・RADSの記事ついて,イキマク内科医さまからご質問をいただきました.それに関連しまして,「疾病diseaseとはなんぞや,症候群syndromeとはなんぞや」といったことを考えたいのですが,その作業は大変なので,本日は病名のつけかたについて.
・ナニナニ病とかコレコレオ症候群はという病名のつけかたは厳密に区別されているものではなく,歴史的また慣用的に使われているようです.Wikipediの「病気」の項の引用です.(07年5月24日午前8時現在の記載)
症候群(しょうこうぐん)は、原因不明ながら共通の病態(自他覚症状・検査所見・画像所見など)を示す患者が多い場合に、そのような症状の集まりにとりあえず名をつけ、扱いやすくしたものである。人名を冠した症候群の名前も数多く、原因が判明した場合にはその名前が変更されたり、時には他の病名と統合されたりすることがある。
一方で原因判明後も長い間そのまま慣用的に使われている「症候群」は多く、逆に「~病」の名を冠する原因不明の疾患も多くあり、実際には明確な区別がなされていないことが多い。
・結局,病名の付け方の厳密なルールというものは無いようです.ただ,大まかなルールとしては,できるだけ病因が分かったときは,原因がわかるように病名につけるということみたいです.でも,そうなっていない例も多いということです.
・『医学者は公害事件で何をしてきたのか』(津田敏秀,岩波書店,2004年6月29日)の引用で,とりあえず本日の記事は終了します.
「病名の付け方には,何らかの厳格なルールがあるのではないかと思っている人は少なからずおられると思う.実は,そのようなルールはない.」「このようなルールのない病名の付け方でも,大きくわけて二つに病名の分類ができる.一つが病因論的病名(病因基準)であり,もう一つが症候論的病名(外徴基準)である.・・・前者は病名のなかに病気の病因が含まれている場合であり,後者は病名の中に病気の病因が含まれておらずもっぱら症状だけで病名が構成されている場合である.」
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先生のようにはっきりとした論文等を提示できずもうしわけありません。
いままでの印象としては、先生が御指摘されるようにsyndromeから原因等が判別したものからdiseaseへと区別されてきたような感があります。
簡単な例としては、昔はカゼ症候群(流行性感冒=インフルエンザと言っていたことも含む)とかたずけられていた中から、インフルエンザウィルスによる感冒症状を今では一般的にインフルエンザというdiseaseとして考えられているのではないかと思っております。つまり、diseaseの集合体がsyndromeで現時点ではまだdisease確定できていないものがたくさん存在しているというおぼろげな印象でした。
しかし、最近ではdiseaseとして一見確率されたようにみえていたものが、医学の進歩にとって原因が違っていたり病態そのものが変化してきたりで正直、区別できるものではないような気がしています。
たとえば、GERDのようにdiseaseといっていながら症候群ではないのかと言った疑問もあります。(このケースは、diseaseではなくdisorderと表示すべきだという意見もあるみたいですが)
要するに、deseaseもsyndromeも病名もはっきりとした区別がつかないまま日本でも欧米でも使用されているのではないかという疑問があります。それゆえ、使う人によって思惑がちがうため議論上かえって障害になっているのではないかというのが私の意見です。
ミチバ先生、このサイトにだけで通用する狭義の定義をしていただくと有難いと思っております。その方が、議論しやすいのでは?
・私も、言葉の定義があいまいなために議論がすれ違ってしまっている例が多いのではないかと思っています。(『医学者は公害事件で何をしてきたのか』の中でも著者がそう述べています)
・できれるだけ、言葉の使い方は明確にして、このブログの記事を書いていこうと思いますが、私の能力もありますので、変なこと書いてましたら、ご指摘ください。よろしくお願いいたします。
病名ひとつにしても日本では、臨床病名、保険病名、病理病名等わけがわかりません。
例えば慢性胃炎
・保険病名・臨床病名・病理病名・内視鏡所見
いったいその人がどの意味で使っているのでしょう?
英語と日本語にしても日本語では胃潰瘍単独、英語ではacute ulcer,chronic ulcerの2type(一般にulcerといえばchronic ulcerの事で通用しているとは思いますが)
原因に関して論じていても話がかみあいません。
CVA,PICC,chronic cough,malignant cough,eosinophilic cough,asthmaにしても使用者の思惑が違うため話がかみ合いません。
何か良い方法はないでしょうか?
(後で読み返したところ、コメントに誤字、脱字が多く申し訳ございませんでした。)
私も言いたい、「何かよい方法はないのでしょうか?」
・まったく、思い付きですけど、医学会総会なんかで、「病名はいかにつけるべきか?」といった、表題でシンポジウムでもできないでしょうかね?(医学会総会のプログラムはどういう過程でできるのでしょう?)
・まじめな話、何か雑誌にLetterとかで投稿するのもよいかもしれませんし、医事新報に質問していもよいかもしれません。
・コメント書きながら思ったのですが、ひとつのテーマとして面白いですね。先生、問題提起の論文どうですか?私も、ちょっとづつこのブログで、問題点をあげながら、考え方を整理していきたいと思います。
なまけもので文才のない私が論文など滅相もございません。
先生に医学会の金田一京助になってもらいたいです。
今の時代は、internationl化しているので日本だけの定義では難しくなってきております。
発言者が自分の定義はこうだ。と言った前提での論議の方が現状では良いのかなと考えております。お互いの狭義の定義に当然矛盾が生じるわけですから、その矛盾が少しづつでも改善され統一した定義になっていくしかないかと考えております。(それには、100年かかりますかね?)
それゆえ、先生にこのブログでしか通用しなくてもよいから先生独自の定義をして頂き論議を深めていくといった提案をした次第です。
今の医学会にどれだけの人間がこの点に関し疑問を抱いているでしょう?直接に話し合えば、矛盾に気づきお互いにすりよせていく事は可能ですが、多人数では現実的には不可能です。
底辺でコツコツやっていくしかないのではと思っております。
先生と論ずる時は先生の定義にあわせて行くつもりでおります。御指導のほど宜しくお願い申しあげます。
・余談ですが,「金田一京助」の国語辞典を小学校の時に母親から買ってもらい,いまでも持っております.
金田一春彦と言われなくてよかったです。
時代が分かってしまいますかね!
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