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英語抄録・口頭発表・論文作成虎の巻 解説シリーズ第68回です。
なぜか虎の巻解説シリーズ、また復活してしまいました(汗)。
Bugsy先生が、いつも過分なありがたいコメントを下さるのですが、「(論文を)書かんかい、ボケッ」と先輩にしばかれたけれど、書き方を教えてもらった記憶がないとおっしゃっていました。 やっぱりそうですか。他の大学は違うのかと思っていました。 実は私もそうでした。
大学にいたときには、「なんで論文書かへんのや。このごくつぶし。」という上司の視線をいつも感じていました。しかし、その上司を含めて誰も英語論文の書き方なんてちゃんと教えてはくれませんでした。
「技術は先輩から盗め。」という時代だったからでしょうか。日常臨床や雑事に終われる身で、今から考えても、あの環境でまじめに仕事をこなしていれば、よっぽど要領よくしない限り、論文なんて書くことは不可能だったと振り返っても思います。
ということは、教育システムを変えれば、もっと論文は出るということです。 あら削りのネタは転がっています。若さとエネルギーもあります。
臨床と同じで、一度先輩に手ほどきを受けながら体験すると、できる人はどんどんできるようになっていくのです。それを頭ごなしに、「書かんかい、ボケ、ではねえ。」
もったいない話です。
まあ、当時の先輩も、鬼のような雑事で目いっぱい働いていたのでしょうから、教えてくれなかったことを責めることはできません。確かに大学は優秀な人材が多いのですが、指導層といわれる人たちでも、本当にきちんとした論文を書く能力があり、かつ後輩の指導をしてやろうという人がどれだけいたかも、疑問です。これ、大学では禁句だったかな(汗)。
しかし、後輩を「しばく」だけでは結果は生まれません。
若きドク虎が書いた(たぶん)ひどい構成の英語論文の原稿を、唯一きちんとみてくれたのは、当時はまだ珍しかった留学帰りの同級生でした。照れくさくて、あまり面と向かってちゃんとお礼を言わなかったような記憶が・・・あのときのことは深く感謝しています。
その時の彼のチェックがなかったら、今のドク虎はなく、論文虎の巻 も世に出なかったのです(ちょっとおおげさかなあ)。彼は今や某大学の循環器教授です。
だから、昔は教授なんてナンボのもんじゃい、と心の中で思っていたドク虎ですが、今は、教授ってやっぱえらいやつがなるんやなーと思いはじめています(笑)。
それからウン十年がたちました。 ドク虎はいろんな研究所や病院を流れ流れて、今の病院にたどりつきました。
そこでは、昔の若きドク虎のような若いドクター達が昼夜を問わず体力にまかせて頑張っています。 まるで若いころの自分をみているようです。
ドク虎も、夜中の緊急カテなどでお役に立ちたいのはやまやまですが、もはや体がついていかん・・・(泣)。
そこで、昼夜を問わず一生懸命働いてくれている、かわいい後輩たちのために、何か役に立つことはないかと考えました。
せっかく普段苦労しているのだから、いままでのノウハウを要領よく伝えて、学会や論文発表をさせてあげよう。
しかし、忙しい日常臨床に加えて、さらに彼らの仕事をふやすわけです。 きらわれるやろなあ。
下手をすれば、とどめを刺し、立ち去りがおこるかもしれません。まあ、やってみて、あかんかったらすぐにやめればいいや。
とりあえず、かわいい後輩たちだけに伝えるつもりで、ワードで「虎の巻」パンフを作りました。
最初はありがたみはわからへんやろけど、まあええか。そのうちわかるやろ。
けっこう手間はかかりましたが、ご利益もありました。
「どれ、設計図もっといで。」
「虎の巻に書いてあるから、読んでなおしてからもう一回見せてな。」
おー、これはこちらも楽や。
若い人って、その気になればすごく吸収は早いです。 (何度いっても遅いときもありますが。)
そうこうするうちに、上司が、「先生のあれ、おもしろいな。」
なんのこっちゃ、と思いましたが、「虎の巻」のことでした。
後輩の一人が見せてしまったのです。
「論文の書き方で、眠くならずに読める本ははじめてや。」そういっていただきました。
それから後の私の上司のとった行動のすばやさは、さすが、わが国の誇るトップ・インターベンショニストです。即、出版社に掛け合ってくれました。
「自分が若いときに欲しかった内容を、後輩たちのために書いただけで、院内限定にするつもりだったので・・・こんなんが本になって世間に出たら、世の中の論文を書いている偉い先生たちの手前、かなり恥ずかしいんですが・・・」
