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英語抄録・口頭発表・論文作成虎の巻 解説シリーズ第68回です。
なぜか虎の巻解説シリーズ、また復活してしまいました(汗)。
Bugsy先生が、いつも過分なありがたいコメントを下さるのですが、「(論文を)書かんかい、ボケッ」と先輩にしばかれたけれど、書き方を教えてもらった記憶がないとおっしゃっていました。 やっぱりそうですか。他の大学は違うのかと思っていました。 実は私もそうでした。
大学にいたときには、「なんで論文書かへんのや。このごくつぶし。」という上司の視線をいつも感じていました。しかし、その上司を含めて誰も英語論文の書き方なんてちゃんと教えてはくれませんでした。
「技術は先輩から盗め。」という時代だったからでしょうか。日常臨床や雑事に終われる身で、今から考えても、あの環境でまじめに仕事をこなしていれば、よっぽど要領よくしない限り、論文なんて書くことは不可能だったと振り返っても思います。
ということは、教育システムを変えれば、もっと論文は出るということです。 あら削りのネタは転がっています。若さとエネルギーもあります。
臨床と同じで、一度先輩に手ほどきを受けながら体験すると、できる人はどんどんできるようになっていくのです。それを頭ごなしに、「書かんかい、ボケ、ではねえ。」
もったいない話です。
まあ、当時の先輩も、鬼のような雑事で目いっぱい働いていたのでしょうから、教えてくれなかったことを責めることはできません。確かに大学は優秀な人材が多いのですが、指導層といわれる人たちでも、本当にきちんとした論文を書く能力があり、かつ後輩の指導をしてやろうという人がどれだけいたかも、疑問です。これ、大学では禁句だったかな(汗)。
しかし、後輩を「しばく」だけでは結果は生まれません。
若きドク虎が書いた(たぶん)ひどい構成の英語論文の原稿を、唯一きちんとみてくれたのは、当時はまだ珍しかった留学帰りの同級生でした。照れくさくて、あまり面と向かってちゃんとお礼を言わなかったような記憶が・・・あのときのことは深く感謝しています。
その時の彼のチェックがなかったら、今のドク虎はなく、論文虎の巻 も世に出なかったのです(ちょっとおおげさかなあ)。彼は今や某大学の循環器教授です。
だから、昔は教授なんてナンボのもんじゃい、と心の中で思っていたドク虎ですが、今は、教授ってやっぱえらいやつがなるんやなーと思いはじめています(笑)。
それからウン十年がたちました。 ドク虎はいろんな研究所や病院を流れ流れて、今の病院にたどりつきました。
そこでは、昔の若きドク虎のような若いドクター達が昼夜を問わず体力にまかせて頑張っています。 まるで若いころの自分をみているようです。
ドク虎も、夜中の緊急カテなどでお役に立ちたいのはやまやまですが、もはや体がついていかん・・・(泣)。
そこで、昼夜を問わず一生懸命働いてくれている、かわいい後輩たちのために、何か役に立つことはないかと考えました。
せっかく普段苦労しているのだから、いままでのノウハウを要領よく伝えて、学会や論文発表をさせてあげよう。
しかし、忙しい日常臨床に加えて、さらに彼らの仕事をふやすわけです。 きらわれるやろなあ。
下手をすれば、とどめを刺し、立ち去りがおこるかもしれません。まあ、やってみて、あかんかったらすぐにやめればいいや。
とりあえず、かわいい後輩たちだけに伝えるつもりで、ワードで「虎の巻」パンフを作りました。
最初はありがたみはわからへんやろけど、まあええか。そのうちわかるやろ。
けっこう手間はかかりましたが、ご利益もありました。
「どれ、設計図もっといで。」
「虎の巻に書いてあるから、読んでなおしてからもう一回見せてな。」
おー、これはこちらも楽や。
若い人って、その気になればすごく吸収は早いです。 (何度いっても遅いときもありますが。)
そうこうするうちに、上司が、「先生のあれ、おもしろいな。」
なんのこっちゃ、と思いましたが、「虎の巻」のことでした。
後輩の一人が見せてしまったのです。
「論文の書き方で、眠くならずに読める本ははじめてや。」そういっていただきました。
それから後の私の上司のとった行動のすばやさは、さすが、わが国の誇るトップ・インターベンショニストです。即、出版社に掛け合ってくれました。
「自分が若いときに欲しかった内容を、後輩たちのために書いただけで、院内限定にするつもりだったので・・・こんなんが本になって世間に出たら、世の中の論文を書いている偉い先生たちの手前、かなり恥ずかしいんですが・・・」
「いややったら、無理にとはいわんで。」
うーん、秘伝?にするのも、なんだか心が狭いような・・・そんなたいそうなものやなし、世間に出して、できる人たちの批判をうけてみるのも、まあ、えーか。若い人たちには、他流試合をしなさいといつもいっているしなあ。
なぜか、出版社の人も気に入ってくれて、出版の運びとなりました。
お医者さんが後輩たちのために書いた愛情たっぷり巻の誕生です(笑)。
すみません、別に「秘話」というほどのものではありませんでしたね。
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うちの若い人たちの元気のおすそ分けです(笑)。
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