValu で買い物しました。SUNTORY PREMIUMモルツナマビールに「表示価格よりレジにて20%引」というシールにひかれ、思わず4本(あっただけ)買って帰りました。ああ、小市民。そのビールを飲みながらこのブログを書いてます。

 

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粉塵吸入、塗装、カビ、非結核性抗酸菌症いろんなものが過敏性肺臓炎を起こしえます。慢性型になると特発性肺線維症を鑑別困難となり、抗原からの隔離、治療の機会を失することがあります。通常の医療知識にプラスアルファが必要なので臨床医は大変です。どんどん啓蒙してください。

>Paul Carpenterさま,コメントありがとうございます.
仰るとおり,早期に原因を検索して除去しないと,せっかく早ければ可逆的でも,おそいと不可逆的な変化となってしまいます.私個人では,ほんの微々たるものですが,できる範囲でいろんな情報発信はしていきたいと思っております.今後ともよろしくお願いします.
written by Paul Carpenter / 2008.05.26 08:44

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