「いややったら、無理にとはいわんで。」
うーん、秘伝?にするのも、なんだか心が狭いような・・・そんなたいそうなものやなし、世間に出して、できる人たちの批判をうけてみるのも、まあ、えーか。若い人たちには、他流試合をしなさいといつもいっているしなあ。
なぜか、出版社の人も気に入ってくれて、出版の運びとなりました。
お医者さんが後輩たちのために書いた愛情たっぷり巻の誕生です(笑)。
すみません、別に「秘話」というほどのものではありませんでしたね。
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うちの若い人たちの元気のおすそ分けです(笑)。
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ドク虎はコンピュータには素人ですが、Windows Vistaの世間での評判、あまりよろしくないようですね。業務用に採用する企業はほとんどないと聞きます。OSが益々肥大化し、不安定なようです。その割りに、画期的な機能はないようですね。
PCでやる作業って、そんなに変わってはいないのに、OSがどんどん厚化粧になり、重たくなり、いまはやりのメタボそのものです。
厚化粧の気難しいおばさん(失礼)を連想してしまいます。Windowsは末期的ですねえ。ビルゲイツのやる気がなくなってしまえば、世界の大企業もこんなもんでしょうか。
ちなみにドク虎のPCはまだXPです。
XPにしても、Vistaにしても、使っているうちに、OSのレジストリがどんどん肥大化して、太っていきます。立ち上がりもどんどん遅くなります。早く使いたいのに。終了でさえ、どんどん遅くなります。早くパソコンを閉じて帰りたいのに。
これは、OSの設計思想の誤りといってよいでしょうね。ダサいメタボ系OSです。OSの重さが、ハードのめざましい進歩を食いつぶしています。OSがだんだん遅くなっていくのは、マイクロソフトの陰謀かもしれません。「遅いなあ。そろそろハードを買い換えようかなー。」と思わせるための。
しかし、悔しいけれど、世の中の大多数がWindowsを使っているので、互換性を考えるとやはり使わざるを得ません。
面白い本をみつけました。
XPをあと6年使う特選技「ぜんぶ」! 宝島社 880円
別に出版社の関係者ではありませんが、これ、けっこういけます。
但し、内容を読んでよくわからない項目は、実行しないほうが無難です。よく理解せずに実行すると、PCが動かなくなるかもしれません。
ドク虎のPCは、これでかなり快適になりました。
Windowsには、何と無駄なものがいっぱいくっついているのかがよくわかりました。XPでさえそうなんですから、Vistaはもっとおデブちゃんなんでしょうねえ。
ちょっとぽっちゃり系なら、ドク虎も大好きなのですが・・・(笑)。
筋肉系の、アスリートのような軽快なWindows、出て欲しいものです。
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PCは武士の刀のようなものですね。手入れを怠らないようにしましょう。但し、刀の手入ればかりして本来の鍛錬を怠るのは本末転倒です。
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英語抄録・口頭発表・論文作成虎の巻 解説シリーズ第67回です。
人間、年をとると、自分はできないくせに人に要求することが多くなる様な気がします。
今回のブログはその典型です(笑)。ドク虎も気をつけなくっちゃ。
白状すると、実は、この歳になるまで、
「日本人やのに、なんで人前で英語なんかしゃべらなあかんねん。ハズカシー。」
と、ずっと思いつづけていました。
(あんた、英語で発表せいという本かいてるやん!とつっこまないでね。)
だから日本の学会の英語化も、心の中では反対でした。
「ESSなんて、日本人同士で英語しゃべって、変人の集団とちゃうんか」と思っていました。
「何が楽しゅうて、日本人同士で変な英語をしゃべらなあかんねん。」そういう気持ちが心の奥にいつもありました。
ESSの方々ごめんなさい。
しかし、です。 半世紀以上生きてきて、周りを見てみると、医学に限らず、外国にでていって他流試合をしない分野は、ことごとくだめになっています。
