・表題の本は、2007年発行のちくま新書です。何の本かと言えば、表紙に書いているのを引用すれば「・・・人は正しさだけでは興味を持ってくれません。人はその正しさをおもしろいと感じたときのみ、反応してくれるのです。・・・大衆に媚びる必要はありませんが、ウケを狙いにいくことは、大切です。「正しさ」にこだわり続けるかぎり、論理力もメディアリテラシーも、つねに敗れ去る運命にあるのです。いままでも、これからも。・・・」という内容です?「えっ!何のことかわからない」?それは、この本を読みましょう。以下私が面白いと思ったところをいくつか書いておきます。
つっこみ力とはなにか もしくは なぜメディアリテラシーは敗れ去るか(これは、「第一夜」(普通の本なら第一部となるところ)の表題。
注:ここでは、著者はメディアリテラシーをメディアを批判的に読み解く能力としてあつかっています。しかし、メディアリテラシーには、メディアを使って、自分で表現する能力も含まれて定義されることがあるので、混乱しないように。
「どんなに論理的に正しい批判だろうが、正論だろうが、一人でも多くの人に伝わり、納得してもらわないことには、何の力も持たないのも真理です。」
「減点するより付加価値を」(小見出し)
「批判力による評価が相手や周囲を不快にするのは、それが減点法に基づいているからです。」
「学問はメディアに負けず劣らずーむしろそれ以上に、疑ってかからねばならない権威なんです。」
「実社会では公平な立場で議論をする機会などないぞ」
「死ね死ね団みてえな野郎ですね」
注:70年代のTV変身物『レインボーマン』にでてくる悪の結社です。こんなところで、出合えるなんて、幸せな私。
「いい加減な統計をデッチあげるのは簡単だが、それに反駁するには何倍もの労力を必要とする。多勢に無勢のリサーチ・リテラシーは、息苦しいまでの消耗戦を強いられるのだ。」-赤川学「人口減少社会における選択の自由と負担の公平」
・この本は、結構笑えます。電車の中で読んでいるとヘンな人と思われますからご注意を。わたしは、この本が気に入ったのは、そのオモシロさと、最近感じていたメディアリテラシーに関する問題がここに書かれており共感・同感というか、自分の問題意識が正しかったと「安心」できたからかもしれません。
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