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クリスマスも終わってしまいました。我が家でもツリーをかたづけなくっちゃ。
クリスマスついでに、ちょっとキリスト教っぽいお話を一席。
「ある家の主人が、ぶどう園で働く労働者を雇うために、夜明けに出かけて行った。主人は、一日につき一デナリオンの約束で、労働者をぶどう園に送った。また、九時ごろ行ってみると、何もしないで広場に立っている人々がいたので、『あなたたちもぶどう園に行きなさい。ふさわしい賃金を払ってやろう』と言った。それで、その人たちは出かけて行った。主人は、十二時ごろと三時ごろにまた出て行き、同じようにした。五時ごろにも行ってみると、ほかの人々が立っていたので、『なぜ、何もしないで一日中ここに立っているのか』と尋ねると、彼らは、『だれも雇ってくれないのです』と言った。主人は彼らに、『あなたたちもぶどう園に行きなさい』と言った。夕方になって、ぶどう園の主人は監督に、『労働者たちを呼んで、最後に来た者から始めて、最初に来た者まで順に賃金を払ってやりなさい』と言った。そこで、五時ごろに雇われた人たちが来て、一デナリオンずつ受け取った。最初に雇われた人たちが来て、もっと多くもらえるだろうと思っていた。しかし、彼らも一デナリオンずつであった。それで、受け取ると、主人に不平を言った。『最後に来たこの連中は、一時間しか働きませんでした。まる一日、暑い中を辛抱して働いたわたしたちと、この連中とを同じ扱いにするとは。』主人はその一人に答えた。『友よ、あなたに不当なことはしていない。あなたはわたしと一デナリオンの約束をしたではないか。自分の分を受け取って帰りなさい。わたしはこの最後の者にも、あなたと同じように支払ってやりたいのだ。自分のものを自分のしたいようにしては、いけないか。それとも、わたしの気前のよさをねたむのか。』このように、後にいる者が先になり、先にいる者が後になる。」(マタイによる福音書20章より)
キリスト教徒ではない、なんちゃって仏教徒のドク虎は、ながらくこのたとえ話が理解できませんでした。
そんな殺生な。一生懸命働かんでもええっちゅうことかいな。あとの人たちの方がトクやんか。ずるいでそんなん・・・
しかし、ドク虎の素朴な疑問は、必ずしも正しい考え方とはいえないのです。
確かに従来の新古典派経済学では、労働を不効用(苦痛)、賃金をこの不効用に対する補償ととらえているため、ドク虎のような考え方になってしまうのは当然なのです。しかし一方、労働できることを、「神の招き」「神の恵み」としてとらえるならば、すなわち、父母から元気な心と体をもらい、環境にも恵まれ、教育も受けることができ、運良く就職して仕事があるという状況は、もちろん個人の努力も必要ですが、決して個人の努力のみでは達成できるものではないのです。周囲の「恵み」があってこそです。
そういう意味では、いくら少しぐらい努力したからといって、多少の色はつけてもらってもいいとは思いますが、よく働いて成果があがったからといって、何百何千デナリオンを、当然自分だけの手柄のように要求するのは間違っているのです。 80年代にすでに崩壊した社会主義と、いま現在崩壊しつつある、某超大国が推し進めてきた市場原理主義との中間のいずこかに、落としどころがあるような気がします。
そのための前提として、新古典経済学における、「労働は苦役である」という発想から転換する必要があるでしょう。
我が国の崩壊しつつある医療システムも、両方の面を考慮しながら、落としどころを探っていかなければならないのではないでしょうか。
医師を、強制的に配置、働かせるという発想は、医療をこの「労働は不効用」であるとの、古い経済学理論に戻してしまうものに他ならず、ますます立ち去りが起こり、莫大なデナリオンなしでは成り立たなくなるでしょう。
そういうアプローチではなく、誤解を恐れずにあえて言うならば、むしろ労働できることが恵みであるという感覚、つまりプロとしてのやりがいや倫理性をどうすれば高められるかが重要なのではないでしょうか。
もちろん、アメリカ並みとは言いませんが、ある程度人口や医学の発達状況に応じた、諸外国並みの医療費総額は必要です。
いいものはそれなりにコストがかかるのです。数さえ増やせばいいと言うことにはなりません。
市井の一医師でも考えるこんなことを、政治経済の専門の方々がおわかりになっていないはずはないと思うのですが・・・
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世の中、人間の浅知恵では計り知れないことが多いです。
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