日本の法学、ウーン。時代遅れの変な法律、いっぱいです。日本発の法学理論ってあるのかな。
日本の経済学、ウーン。いまだに、世間にはCSRも浸透していません。
日本の政治学、ウーン、ウーン。ノーコメント。
ドク虎が単に無知なだけかもしれません。気を悪くされた方がおられたら、ごめんなさい。
物理学や、化学なんて、昔からノーベル賞をだしてかっこいいですよね。
そういえば、日本生化学学会誌なんて、何十年も前から英文でした。
日本の国内だけでこそこそやっていたのではだめです。お山の大将ではダメなのです。
医学もつい最近まで、井の中の蛙だったといってよいでしょう。二世代前ぐらいの医学部教授は、英語論文なんてなくてもなれたのです。
普段練習もせずにいきなり試合に出ても、ぼろぼろになるに決まっています。
走ろうとしても足が痙攣して終わりです。
中年おとーさんの運動会出場のようなものです。こどもたちの、「あーあ」という声が・・・
英語も、普段使いもしていないのに、いきなり本番で使えるはずがありません。
「なんででけへんのやろ。」
当たり前です。できるほうが奇跡です。
練習せずに、オリンピックに出場するバカはいません。
他の選手に失礼です。
練習せずにコンサートを開くミュージシャンはいません。
お客さんがきてくれません。
やはり、恥を忍んで、日本人同士でもいいから、普段から練習をする必要があるのかもしれません。
かといって、英会話学校は、時間費用対効果が悪すぎます。
「虎の巻」にもちょっとふれていますが、今、忙しい日常でも効率よく練習できる方法をさらに模索中です。
「英語の恥はかき捨てる」ことです。
うちの若者たちを実験台にしてみて、もしうまくいけばお知らせします(笑)。
うーん、でも、やっぱり時間がない。
急性期病院は皆忙しくて、ヘトヘトで、思い立ってから、延期してばかりです(汗)。
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ご一緒に新しい世界の扉を開きましょう。
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英語抄録・口頭発表・論文作成虎の巻 解説シリーズ第66回です。
もうそろそろやめようと思いつつも、「論文虎の巻」解説シリーズ、われながら良く続いたものです。これまで駄文にお付き合いいただいた読者の方々のおかげです。人間現金なもので、お一人でもぽちっと推薦をいただくと、ついつい続けてしまいます(笑)。
今回は、「熊に注意」ならぬ「ネイティブに注意」です。思わぬ大怪我をすることがあります。
論文に限らず、本もそうですが、めでたく出版されることが決まった後、最終的にはテクニカルエディターによる編集をうけます。 実はこの編集者という仕事、すごい仕事です。 採否をきめるチーフエディターとは別人です。日本の場合、多くは文系?の人かもしれません。言葉のプロであるのみならず、内容をしっかり把握しなければなりません。
文芸の場合も大変でしょうが、論文の場合は、最新の研究成果です。その道の専門家でも、喧々諤々、議論になるような内容です。
英文誌の場合は、日本の雑誌でもネイティブチェックというのが入ります。 レビューアーにいちゃもんをつけられて手直しし、めでたくOKをもらった後の英文を直されるわけです。
ネイティブにチェックしてもらったんだから、安心だ。
ところがどっこい、要注意です。安心するのはまだ早いのです。
勿論、ネイティブですから、文法の間違いなんて、まずありません。英文としては正しいのです。 しかし、です。 ネイティブチェックをうけたために、内容が変わってしまっていることがあります。
ネイティブがその道の専門家とは限りません。なにいってんだかようわからんな・・・と思いながら、とりあえず英文を直しているということがあるのです。
特に、冠詞は要注意です。内容をしっかり把握して直してくれるネイティブならいいのですが、ネイティブかつその分野の専門家ということは稀です。冠詞を直されたために、意味が変わってしまったということが起こりえます。
欧米の一流誌の場合は、さすがです。意味が変わってしまうような直し方はほとんどしません。たぶんBSやMSを持った人かもしれませんね。
書き換える場合も、著者の意図とずれていないか、「こう直したが、これでよいか?」と問い合わせてくれます。日本の英文誌の場合は、そこまでやってくれず、とりあえず文章を正しい英文に直すだけということもあるようです。良かれと思ってやってくれているのですが、まだテクニカルエディティングという分野が成熟していないのでしょうね。
