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Volume 356:1386-1387 | March 29, 2007 | Number 13 |
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・本日もヘトヘトになりながら,1日の仕事がおわりました.外来では相変わらずインフルエンザが多いです.
・インフルエンザといえば,必ず金属熱を鑑別診断としてあげて欲しいと思います.
・臨床の教科書では,インフルエンザの診断法は載っていても,鑑別診断というのがあまり載っておりません.いわんや,職業性疾患をや.私は,ぜひインフルエンザの鑑別診断に金属熱を思い浮かべて欲しいと思います.ゆえに,インフルエンザ様症状のひとにも必ず職歴聴取を,です.
・今私の手元にあるハリソン(HARRISON'S PRINCIPLES OF INTERNAL MEDICINE 15th EDITION 2001)やセシル(CECIL TEXTBOOK OF MEDICINE 20TH EDITION 1996),朝倉書店の「内科学第八版」(2003年3月1日)や新臨床内科学(第8版,2002年医学書院),UpToDate,また,感染症専門医がバイブルとしている(?)通称マンデル(と言うらしい)PRINCIPLES AND PRACTICE OF INFECTIOUS DISEASES Sixth editonやのインフルエンザの項目に金属熱のキの字もでてきません.
・金属熱とは,『中毒百科 事例・病態・治療』(改定第2版 内藤裕史著 2001年6月30日 南江堂)によりますと以下のようなものです.
p74の記載:(溶接や溶断で)ヒューム吸入後4~12時間して,金属味,喉の刺激,咳,脱力感,筋肉痛,関節痛,全身倦怠感が現れる.続いて,悪感戦慄とともに体温が上昇する.白血球増多がある.体温が下がる時に著しい発汗があり,けいれんをみることもある.24~48時間で,症状は完全になくなる.全体の経過は,インフルエンザに似ていて,暴露から発症まで潜伏期があるので間違われることがある.
・なお金属熱を起こしやすいのは亜鉛ですが,その他鉛,カドミウムがあるそうです.
・実際金属熱とインフルエンザを誤診したということを複数きいたことがあります.インフルエンザ流行時でも必ず,職歴(溶接や溶断)や趣味(趣味で溶接する人もいる)を聴きましょう.
・余談ですが,金属熱の英語はmetal fume feverです.PubMedでひくと85件ヒットしました.医中誌は,たったの4件でした.