著者自ら内容を再チェックすることが重要です。
特にネイティブが間違ったイメージで選んでくれた冠詞だと、”a chicken”(鶏)と”chicken”(鶏肉)のように、意味がおかしくなっていることがあります。
直された英文は、今一度、新たな目で読み返しましょう。
参考
「冠詞」
一筋縄ではいかないのですが、とりあえず、ドク虎が長年苦労の末編み出した(笑)虎の巻流「冠詞の選び方」をご参照ください。これですべてOKとはいきませんが、少なくとも大きな怪我はしなくてすみます(笑)。
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どちらかというと線の細そうな、あまり体力のなさそうなI君は、今高校三年生です。医学部を目指して受験勉強中だそうです。
(ドク虎の心の声)またかい。いま勉強しとけば将来楽して金儲けができると思っとんのとちゃうやろな・・・
おせっかいなドク虎は、言わなくてもいいのにひとこと言ってしまいました。ご両親に叱られそう(汗)。
「今、お医者さんも結構大変なんやで。」
「老人が増えているのに、医療費は根拠もなく単価をじわじわ削られて医療費総額は横ばいや。方々で病院は立ち行かなくなって崩壊していっているんやで。」
「今医学部に入るのも大変かもしれんが、医学部を卒業してからも、研修医という夜昼のないハードな生活があって、なかなか一人前にはなられへんのやで。」
「人の命がかかっとる仕事やから、自分の生活は犠牲になるで。テレビや世間のイメージと違って、日本では現役の間中優雅な暮らしはでけへんで。」
I君曰く、
「僕は人のためになる仕事がしたいんです。」
「医師になる研修が厳しいことは聞いています。」
「決して楽したいとは思っていません。」
えらいやつやなあ。
ちょっとうれしくなりました。
彼のような人に、医師になって欲しいなあ。後輩になってほしいなあ。そう思いました。
I君のような純真な人を、つぶしてはなりません。
根性論や建前論で現場の若手中堅をこき使うだけこき使うのでは、どこかの旧帝国陸海軍のように、早晩敗戦を迎えます。根性論も、長い目でみてその人に得るところがなければ成り立ちません。
これからの医療制度、研修制度を、先輩たちが筋道立ててちゃんと考えていかなければなりません。
医療現場を知らない政府にまるなげでは、とんでもないことになります。いや、もうなっています。
利害調整は大変でしょうが、医師会や、医学会のリーダーたちの、最も大切な仕事だと思います。(でも、この人たち、もはや現場を離れているんだよね。)
現場から行政へのフィードバックを高めることが、今もっとも必要なことかもしれません。完全なシステムというのは存在しませんが、オープンループではなく、クローズドループシステムであるべきです。
I君になにか励ましの言葉をと思いましたが、とっさには思いつきません。
「まあ、ひとたび医師になったら、他の職種よりは、上司がたとえ間違ったことを押し付けてきたとしても、自分の信念を貫いて、『いつでもやめたるで』と、強気にでれるかもしれんからなあ。」と、わけのわからん励ましの言葉をかけてしまいました(笑)。
I君、頑張れ!応援しています。
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困ったときにはただ闇雲に頑張るのではなく、理論的なアプローチが有効です。
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英語抄録・口頭発表・論文作成虎の巻 解説シリーズ第65回です。
阪神、巨人に負けてしまいましたが、久しぶりの解説シリーズ復活です(汗)。
なぜ、論文解説シリーズにラーメンやねん?ごもっともです。しばらくお付き合いのほどを。
ドク虎は、無類のラーメン好きでした。いまは、カロリーの加減でちょっと控えています。ナンといっても、「やすい」「はやい」「うまい」「深夜でもあいている」「比較的はらもちがよい」ラーメンは救急医や循環器科医の強い味方です。
しかし、不思議なことがあります。人気のラーメン屋ほど、たいていは、しばらくたつと味が落ち、つぶれていくのです。
以下はドク虎の想像です。
店主が張り切って手間ひまかけたこだわりのラーメンをつくる。
うまいというクチコミが広がり、徐々に客が増える。
店主一人では、手が回らなくなる。
バイトをやとい、仕方なくそれまでこだわっていたプロセスを省略する。
「まあ、これぐらいならいいだろう。」と。
意外にも客は減らない。
皆喜んで食べてくれる。
「おー、ラッキー。今までのこだわりはナンだったんだろう。」
そのうち店主が現場を離れ、お金の計算に忙しくなり、バイト君にまかせっきりになる。
バイト君は、いかんせん、店主のような経験がない。店主は欲を出し、どんどん客をこなすことを要求する。
どんどん経験の浅いバイト君をやとう。そのうちチェーン店をだす。
「なんだかなー、評判の割りにたいしたことないじゃん。」という評判になる。
客足が遠のく。
たくさん人を雇って人件費がかさむのに、収益は上がらない。
倒産する。
臨床医にとって、学会発表や論文を書くことはチャレンジであり、やりがいのあることではありますが、やはり現場の仕事、日々の臨床が基本です。
大学の先生方の実験や調査が、臨床医の臨床にあたります。
実験や調査をせずに、論文を書いたら、捏造ですよね。
臨床医が、いろいろ忙しいからといって、臨床をせずに臨床論文を書いたら、これも広義の意味では捏造です。
このブログの読者の先生方にはおられないと思いますが、現場の臨床をおろそかにして、はでな学会発表や英語論文を書くことばかりに目を奪われるのは、基礎医学の教室は別として、目先の収益に目を奪われた上記のラーメン店主と同じです。
数年はもちますが、長期にみると、その病院、その臨床教室は衰退していきます。
いくら一流紙に論文が掲載されたとしても、フェラーリは買ったが、走るガソリンがなくなってしまえば、あとが続きません。
参考
うまくいっているときほど、慢心してはなりません。
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電車には、ご存知、優先座席というものがあります。
本来は、お年寄り、妊婦さん、体の弱いかたが座るための席です。
若い屈強な人が、股を広げて、優先座席にどっかりいつまでも腰をかけている姿、見苦しいですよね。本人はそう思っていないのでしょうが。
日本の医療は、フリーアクセスです。つまり、好きな病院に、全国津々浦々、均一料金でかかれるのです。
軽症の人でも、大病院にかかれるのです。しかも、病院のほうが診療所よりも安かったりするのです。しかも、ある一定の限度額を超えると、払った医療費は払い戻されます。
皆さんはそうは感じていないと思いますが、他の国から見れば、夢のような制度です(早晩破綻しそうですが・・・)。
皆さん、官僚の悪口を言いますが、終戦後、医師たちをうまくおだてて、この制度を確立したのは、頭の良い官僚の大手柄です。
医師以外の国民は、終戦後の官僚に感謝こそすべきでしょう。
日本の医師は、はっきりいって、「あほ」です。お人よしすぎます。建前を振りかざされると弱いのです。現実はそんな建前をホイホイ実行できるほどあまいもんやない。
日本の医療は、共産主義社会です。神の手といわれる医師も、後期研修医も、保険点数は同じ、病院にとって収益は同じです(むしろ年功序列の分だけ、コストわれか?)。
実際、多くの「神の手」が、日本を離れ、外国で活躍しています。
これで、日本の医師のモチベーションがいままで維持できたのは、むしろ奇跡といえるでしょう。
外国では考えられないことです。
おっと、脱線しました。
基幹病院は、電車の優先座席と同じです。一応、誰でも座ることができます。しかし、軽症で落ち着いているひとがいつまでも居座っては、本当に必要な人が診てもらうことはできません。
軽症の人だってまたされるのはつらいはずです。
担当医の判断で安定されればかかりつけ医に移っていただくことが必要です。
大病院のほうが便利で安心だからというのは、優先座席にずっと座っていたいというのと同じです。今は、昔のように大病院でさえ外来を見る人的余裕がすくないのです。
じつは、大病院も、ずっと居座っても、昔ほどあまりメリットはなくなってきているのです。
最近では、大病院の一つの科にかかっていても、他の病気が出てきた場合、その病院がその出てきた新たな病気に対応できるかはわかりません。いろんな科が崩壊しているからです。つまり、ずっと診てもらっているからといって、病院が対応できるとは限らなくなっているのです。
でも、わかっていただけないのです。大病院のほうが安心に思えるのでしょうが、今は、大病院といえども、くしの歯が抜けたようになってきています。
実は、いまやかかりつけ医をつくって、この病気ならどこそこの病院がよいですよ、と、紹介してもらうほうがよいのです。
そのためには、「信頼できる」(ここが重要!)かかりつけ医を予め見つけておくことです。これは難しいことかもしれませんが、ぜひ、普段から心がけておいたほうがよいと思います。
病院の医師には、時間がありません。勤務医はとても疲れています。当直明けなど、めまいや吐き気を催しながら外来をしています(今に始まったことではありません)。専門外来で、専門外のことを相談されても、つらいのです。自分の専門なら、疲れていても喜んでみてくれると思います。
普段から、とりあえず広く診てもらえる、信頼できるかかりつけ医を作りましょう。
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ルーチンの臨床だけでは、勤務医は早晩燃え尽きてしまいます。なんとか燃え尽きないよう頑張りたいものです。
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先ほどたまたまテレビをつけていたら、アトランタ唯一の日本人内科医として、30歳代の女性医師が紹介されていました。
エモリー大学には日本人内科医は大勢おられるのでしょうが、彼女はアトランタで日本語のクリニックを開業していて、在留邦人の方々に大変頼りにされているようです。
アトランタは、ドク虎が17年前に2年間暮らした街なので、懐かしく番組をみました。郊外のストーンマウンテンなども紹介されていました。週末よく家族をつれて、バーベキューをしたなあ。
その日本人医師一家はプール付のゴージャスな豪邸に住んでいるとのことでした。
確かに日本の基準からすると超ゴージャスなのですが、アトランタでは、中の上といったところでしょうか。ある程度の社会的地位の方なら、会社員でも一戸建てでプール付の家にすんでいるのは当たり前です。秋になると、プールに浮かんだ葉っぱをすくう作業がだんなにとって大変なのです(笑)。
日本では夢のようですね。サブプライムローンなど、アメリカ経済はがたがただといわれていますが、彼らの多くは豊かな暮らしを満喫しています。
どこかの国は未だにただで給油してあげていますけどね。
帰宅して、ドカンとスイッチを入れれば、家中全館冷暖房完備です。地下室があり、フィットネスマシーンやビリヤードがあるのは普通です。
彼女はすごい頑張り屋さんで、日本で医学部を卒業してから半年ぐらい臨床をやり、その後親の反対を押し切って知り合ったアメリカ人の彼と一緒に渡米し、米国の医師国家試験に合格、研修をつみ、無事内科医の資格をえたそうです。
たぶん年下の彼はおそらく放射線科のレジデントのようですね。子供さんがまたカワイイ。彼女は忙しく働き、夕方4時に仕事終了。その後帰宅し、ベビーシッターから子供を引き継ぐ。
なんだか、ため息が出るような環境ですね。
日本では考えられません。ECFMGをとっておきながら、アメリカで研修しなかったドク虎をみる家族の目が、気のせいか冷たいような…(笑)。
日本の女医さんたちがみたら、なんと思うでしょう。
男性医師だって、ため息が出ます。アメリカの底力は、頑張った人にはリワードがあるということからくるのでしょうね。
日本は、いまや世界的には廃れてしまった真の共産主義社会なのかもしれません。最近はちょっと雲行きが怪しいですが。
どうか、日本の社会、アメリカの悪い面と、共産主義の悪い面とが合体しませんように。
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他の人の業績を正当に評価することも大切です。
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ある病院でのできごとです。
月曜日の早朝、病棟で、突然入院患者さんの心臓が止まりました。
直ちに当直医が呼ばれ、心肺蘇生が行われます。
平日の昼間と違い、スタッフは手薄です。
修羅場です。
そんな時、一本の電話がかかってきました。
「自宅で転倒したのでみてほしい。」
事務当直から当直医のPHSが鳴ります。当直医は、一刻たりとも手が離せないので、「今は対応できない旨伝えてください」と頼みました。
すると、「対応できないとはどういくことか。」と、家族からクレームの電話がじゃんじゃんかかってくるようになりました。
こまった事務当直は、当直医に電話をつないでしまいます。
病院では、別の消化器内科医が下血患者の緊急内視鏡を行っていました。循環器科では胸痛患者の対応も平行しておこなっていました。看護師はじめ、医療スタッフはてんてこ舞いです。
早朝の、すくない人手の中でなんとか交代で心臓マッサージを継続している中で、その当直医はクレームに対応させられました。
電話にでるために、貴重な人手を一人奪われたわけです。結局、一般病棟からICUに急変した患者さんを移送し、ICU医師と当直医2人で心臓マッサージを継続中に、その転倒患者さんの家族が抗議のため直接来院し、当直医に対し、治療を中断して守衛室におりてきて謝罪することを求めてきました。手が離せない当直医は当然拒否します。
その当直の先生は、月曜の8時50分から手術に入る予定でした。当然、その先生を信頼し、その先生に命を預けて手術をうけようという患者さんがおられたわけです。
当直の先生は、患者のクレームが納まらないとの理由で、再び呼び出され、手術を他の医師にまかせ、患者家族4人に取り囲まれ、「言い訳ばかりで謝罪がない。」などと罵倒を繰り返されました。
実際にあった出来事ですが、直接の経験ではありませんので、事実関係は100%正確ではないかもしれません。
しかし、自宅で転倒したご本人はお気の毒ですが、この家族の対応は、殺人幇助に等しいものです。急変患者さんの心肺蘇生を明らかに妨害する行為です。その日の執刀予定医師を信頼し、体をはって手術を受けようとされていた他の患者さんの権利も侵しています。
医療資源は限られています。貴重なものです。無限にあるわけではありません。待てる人は待たなくてはなりません。
「患者様」は「神様」ではありません。
医師も患者もどちらも能力に限りのあるただの人間です。
電車の中で、いくら自分の親を座らせたいからといって、さきに優先座席にすわっているよぼよぼのお年寄りを蹴落とすような行為は許されません。
もう一つの問題は、そのとある病院のスタッフの意識です。
クレームの対応を、いくら家族の声が大きいからといって、緊急対応中の当直医に押し付けるような行為は、病院のスタッフである限り、許されない行為です。
こちらも心肺蘇生妨害、すなわち殺人幇助にあたります。不当な要求に対しては、病院は毅然とした態度をとるべきです。
体を張って32時間以上連続勤務をしている当直医を、矢面に立たせてはなりません。
声の大きなものが得をしてはなりません。
むしろ、ちいさな者、小さな声に耳を傾けなければなりません。
皆様は、どう思われますか。
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不当な行為を許してはなりません。固定リンク | コメント (5) | トラックバック (0)
日本人のノーベル物理学賞受賞、久しぶりの明るいニュースです。
ちょっと元気をもらった出来事がもう一つあります。
ドク虎が所属する日本の某学会の英文誌。
チーフエディターが交代されたばかりですが、前チーフエディターが頑張ってインパクトファクターをすごくのばされました。 海外からも投稿がぐんと増えているようです。
投稿が増えているということは、査読も増えているということです。チーフエディタをはじめ、エディタの先生方、お忙しい日常勤務の合間を縫って、本当にご苦労様です。
査読は普通2週間の猶予をいただけるのですが、時間の取れるときはできるだけ早く返すように心がけています。まあ、早く送っても、編集会議で長くかかるだろうけど…そう思っていました。
おっと、どっこい、レスポンスが早い。
査読がどといた片端から処理されているようです。
忙しい日常業務の中でなのに・・・頭が下がります。自分が投稿者なら、はやく決着つけて欲しいですよね。しかも、相棒の査読者も、おそらく日本人だと思いますが、きちんと英語で査読されています。熱いですねえ。
ご年配の先生方には悪いのですが、ウン十年前の日本の学会では考えられなかったことです。
おそらく、エディタクラスは別格として、査読者の先生方は、若手の教授、准教授、あるいは病院の部長の先生方だと思いますが、留学帰りが増えたからでしょうか、日本も国際的になったものです。
ノーベル賞受賞とあわせて、ちょっと元気をいただきました。
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新しい世界を開きましょう。
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